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未経験でも果敢にチャレンジ!好奇心と行動力をエンジンに想いをカタチにする起業家兼プロデューサー!

ODLA一期生のサイトウナナさんは、今年オーラルケアブランドを立ち上げました。化粧品会社からSNSマーケティング会社へ。さらにそこから心機一転、独立しアイシングクッキーに取り組み始める等、未経験の領域にも臆せず好奇心と行動力で想いをカタチにしていくナナさんの、モノづくりの歴史に迫りたいと思います!(インタビュアー6期山﨑)

≪キャリア経歴概要≫
化粧品会社ドクターシーラボにて美容部員、企画、宣伝職を経て、マーケティング統括職に携わった後、ファッション・ビューティ業界に特化したデジタルクリエーション・PRエージェンシーに移り、2017年独立。ブランドの立ち上げや、企業や大学のプロジェクトのプランニング・ディレクションを行う傍ら、クッキーアーティストとしても活動。2022年、オーラルケアブランド「HELLO, CLEAN!」を立ち上げる。

冒頭小話

ナナさん(N)・山﨑(Y)
今日はよろしくお願いしますー!

K:
結構前になりますが、ゼミの同窓会でナナさんとはじめてお会いした際に会社に所属しながらモノづくりされているお話がとても印象的で、興味深く、いつか詳しく伺ってみたいと思いインタビューの指名をさせていただきました!

N:
わあ、嬉しいありがとうー!よろしくね。
ちなみに、宏太くんは何か取り組んでたりすることってあるの??

K:
僕は未だで、最近ちょっとずつ動き始めてみた。くらいです!笑

N:
へえ!本業とは関係ないジャンル??

K:
そうですね。「自然との触れ合い」みたいなものに興味があって。トレッキングしたり、ロードバイクで外を走るとか、お香を焚くとか。笑
日本の植物資源を活かしたサービスとかモノづくりを通じて、消費した人と作り手、社会にも良い循環をもたらせたら素敵だなあ。でも具体的にそれってどんなことだ?何が出来るんだろうってモヤモヤと考えてまして。(そもそも、自分で物を作るってどうやるんだ?とか笑)

 そんなことを考えていた時に、代官山のTSUTAYAに出かけた際に「日本の植物資源を活かして、自然との触れ合いを日常に取り入れる」事を理念に掲げたアロマブランドがPOP-UPをやっていたんですね。
 これは素敵だ!って思って、ブランドサイトから問い合わせフォームで連絡してみたんです。笑
「素敵な取り組みですね!すごく共感することが多くて思わずメール差し上げてしまいました!お話し伺ってみたいです!何かお手伝いできる事ないですか!」って。笑

 そうしたら、まさかのお返事を頂きまして。結果的に、ご一緒させて頂くことになりそうで 。何か専門知識があるわけじゃなく、自分で作っちゃおうっていう感じじゃないんですが、とりあえずアポ取ってみるところから初めて見たっていう感じです。笑

N:
ええええええ、すごい~!
私もね、好きな硯作家さんがいてね(メディアにも出ている有名な方)。インスタグラムでその人の作品すごい素敵だなって思ってフォローしてて、”いいね”とかしてたんですけど、その方から私の投稿にコメントが来たんですよ!ええええ!って。笑

なんでだろうとその投稿を見ると、今年私が立ち上げたオーラルケアブランドの歯磨き粉を、その作家さんが愛用してくださっていたんですよ...!
それで「この歯磨き粉最高です、もう他は使えません。開発ありがとうございます!」ってコメントをいただいたんです。そこからDMのやり取り等をするようになりまして。

K:
ああ、めちゃくちゃ分かります...! 
僕も問い合わせした時に「働きすぎて不定愁訴に悩んでいて、独学で改善法学んでいた時に自然やアロマっていうものにだったんです」と伝えたら、そこに強い共感を感じて頂いたようで、普段はメール無視するらしいんですが、奇跡的に返事されたんですって。笑

N:
いやあ、ほんとそういうところ大事だなあって思いましたよね~

ナナさんのものづくりの歩み

第一歩目。化粧品会社での企画職

K:
少し前置きが長くなりましたが笑
ナナ先輩はもともと商品開発とかプロデュースをされていたんでしたっけ?

N:
いや全然!もともと会社員でしたよ。
新卒で化粧品会社に入って、最初の1年半くらいは百貨店の美容部員として、まず現場を学ぶ期間で!もともと百貨店などの企画全般がやりたくって。とはいえ、企画職は枠が少なくて既に大ベテランの先輩がいたから異動機会がなかなか訪れなかったんだけれど、運よく?異動できたの!そこからは店舗でのプロモーション計画・実行、販促制作やVMDなどブランドコミュニケーションまわりを担当していたよ。

K:
すごいチャンスゲットしましたね!笑 以降はずっと企画職を?

