東京のトレンド1位に輝き続けた #note酒場 の裏側と最終収支と第二回開催について。
12/8(sat)PM22:30。奇しくもnoteを運営するピースオブケイク社の新オフィスがある外苑前で開催された一夜限りのnote酒場が無事に閉店しました。ご来場頂いた皆様、スタッフの皆様。ありがとうございました!
こんにちは。今回note酒場を発起させていただきましたうすいよしきです。当日は300人近いnoteユーザーが集まり、なんとも素敵な雰囲気で、大きなトラブルも無く1日限定のnote酒場を終えることができました。
今回は、note酒場を総括したまとめを書いていこうと思います。
イベント開催の想いやイベント設計の裏側、最終的な収支、そして最後には第2回note酒場についての超重要なお知らせがあります。15,000字を超えるレポートnoteになりますが、もし気になる方がいらっしゃいましたら最後まで読んでみてください。
すこし長いので見出しを作りました〜!
第1部「note酒場とは」
第2部「note酒場開催の背景や想い」
第3部「note酒場構想の裏側」
第4部「note酒場のイベントメーキング術」
第5部「note酒場の総括と成果」
第6部「note酒場の売上など収支報告」
第7部「note酒場からのお願いと、第二回note酒場について」
では、参ります。
第1部:note酒場とは?を改めて。
note酒場とは
noteユーザーが有志で作る一日限定の酒場です。入場条件は1つだけ。noteアカウントを持っていることです。noteをアップしていなくても、見る専門の方でも構いません。noteという共通点を持った方であればどなたでも入店可能です。
会場でもたくさん間違えられましたが、今回note社の方は運営には関わっていません。あくまでnoteユーザーが有志で集まって作ったイベントです。
note酒場のたった1つのルール
note酒場で大事にしたいことは、noteの掲げる「つくる、つながる、とどける」をユーザー間でも促進しよう!でした。
note社だけではなく、noteユーザーでも、このnote の世界観を一緒に広げていけたらという想いがnote酒場にはあります。note酒場というコンテンツを通じて、noteを書いてみよう。ユーザーとリアルでもつながってみよう。もっとnoteをよくしよう。など、ユーザー間で創作活動の促進ができるイベントを目指しました。
そのため、ヘビーユーザーも初心者も関係なく楽しめて、ふらっと立ち寄れるRPGゲームの酒場のような場所をイメージして作りました。(ロゴデザインは中野さん)
第2部:note酒場開催の背景や想い
そもそもnote酒場で売上を上げたいとかは全く考えていませんでした。なので、なぜたくさんの時間をかけてnote酒場を開催しようと思ったのかまとめてみようと思います。
理由①純粋にやりたいと思ったから。
半年ほど前に、noteのCXOの深津さんが密かに開催しているユーザー改善会というものに参加させて頂く機会がありました。その場には、note上ですごく憧れていた桜林直子さん(サクちゃん)、最所あさみさん、ますぶちみなこさんなどが参加されていていました。
その時に、noteという共通言語がある上でリアルでも交流すると、とっても温かくて嬉しい気持ちになることに気が付きました。加えて、尊敬しているnoterさんや、いつもnoteでリアクションを取り合っている人にリアルで会うと、ものすごいエネルギーを貰えることにも気が付きました。
この時知り合って仲良くなった、坂口淳一やミヤザキ君と一緒にユーザー同士でもそういった場を創出できないかと企画して、「非公式noteオフ会」というものを定期的に開催していきました。
noteユーザーのみで語り合うオフ会や、佐伯ぽいんてぃくんのTwitter講座、わざわざの平田さんの講演会など、noteの提唱する「作る・つながる・届ける」をユーザー間でも促進できるように、イベントを企画していきました。
非公式noteオフ会は基本的に利益を優先しなかったので、食事やコンテンツ、最高の場作りに割と本気で挑戦していました。実際にやってみると、毎回Twitterのトレンドに入るくらいの人気で、参加者の満足度がとっても高いイベントへと育っていきました。
そんな中で、会場のキャパを広げてもっと多くのnoteユーザーの創作活動をユーザーの立場から後押しできないかと考えていた時に、このnote酒場構想を思いつきました。
実際にツイートしてみると、多くの反響を頂いたので開催を決意しました。約2ヶ月前から準備をはじめていきました。
少し前置きが長くなりましたが、1つ目の理由は、note酒場をやりたくて仕方なかったからです。僕自身がものすごいサポーター体質で、たくさんのnoteユーザーの創作活動の応援をユーザーの立場から挑戦してみたかったんです。僕自身がnoteをきっかけで反響を頂いて、本当に感謝しかないので恩返しのようなことができたらとも思っていました。
