推し短歌(山田花子/高市由美)
人生を終わらせたいとか逃げたいとか
言ってもいいじゃない 明日も生きてる
今日も起きて ごはん食べて 家を出て
がんばってきた 自分をほめよう
VVVVVVVVVV
まず、知らない方がいると思うので言っておきますが、
芸人ではなく、漫画家の山田さんです。
でもまったく同姓同名でまぎらわしいので、本名で高市さんと呼ばせていただきます。
高市さん、
あなたが亡くなってからだいぶ経って、
あなたの作品を作家の西村賢太さんが読んだんですよ。
ほめてましたよ。
でも、読むのがしんどいって。
それだけ、人の心に届く、漫画や文章を書いていたってことじゃないでしょうか。
高市さんは感受性が強くて、人が気づかないようなささいなことも見えてしまう、言いかえれば、他人より傷つきやすい人だったんじゃないでしょうか。
心が人より敏感すぎても、逆に鈍感でも、
「ほかの人と何かが違う」というのは、
この国では個性としてプラスにとらえられるのではなく、むしろ、良くないもののように言われてしまうことが多々あります。
みんな違ってみんないいのにね。
もう少し、自分のこと肯定しても良かったと思います。
偏りすぎなんですよ。ネガティブで、否定的なほうに。性格だけじゃなくて、病気の影響もあったと思うんですけど。
けど、もし、私が高市さんと同級生で、同じクラスにいて、
ちょっと仲良くなってきたとき、私がなにか言ったとしても、
「上から目線で言ってきて、アドバイスしてるつもり。うっとうしい」
とか思われるのかな。
私もどちらかというと、自分を否定しまうんですよね。人と比べたりして。
まず、人と比べなきゃいいんですけど。わかってるんですけどねー。
2つめの短歌は、最低限、ささいなことでもいいからたまには自分のこと、ほめるとしたらこんな感じかな、と思ってつくりました。