医師と患者(私)。緊張感とコミュニケーション能力、錆びつく

先日、病院に行ったとき。

高血圧の薬をもらうため、診察を済ませ、待合室で待っていた。
待合室のテレビで「イチローが殿堂入り」の字幕。

それを見ていて、

「へえー」

気がついたら、言っていた。

(……!)

それではここから、野球の実況中継風に。


アナウンサー「おーっと、坂井選手、ひとり言が出た!」

解説者「周囲に、彼女以外誰もいなかったのは、不幸中の幸いですね。
今日、この時間帯は、待っている患者がぜんぜんいませんねえ」

アナウンサー「受付にいる女性も、坂井選手からはだいぶ離れています。

ただ、本人は、気がついたら出ていた自分の声に、
少しショックを受けているようです」

解説者「人は、歳をとると人の目を気にしなくなりますからね」

アナウンサー「えー、その点、まだ坂井選手は大丈夫なようです。

お会計に呼ばれた坂井選手」

(〇円ちょっとでも、これ何回も続くと、……はあ)


アナウンサー「心の声は、最近の出費を気にしているんでしょうね。
表情はよく見えませんが、暗いようです」

解説者「あのマスクは、リビングにあったもので、
”これ、お母さんが残したものなのかな”
と、マスクについて、母親に感謝の気持ちがあるそうです。

いま、寒いですからね。あのマスク、大きいし分厚いので、
温かそうです」

(”ちゃっかり”……)

アナウンサー「これは、なんでしょう?
リプレイを見てみましょう」


~リプレイ~

診察中

医師「血圧の管理は、これからちゃっかりしていきましょう」

坂井選手「はい」

(”ちゃっかり” していきましょう……)

~~~~~

アナウンサー「さきほど、医師が「しっかり」を「ちゃっかり」と
言い間違えたと気づいたことを、思いだしたようです」

解説者「細かいところが気になるタイプなんでしょうねえ」

アナウンサー「それではここでお時間です。
坂井選手、日常の実況中継、お伝えいたしました」




あっ、って恥ずかしくなるのと、これ、加齢だって気づくのはほぼ同じ。
自分の部屋でテレビ見てる感覚になってる!

こうやって人は、何かが失われ、歳をとっていくものなんですね(笑)。


あと、メンタルクリニックに通院して、この前3回目だったのですが。

ドクター、話がすぐに終わる。

むしろ、転院前の病院のドクターのほうが、「話を聞いてくれてる」って
思えたし、ドクターもいろいろ言ってくれました。

アクリル板があるんですけど、もしかして、これのせいで聞き取りにくいの? それとも、私の言い方が良くないのか。

薬を3種類もらっていて、そのうち、1種類をやめたいと思っていたので、
自分なりに話してみたのですが。

別の、それは要ると思っていた薬がなくなり、2種類になりました……。

違う。

はっきり薬の名前を言えば良かった。

この診察のあと、帰宅して
「そろそろ、もう大丈夫なので、通院とか薬をもらうのやめても……、みたいなこと、言いたいんだよね」
と、おばに言ったのですが、

その後、おばとケンカになり。
これだと(こういう状態になるんだったら)薬、ないとダメかな、と弱気に。

ふう……。

何かに耐えるということは、気にしないようにすることも大事ですね。


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