理由② ユーザーがnoteのために行動を起こしてよい事を表現したかった。
数ヶ月前、SNS上であるつぶやきを目にしました。そのつぶやきを語弊の無いようにまとめると、このような内容でした。
noteはたくさんのジャンルがあるけれど、人気のジャンルとそうではないジャンルがある。だから運営チーム、なんとかしてほしい。
という内容のつぶやきでした。このつぶやきを見た時、note酒場を大盛況にしたいと思いました。
僕はnoteの中の人とも遊びに出掛けたりしていて交流があります。なので、社員の方がnoteを良くするために、誰よりもクリエイターのことを考えて運営している姿を強く感じていました。
大小関係なく、創作活動を後押しするために、誰よりもnoteを読んで、いつもクリエイターのことを考えて、改善している姿を目で見て、強く感じていました。
だからこのつぶやきを見た時に、noteの社員の皆様に頼りきるんじゃなくて、ユーザーからもムーブメントを起こしてnoteを盛り上げて良いし、それができることを表現したいなと思いました。
圧倒的な速度で成長するnoteですが、そのサービスを支えることができるのはnote社の方だけではないと思うのです。ユーザーからもサービスを支えることができるし、ムーブメントを作ることができる。
note酒場を開催した理由の2つ目は、note社の方に頼りきって任せるのではなくて、ユーザーからも自発的にムーブメントを起こしていいし、1人のnoteユーザーとしてそのスタンスを示したかったからでした。
理由③ イベントの拡張に挑戦してみたかった。
3つ目の理由は、イベントの限界に挑戦してみたかったからです。
僕自身もイベントを開催したり参加をしていますが、多くのイベントは1対n構造のイベントだなあと感じていました。(例:トークセッションとか講演会とか登壇者に対して、参加者がたくさんいるタイプのイベント)
この形のイベントは、参加すればたくさんの学びが得られるし、勉強にもなります。その一方で、イベント参加者全てフラットな関係にして、面白いコンテンツを中心に置いて、共感と熱量を持ってフラットなイベントを作ることが出来ないかと常日頃思っていました。
それも企業が行うイベントではなくて、ユーザーが圧倒的に非営利でイベントを作って、金銭や欲望が全く存在しない、売上0のイベントを、純粋な楽しさを中心に据えて作りたいと考えるようになっていきました。
自分が参加者だった場合に、一番満足感を得られて、交流ができて楽しめるイベントディレクションに挑戦してみたかったのが3つ目の理由です。
理由④ 自分の母性を満たしたかった。
理由①のやりたかったからやった。とちょっと被っているんですが、その時ものすごく料理をして振る舞いたい気分だったんです。最後の理由は料理や飲食イベントを1からやってみたかったからです。
第3部:note酒場構想の裏側
note酒場開催のきっかけを長めにご紹介してしまいましたが、次はnote酒場を作る上で意識していたことを書いていこうと思います。
ありがたいことにnote酒場は11時間連続で、Twitterの東京トレンド1位を独占し続けていたそうでした。自分自身の振り返りも兼ねて、意識レベルのノウハウとテクニカルなノウハウに分けて、まとめて見ようと思います。
イベントでもビジョンを作った。
1つ目に意識していたことは、ビジョンを作ったところです。
僕自身イベントを立ち上げる事が多かったんですが、今回のように大きな共感や熱狂を生むためには、イベントであろうとビジョンが存在していたほうが良いと感じました。
今回は、1対n形式のイベント(少数の登壇者に対して、多数の参加者)ではなく、∞n→&∞n→形式(多数の参加者がフラットに交流し、1つの目標に進んでいく)のイベントでした。
そのため、誰かの登壇を聞きに行くとか、見に行くという目的がなかったので、イベントを成功させるには、中心に据える共感や熱狂を生み、一緒の方向性を目指せるビジョンが必要だと思っていました。
今回のイベントは、初心者でも上級者もスタッフも関係なくフラットに、note酒場というコンテンツをみんなで楽しんで、創作活動の糧にしてほしいという想いがあったので、初心者の方でも尻込みせずにできるだけ安心して参加できるビジョンを練り続けました。
立てたビジョンは以下の3つにしました。
①お客とスタッフの関係ではなく、みんながnoteユーザーという温かい関係性で1日限りのnote酒場をみんなで作ろう。
②RPGゲームの酒場のようなイメージで、初心者も上級者もフラットにイベントを作ろう。
③note酒場でnoteの掲げる「つくる、つながる、とどける」をユーザー間でも促進しよう!
