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『観客のいない劇場』の正体
「あれ?この曲、めちゃくちゃ希望の歌なのでは?」
深夜に「ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。」を聴いて、思ったことをつらつらTwitterに書いていたところ、何となくまとまりそうな気がしたので、Note化しておきます。
期せずしてこれが初Noteになってしまうけど、お前は誰なんだ的な話は一旦省きます。ぽっと出の新参せんせえの戯言だと思いながら読んでください。
含:歌詞ネタバレ、ライブスクショ、ポエム文体、カス文章
要点
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考察見たい人はこれだけ読めばいいと思うよ。
「ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。」は、表現者としての名取さなが抱える劣等感・コンプレックスといった"マイナスの感情"と向き合うための歌だ
『観客のいない劇場』とは、そんな"マイナスの感情"に苛まれ、孤独に戦い続ける名取さなの心象風景そのもの
名取がこの曲を通して伝えたかった事って結局、
「お前らが与えてくれた愛が、私が私を愛する原動力になっているよ」
ってことなんじゃないかな
タイトルの意味を起点に考えちゃうと考察可能性が無限大に膨れ上がってしまったので、名取が抱える"マイナスの感情"の正体と、その吐露を通して伝えたかった事を想像して、逆算したらこうなった。
「いつもと違うネガティブな歌」って言ってたけどさ。
ふたを開けてみたら名取らしさ全開の強烈な希望の歌じゃんってなって最高だったよね。
それはまるで、観客のいない劇場のように
![](https://assets.st-note.com/img/1727082574-IyitfXudENBW8kqoHsVM0lhL.png?width=1200)
名取さなはライブMCにて、この曲を
「自身の劣等感や"マイナスの感情"を歌った曲」
だと説明している。
ライブの現地で初めてこの曲を聴き、曲のテーマについてそう説明されたとき、普段の名取の言動から思い当たるものがあった。
多くのせんせえ達にも心当たりがあるだろう。
普段はなるべく見せないようにしていても、時折配信で漏れ出る「自分への自信の無さ」を。
この1stライブ直前でさえ、自分のような存在がステージに立っていいのだろうかと弱音を漏らしていた姿を。
ただ悔しくて、寂しくて、もどかしい日々を味わうよ。この苦しみと、悲しみの根拠なんかさ、知らないけど。
名取さなが抱える"マイナスの感情"とは、すなわち創作者・表現者・活動者として、名取さなが日頃から己自身に抱いているコンプレックスなのではないか。
自分より優れた才能に対する劣等感。
己の至らなさによる自己嫌悪。
表現活動の空虚さ。孤独さ。
こうした"マイナスの感情"に苛まれ続けている名取さな自身の心象風景こそが、『観客のいない劇場』の正体なのではないだろうか。
そうだった。結局、一人きりだった。
そうだった。空虚な問いかけだった。
とっくに気付いていた。嗚呼!
楽曲「ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。」は、そうした己の内側にある"マイナスの感情"に押しつぶされそうになりながら『観客のいない劇場』で戦い続ける、名取さなという表現者の物語なのだと私は解釈した。
名取さなを愛する者
名取さなに愛を与える者
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さて、話は全く変わるのだが、私はこれまでの『さなのばくたん』で描かれてきた名取さなの物語を「自分自身を愛するための旅」だと解釈している。
私は新参せんせえとして割と直近に歴代のばくたんを一気見する機会があったのだが、通しで見ると歴代のばくたんには漏れなく
「もしかして名取ってもっと名取を愛していいのかも!」
という名取の強い自己肯定感の高まりと、
「そう思えるのはせんせえ達のおかげだよ」
というメッセージ性が強烈に込められている事に気付く。
あの嬉しさも、楽しさも、幸せも、かけがえはないから。
世界にひとつの存在を信じている。わかってあげる、わかってあげる。
『私のなりたかった私』になろうと2018年に表現者となることを選んだ彼女は、きっと私たちに見せている以上に現実と理想のギャップに直面し、もがいていたのだろう。
名取さなは今もなお、観客のいない劇場で孤独・劣等感・自己嫌悪と戦い続けている。
しかし、6年間の活動を通じて、他でもない名取自身が、この世の誰よりも"名取さな"を信じ、愛する事が出来るのだと知った。
自分の及ばなさ・コンプレックスさえ受け入れて、それでも前に進んでいいのだと知った。
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結局のところ、「ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。」が伝えたかった事ってすごく単純で、
「お前らが与えてくれた愛が、私が私を愛する原動力になっているよ」
ということなんじゃないだろうか。
その愛を頂戴よ。この愛と生きる。
だからこの歌は、強烈なまでの希望に満ちた歌なのだと思う。
名取、名取さなってやつを愛してくれてありがとう。
そいつめちゃくちゃ凄いやつだと思うから、これからもよろしくね。