告知のnote内でも、スタッフMTGでも、定着していくように、繰り返しこの3つを意識的に発言していました。1つずつどんな効果があったのかを振り返ってみます。
①お客とスタッフの関係ではなく、みんながnoteユーザーという温かい関係性で1日限りのnote酒場をみんなで作ろう。のビジョンの効果
このビジョンを掲げたことで、当日の参加者の方で横柄な態度やフラットではない対応をする方が見受けられませんでした。(noteがそういう文化を作っているのでユーザーはみんな優しいというのが正直でかかった。)
加えて、スタッフも参加者と一緒に楽しめるように準備をしてくれました。品切れや提供に遅れがあっても、にこにこと気落ちすることなく接していました。ミスのない張り詰めた接客ではなく、みんなで楽しむ接客をしてくれました。
なので、謝罪やクレームは皆無で、全ての方が温かい性善説で動いている場面をたくさん目にすることが出来ました。
②RPGゲームの酒場のようなイメージで、初心者も上級者もフラットにイベントを作ろう。のビジョン効果
このビジョンを掲げたことで、イベントの趣旨がぶれませんでした。
正直noteで有名な方や影響力が方に参加いただいてPRしていけば、参加者は多く集まり集客が楽になることは当然のようにわかっていました。なのでインフルエンサーを呼びましょうとアドバイスをたくさんもらったんですが、今回はそれを行いませんでした。それは、たとえ部分的でも1対nのイベントにしたくなかったからです。
これを推奨してしまうと、note社が行う公式イベントで良くなってしまいます。ユーザーが作るイベントであるメリットが死んでしまうので、できるだけそれをやらずに盛況を作れるようにしました。
なので、基本的にはインフルエンサーと呼ばれる方を特別招待したりせずに、全員が一般窓口で参加チケットを購入する形を取りました。
その効果もあって、当日はたくさんの有名な方や影響力を持った方もいらっしゃいましたが、イベントの中に1対nの構造が生まれませんでした。上級者の方もとてもナチュラルにイベントを楽しんでいたような気もします。参加者が萎縮したりイベントの趣旨もブレませんでした。
著名な方の参加をPRしなかったので、フラットに挨拶をしてnote名刺を交換した後に、「あの人魔王倒した英雄やで!」→「え、まじかよ!」みたいなコミュニケーションが起きていました。初心者も上級者も気兼ねなく楽しめていたシーンを象徴するような光景でした。
集客についても250枚の前売り券も完売し、告知noteにはたくさんのPVが出ました。インフルエンサーによる拡散がない分、コンテンツ(今回はnote酒場というワード)や共感を生むビジョンや文章製作はかなり重要かもしれません。フォローワー0の認知バイアス0から、このくらいのPV出すのは結構難易度高いかもしれません
(各noteのPVも参考に共有してみます。拡散して頂いた皆様、本当にありがとうございました!)
③note酒場でnoteの掲げる「つくる、つながる、とどける」をユーザー間でも促進しよう!のビジョン効果
イベントを振り返ると、この言葉の効果が本当に大きかったと感じています。約一ヶ月前の告知のnoteにもこのビジョンはしっかりと書いていたので、スタッフだけではなく参加者にもこのビジョンは浸透していた気がします。
その効果もあって、ただ参加するというよりも、積極的にユーザー同士が繋がりに行っていたり、参加者同士で声を掛け合ったり、積極的にツイートしたり、noteを書いて感想や想いをまとめるという行動まで引き出せた気がします。
イベントの1ヶ月前から、note酒場のビジョンや推奨行動、メニューや会場レイアウトなどを運営メンバーで更新していったので、イベント前にはすでに200件以上の「note酒場」が使われたnoteがリリースされていました。
最終的に「note酒場」が使われたnoteが600件を超えていました。
また、Twitterの東京のトレンドを14時〜25時までの約11時間の間、ずっと1位を獲得していたそうです。
イベント#は、正直イベント開始の数ヶ月前から浸透させて、当日当たり前に使ってもらえるかが重要だと感じました。イベント開始時は当たり前に定着している状態を作らないと多分、#は最大限の効果は発揮しません。
# を当日or前日に共有する問題や、#長すぎ問題、#のワードセンス✗問題、#複数用意されててロス問題、#〜〜 〜〜(途中スペースが空いててそもそも機能してない問題)はこれ以前の話ですが、イベントまでに最適な#を参加者に定着させると恐ろしいぐらいの効果を発揮されそうです。
また当初から、note酒場に参加して終わり。たのしかった〜。をゴールにするのはもったいないと思っていました。noteユーザーらしく感想をnoteにアップして、その総量やクオリティーで成功を判断したかったというのもありました。そこまでイメージが出来た上で、このビジョンの設定と定着ができたのは非常に良かったと感じました。
イベント後には、参加者の「つくる・つながる・とどける」を促進するために、良いnoteをRTしたり、感想を募集してキャンペーン化したことも一定の効果があったんじゃないかと思います。素敵な感想や初めてnoteを書いた方も多くいらっしゃって本当に嬉しい限りです。
12月15日までに投稿されたnoteから、運営チームで僭越ながらいくつかピックアップさせていただきますので、もしよければ参加者の方はnote酒場の感想を書いてみてください。
もし自分だったら論&没入妄想論
意識編の2つ目は意思決定の方法についてです。
そこそもnote酒場の目指していた、∞n→&∞n→形式のイベントは他にはない感じでした。なので、基本的には何かを参考にイベントを作ったわけではありませんでした。
その時、意思決定の基準にしたのが、もし自分だったら論&没入妄想論でした。これは画期的なものでも何でも無く、徹底的にもし自分がイベントに参加したら楽しめるか?その方法が最善か?妄想に没入して仮想体験を繰り返す方法です。
具体例でいうと、今回MVP級の活躍をしてくれた「note名刺」と「一杯おごります券」などは、ブレスト含めてもし自分だったら論&没入妄想論で意思決定をしました。
そもそもデザイン全般が可愛さマシマシで、最高だったというのがありますが(中野さんありがとうございました。)
もし、自分がnote酒場に来たらおそらく誰ともコミュニケーションが取れずに携帯をいじって終わると思っていました。なので、徹底的にどうしたら負荷が少なく他の参加者と自然にコミュニケーションが取れるかを徹底的に妄想して没入します。
その結果、たくさんの案から生き残ったのがこの2案でした。不明確な誰かや、前例でアイディアを決めずに、自分たちだったらどうか?という基準で施策やアイテムを決めていきました。
自分たちの感性が大ズレしていたら大変にマズイのですが、僕たち自身がnoteユーザーだったのでそのへんは自信をもって意思決定ができました。
意識した部分で重要だったことをまとめると、徹底的に参加者になりきってアイテムを作ったこと。そして、具体的な成功イメージを持って旗を立てた事が良かったのかなと思いました。
あとデザイナーさんがいらっしゃると、全ての施策の攻撃力80%増しくらいになる事がわかったので、躊躇せずデザイナーさんにお願いするのがいいと思いました。
第4部:note酒場のイベントメーキング術
意識編とは別軸で、具体的なイベントメーキング術も整理のためにまとめてみようと思います。
noteオフ会や今回のnote酒場を振り返ると、イベントの満足度を上げるのは、今の所6項目だと思っています。(深く考えてないけど多分もっとある気がします)
今回はすべての項目を最小予算で最大値に近づけることを個人的に目指していました。
イベントの満足度を上げる6要素(仮)
①コンテンツ力:登壇だったら登壇者のスライドや話が面白いか。今回だと各参加者の話がどれだけ盛り上がるか。
②価格:参加費・飲食価格・物品費など総括的な価格を指す。
③親密係数:イベントで仲良くなった人の数とその深さの掛け算。
④飲食のクオリティ:ご飯ドリンクが美味しいか。
⑤会場デザイン含む会場の空気感:会場のデザインとワイワイ度
⑥イベント後のサプライズ:イベント後の自分の成長を感じられたか。
①コンテンツ力:ここは結構不確定かつ、改善が難しいところです。今回は、事前にnoteを書いておくことや発信しておくことを推奨しておきました。
通常のイベントだと、登壇者のスライドがつまらないと満足度が上がらないので、イベント前にスライド製作時点で一度話し合うや、優秀なモデレーターを用意するなどが有効でしょうか。とはいえ登壇される方は基本的に素晴らしいので、差別化は難しいところかもしれません。
②価格:ここは価格系の全てが対象になります。今回は可能な限り全ての価格を下げ限界に挑戦しました。ユーザー同士で創作活動を促進する場だったので、そもそも利益を上げる必要がなかったので豪快に振り切りました。今回は第一回ということでスタッフへの人件費をお支払いしていないので、価格設定は次回の課題でもあります。
③親密係数:イベントで仲良くなった人の数とその深さの掛け算です。ここはnote名刺、一杯おごります券で対策しました。普通、登壇イベントだと仲良くなっても良くて隣の人とかで、深く仲良くなることはほぼ無理なのでブルーオーシャンです。工夫次第でかなりイベントの満足度は上ると思われます。
note名刺のお渡しを5枚にしたのも、たくさんの人と仲良くなるのは難しいし疲れると妄想したので、まず5人としっかり話して親密度係数を担保する。その中で相性の合う方を見つけて、確実に奢る券で親交度が深い方を1名作れることをイメージしていました。
加えて、ヤマシタさん、竹鼻さんがフリーマンで動けたので、上手くはじめの一声を出せない方をサポートしていたのも効果がありました。参加者はみんな最初の一声に躊躇してたので、2人がこの動きをしてくれたおかげで、この行動が伝播してどんどん温かい雰囲気になっていきました。
④飲食のクオリティ:ここには、食器、フード周りの装飾も含まれます。ここもかなりこだわりました。有賀さんのスープを筆頭に、基本的にはほぼ全て手作りにこだわりました。仕込みスタッフに大感謝です。みんなでたくさんの料理をワイワイ作ったのがとても楽しくて母性も満たされました。
一般的なイベントで振る舞われるのは「ピザ」や「寿司」なのですが、正直この2種はもう社会人は食べ飽きてると思います。心は躍りません。そろそろイベントの食事もアップデートが必要かもしれません。同じ金額を使って、スーパーや簡単な調理で盛り付けまで工夫することで、簡単に満足度が上ります。あと母性も満たせます。
個人的にアメリカなどのケータリング需要が勢いよく高まっているのは、この辺が絡んでるんだろうなあと切実に感じています。
⑤会場デザイン含む会場の空気感:ここは空間デザイナーの竹鼻さんに全てをお任せしました。臼井さんのキッズスペースやミヤザキくんのボードゲームテーブルなども大人気でした。ランチとディナーの混雑予想に沿って、空間デザイナーの竹鼻さんがレイアウトを細かく変更してくれました。うすいは終始、「さいこう〜!」と言っていました。
それによって空間デザインもよく、とても良い空気感が生ました。音楽の音量が少し大きかったという声をエゴサでいくつか拾ったので、この辺は次回の改善点です。
⑥イベント後のサプライズ:イベント後の自分の成長を感じられたかは、後発的にイベントの満足度に大きく作用します。イベントは2〜3日後までが大事ということです。
前述の通り、#が相当定着していたことや、トレンド1位であることをリアルでもSNSでも伝えていたので、たくさんの方が#を見ていました。そのため、各参加者の投稿に対するいいねがかなり付いていました。
# note酒場が入ったnoteも同様に、普段よりも多くのスキが付いていました。それによって、イベントに参加したことで反応や成長を感じられた方も多く満足度が上がったように思いました。
・・・
6項目でnote酒場のチャートを作るとこんな感じかなと思います。(比較対象は過去経験したイベントにすると良いのではと思います。)
総じてイベントは工夫次第で大きく満足度が上がりそう&イベントは始まる前と後も重要ということがよくわかります。今後も試行錯誤をしていきたいと思います。
(会場のテラス席が寒すぎた、コンテンツは普通のトークイベントが強いので比較してこの数値にしました。)
スタッフのコミュニケーション
続いては、内部のコミュニケーションツール辺りのお話です。結構コミュニティーマネージャー的な要素が強めな所ではありますが、イベントに限らず、コミュニティーを作ろうとすると難しいのがコミュニケーション形成についてではないでしょうか。
どのアプリを使うか。参加者の発言を促して、盛り下げないか。みたいなところが重要だったりします。僕自身がReadyforというクラファンサービスにいて、大企業から地方の企業、NPOや学生団体、集団から個人までたくさんのジャンルの方々と、社内、そして社外にコミュニティーを作って、ムーブメントにしてweb上で支援を集める仕事をゴリゴリにやっていたので、この部分には相当自信がありました。なので、50人くらいのスタッフがいましたがほぼ1人でコミュニケーションをとっていきました。
せっかくなので時間軸に沿って振り返ってみようと思います。
<60日前>note酒場の実施を決意。
<57日前>全体の構想をドロップボックスペーパーにまとめ、note社ディレクター陣とMTG。
<55日前>自分の能力では補いきれない、大人数の飲食企画能力(衛生面の許可や決まりなど)に長けた方、空間デザインに長けた方が必要だと感じたので、ヤマシタさん竹鼻さんにDMで依頼。カフェMTGを行い、その後3人の使用頻度の高いTwitterDMグループを製作。
<50日前>インフルエンサーなしの集客を目指すことが決まったので、デザイン力の必要性を感じ、中野さんに依頼しカフェMTG。4人のデザイン専門のDMスレを別途製作。
<45日前>イベント満足度を上げるための6要素のうち、料理クオリティが不安だったので、有賀さんや田村さん、樋口さんのnoteレシピを使えないかをDMで確認。みなさん快く承諾してくれた。ありがたい。会場で人気が炸裂していたさめすけさんのブランド牛の焼肉丼の販売も決まる。
<40日前>イベントを運営するために必要なスタッフ数とポジションを確定。Realtimeboardを使用。大嶋たいとくんがこのツールをきれいに使ってたのを見て独学で勉強。1つ下の若い世代と交流して、ツールの勉強するのはとても大事だったりすると感じるなど。
あとは、最低限のデザインかも重要かもしれません。excelとかでシフトを作っても、心躍らないのでコミュマネはこの辺のツールは使えたほうがいいかもしれません。
<35日前>スタッフ用の共有事項やビジョンをまとめたドロップボックスペーパーを製作。今後の動きなどをまとめる。
<30日前>イベントの告知noteをリリース。スタッフの募集はbosyuさんを使用。一日で40人以上の応募が集まる。bosyuさんは神。コミュマネは一度使っておいてコツを掴んでおくのは多分必須。
<29日前>bosyuの申し込みが止まないので、bosyuを中止。メンバーを確定。1人1人DMを送付。
ここでやりがちなミスは、全員まとめてグループ化すること。圧倒的に楽で取りがちな手段なのですが、冷静に考えて、初対面の人を複数人同じスレットに入れたらカオス間違いなしなので、重要なポイントでは1on1のコミュニケーションを苦に思わないことが重要です。その辺のメリデメを間違えて、楽をとると一瞬でコミュニティーが壊れます。
基本は定型文で、ドロップボックスとシフトを共有。希望シフトだけ返信ほしい旨を伝える。また冒頭は全員分アレンジする。
(ここでも全員に同じ定型文を送りがちですが、できる限り年賀状のように重要なところはオリジナルにするのが鍵です。全定型文だと一瞬で萎えてしまいます。この工夫の有無で返信率は劇的に変わります。)
<27日前>ほぼ全員から返信がくる。シフトも一瞬でほぼ埋まる。1人ずつゆっくり会話をして、熱量や特徴を掴みながらスタッフMTGのお誘いをする。
(スタッフMTGのお誘いを、最初に行わなかったのは、初対面でお願いすることは限りなく少なくしたかった+コミュニケーションない状態でスタッフMTGするよりも、やり取りを重ねてからのほうが参加率は確実にあがると思ったからです。コミュマネはやり取りの数に妥協せず、すぐに効率化を図らないことが重要かもしれません。1on1を怠らない事が鍵です。自分のキャパにも注意が必要。)
<20日前>スタッフMTG。29/42名が参加。関東勢の方はほぼ来てくれた。シフトのジャンルに別れて話し合い。みんなでカレーを作って交流を深める。
(この時にちょっと自分がキャパオーバー気味で、スタッフMTGのコンテンツ準備が間に合わず個人的には超後悔しています、、、30人以上のコミュニティーにはコミュマネは2人いたほうがいいかもと学び。でも楽しかったと言ってくれる方も多くてよかった。(もっと出来たのでここへの後悔がすごい。)
<19日前>ドリンクチームや受付チームなどシフトジャンルごとに使用頻度の高いTwitterでグループを製作+全員スレをTwitterDMで作成。
ここはスラックと迷ったのですが、スタッフMTGで実際に参加者を見た感じ、スラックの操作が難しいと判断し、TwitterDMでグループ化を決める。
事前に各グループスレを製作せずに、スタッフMTG後に製作したのは、親密度が深い状態でスレを作ったほうが議論が活発になるため。一回沈んだスレを盛り上げるのは相当なパワーが必要なのと、もう無理可能性大なので、スレを作るタイミングは、コミュマネにとってかなり重要と思われる。
<〜前日まで>ほぼ自律的にスレットが回る。僕は全てのスレットに入って、責任を伴う意識決定だけを行う。あと盛り上げる。基本的にいいね〜!さいこう!しか言ってない。SB柳田ばりに、さいこう〜って言っていたかもしれない。
<前日>改めてビジョンや注意事項を端的に伝える。
・・・
という流れでした。イベントにおけるコミュニティーマネージャーは圧倒的な経験値があったほうがいいかもしれません。ポイントをまとめると、1on1のコミュニケーションを怠慢にせずにポイントで抑えること。スレを立てるタイミング、スレの種類が重要。
スレの種類に過不足があると、このスレで言いますそれ!みたいな事が起こる。それはただのコミュマネの能力不足とケアミスなので、わかりやすいスレ立てを意識する。コミュマネは基本的に他責ではなく、自責ベースで動いたほうが回りやすいと思われます。
あとは必ずケースbyケースな事象が生じるので、こちらももし自分だったら論&没入妄想論で徹底的に相手視点で最高のコミュニケーションなのかを問うことが必要。即レス能力も重要です。
いきなり全体スレを作って、みんな発言してよね〜!とかはぶっちゃけありえないレベルなので、大きく満足度の高いイベントを開催するときは経験のあるコミュマネがどんどん暗躍していくのかもしれないと感じる。
イベントディレクターというポジション
テクニックの3つ目は、イベントディレクターというポジションです。
いま僕が勝手に作ったのですが、当日僕は半分以上の時間をPCの前で過ごしました。
スタッフの方々が本当に最高に主体的だったので、当日は基本やることがない状態でした。なので、当日の行動は、①初心者に話しかけに行く。②ご飯を食べて参加者と一緒に全力でボードゲームで遊ぶ。③影で休む。④PCの前でイベントディレクションをする。⑤トラブル対応(メニュー売り切れ時のアナウンスや買い出しのお願いなど)でした。
比率で言うと、①10%②10%③10%④60%⑤10%という感じでした。
一番多く時間を使って、効果的だったのがこのイベントディレクターとしてのお仕事だったなあと思いました。主にやったことはPCの前でTwitterをいじって、投稿にリアクションしたり、コメントを付けたり、リアルタイムエゴサーチをすることでした。トレンドが11時間も連続で1位を取れたのは、これがデカかったかなあと振り返っています。
今回は、各所に写真映えするアイテムを可能な限り配置して、写真を撮る要素を可能な限り散りばめました。写真によるツイートのきっかけ、スマフォを触る機会を多くしました。
note酒場暖簾、note酒場看板、note酒場名刺、一杯おごります券、有賀さんのスープ、カップケーキ、バインミー、グラスドリンク※映えないので紙コップではなくグラスで勝負etc...
映えアイテムによって、順調にツイートがされたので、それに対してリアクションを取り続けました。すると、参加者が通知を見る回数が増えるので、スマフォの接触機会が更に増えていき、ツイートがリピートしていきます。
そこまで行くと比例するように多くのユーザーがSNSをチェックする空気感になるので、ツイートに多くの反応がもらえるようになって、更にツイート量が増えていきます。
専門でイベントディレクション担当を置くことは少ないと思いますが、結構効果でかいので専門でポジションを作るとトレンド上位に食い込みやすいくなるかもしれません。非公式オフ会でも、ぐっちさんがその役割を担っていたので、イベントが毎回トレンド入りしていました。
リアルタイムのツイートには、イベントの満足度や、改善点も転がっているので随時確認しておくのは結構有効です。
今回、note酒場がトレンド入りしたことなども、しっかり140字練って渾身の投稿できたので、盛り上がりや良い空気感を多くの方に認知できました。
第五部:note酒場の総括と成果
note酒場の総括として、11時間連続東京トレンド1位。note投稿数600件以上。チケットは250枚が完売し300人近い方が来場されました。
イベント後日、スタッフに良かった所/反省点をsli.doで調査した所、たくさんのよくできるポイントを上げてくれました。よくできるポイントは次回に向けて秘密にさせていただいて、もし次回があればその点もお楽しみにしていてください。
アンケートでsli.doを使用した理由
sli.doは通知が来ないかつアカウントもいりません。匿名にもできるので言いづらい意見も収集できるし、みんなの意見も気持ちよいUIでスラスラ見ることができます。(ちょっと重いのが難点)
意見に対していいねもできるので投稿が楽しい。イベントでリアルタイムで質問を募集するのに向いていますが、反省会にも結構最適なツールだと思っています。これをグーグルフォームでやると、①製作が面倒②質問設定など考えることが多い。③他の意見が見えない。などの違いがあります。
またそのままの流れで、グループDMとかで反省会をやると通知が多くなってしまうので、カオスになります。用途に応じた細やかなツールの使い分けと、操作方法の共有も重要です。
スタッフからの反省点は、かなり有益な情報ばかりでした。撮影NGの方への配慮。アイコンとリアルの特定が難しかったので話しかけるハードルになっている。カレーやバインミーなどお腹が膨れるメニューが多かったのでオーダー量が落ちる。など37件もの改善ポイントが上がってきました。スタッフのみなさま、本当に好き。
個人的な反省点としては、運営への感謝にベクトルが傾いてしまったことです。今回は、ユーザー同士で創作活動の助けになるイベントを目指していたので、感情のベクトルを全開でそこに向けたいと考えていました。
なので、運営はできるだけ黒子に徹したいと考えていましたが、告知の部分で大きくリリースする必要があったので、初回ということもあり運営メンバーで全開で拡散を頑張りました。なので、黒子どころではなく、かなり全面に出てしまったので、そこに対する感謝のベクトルが向いてしまいました。
次回はRPGの酒場のように、必然的にただそこにある。という場所にできたら最高だと思っています。主催者告知と参加者の感情のUXのバランスは次回改善していきたいなと思いました。なので、もしよろしければ、次回開催に向けてnote酒場のアカウントをフォローして頂けると泣いて喜びます。
また、今回のデザイン物は基本的に著作権などはオールフリーにします。
1点、note酒場のイメージ画像だけ(パープルのやつ)は、同じ背景デザインが乱用されると、混乱が起きそうなので背景のところは変更してご利用頂きたいと思います。
地方開催などなにかに使いたい方は、ぜひぜひご利用ください。ご連絡いただければ元データをお渡しします。
第6部:note酒場の売上など収支報告
さて、ついに売上などの気になる収支報告です。
売上:入場チケット約11万円、売上約30万円 計41万円
支出:会場費30万円食材費15万円デザイン費3万円雑費2万円 計50万円
収支:-9万円
ということで、-9万円での着地になりました。もともとプラマイゼロ。もしくは-3万円を目処に計画を立てていたので、ちょっと重めの打撲という感じの着地になりました。(涙)
フード・ドリンクのオーダー数は予定を上回っている感じでしたが、主要な飲み物の圧倒的早期の完売や、フードメニューに圧倒的人気格差が生まれ、飲食メニューの経験不足が出てしまいました。そこが上手くできていれば、プラマイ0にできそうだったので、大いに反省ポイントです。
第7部:note酒場からのお願いと、第二回note酒場について
今回、今後も継続的な活動ができるのであれば、第二回note酒場を検討しましょう!と決めておりました。しかし、力不足で収支のマイナスが大きくなってしまいしました。
話し合った結果、今回不足してしまった9万円分をnoteサポートを利用して募集させていただき、もし温かいサポートによって補填ができれば第二回を開催しましょう!ということで落ち着きました。
かっこよく、第二回をやります!と言いたかったのですが、不足が大きいと継続的に第二回を開催することが難しいので、もしよろしければ、第二回note酒場の開催を後押しして頂けると本当に嬉しい限りです。
500円のフードドリンク一杯分のサポートが、200名から集まれば目標に到達できます。ちょっと果てしないですが、第一回に来場頂いた方、そして第二回を期待して頂いてる方、めっちゃ満足したからどーんとサポートしてくれるという方が、もしいらっしゃいましたら、サポート頂けたらとっても嬉しいです!
また、このnoteをシェアして多くの方に一緒に届けてくれるのも本当に嬉しいです。第二回の開催に向け、どうぞよろしくお願いいたします(土下座)!!!