N:
2年ぐらい仕事をしてたら、ある日突然社長から呼び出しが入ったの。全社を横断してマーケティングを統括する新しい部門を作るから、そこに入ってって。笑
新しい職種だから先輩もいないし、もう大変。笑
私、大学の時も1期生だし先輩っていうものを味わったことが無いんだよ~ > <(唯一店舗に立った時くらい)

だから自分で調べて手探りでやる、やりながら身に着けるというか笑
当時 O2OでLINEを活用することが注目されていて、それも試行錯誤しながら取り入れて「オンラインとオフラインの接客の統合」にチャレンジしたり。

K:
おー、面白いですね。ゼロから新しい知識をものにしていくのって大変ですよね・・・。

N:
そうそう、でね、その頃に次の転職先の会社の社長さんに出会ったんだよね。アパレルやブランド、ラグジュアリー系をお得意先に、SNSを得意とするデジタルクリエーションやデジタル周りのPRを手掛ける会社なんだけど。

K:
その会社に行くきっかけはなんだったんですか??業務の中で知り合ったんですか?

N:
そうなの。当時LINEスタンプの施策が盛り上がっていて、その時期にたまたま共通の知人を介して知り合う機会があって。1社目で幅広い仕事ができてやりがいもあってとても楽しかったんだけど、1つのブランドだけしか知らないことが、なんだか少し物足りなさを感じたタイミングで。毎年同じサイクルで回っていくっていうのもあって、外を知らないんじゃないかというか。。

そのことを上司や役員に話したら理解してもらえて。転職して、また戻ってくればいいじゃないって言ってくれて。ちょうどその時期に、2社目の社長さんからお声がけ頂いていたこともあり、飛び出してみたの。笑

K:
へえー、なるほど...!

N:
結局、そこからまたキャリアチェンジしたんだけども笑
1社目は6年半、2社目が2年半くらい?働いたかな~

次は全くの未経験領域へキャリアチェンジ!

K
次は、何をされたんですか!?

N:
アイシングクッキーを作りたくて、独立したの!笑

K:
アイシングクッキー!?

N:
2社目の時に、会社の周年と社長の誕生日をかねたパーティをやろうっとなり、後輩とせっかくなら社長にサプライズしたいねって話していたのね。
でもパーティ当日まで1週間しかなくて、さすがにパーティ用にケーキをオリジナルでデコレーションするのはどこも引き受けてくれなくて。笑

そんなこともあって、仕事終わりに夜な夜なクッキーをって、デコレーションケーキを自作したの。不慣れな中、アイシングクッキーをなんとか3枚完成させたら朝だった。笑
翌日、いざお披露目してみたら社長含めて皆がすごい喜んでくれて、わーって盛り上がったの。それがもう、すっごく嬉しくて!


今までマーケティングっていう仕事でブランドとお客様のコミュニケーションに関わって来たけど、直接お客様と関わる機会はほとんどなくて。施策をしてもお客様のリアクションを直に見れる機会が少なくて。
それで、自分がギフトしたもので目の前の人にこんなに喜んでもらえたっていうのが鳥肌モノで。

これがきっかけでアイシングクッキーに興味を持って、自分でやりたい!と思い、社長に「独立します!」って言ったの笑
社長もええええ!ってなったけど、会社のイベントであり自分の誕生日会がきっかけですごく喜んでくれて。

K:
おおお、すごいですね。行動力...!!
アイシングクッキーにもともと興味があった訳じゃないんですね。
今まで経験してきた仕事と関係ないものに、いきなりチャレンジするっていうのが、もう、すごいですね。その勇気というか。
その時の躊躇とか不安はなかったんですか?

N:
そうだね、やりたい!っていう気持ちが強くて笑

K:
いきなり未経験のクッキーアーティスト!他に仕事はいっさいせず専念されたんですか?

N:
いや~、でもやっぱり生活していかなきゃいけないから、家賃と生活費どうしよう、貯金切り崩して生きる?とか、お金の問題は気にしたよ。笑

そこからかな、少しずつ多動的に動き始めたのは。ちょうど独立しようと思った時にゼミの同窓会があって(はじめて参加したんだけど)、先生から去年の特別授業がよかったから今年もやってくれないか、と話があって。話をしているうちに、独立するのであれなら、うち来るか?(法政の教務助手のポスト)ってお誘い頂けて。大学で仕事している中で、非常勤講師の先生との繋がりでお仕事頂いたりとか。

その後、ちょっとずつアイシングクッキーの仕事の相談も頂けるようになりました。

K:
すごいですね。
伺っていて思ったのは、興味本位で動いていながら、ふとした時にめぐってきたご縁?を大切にしながら次の仕事に繋がってきている印象があって。
縁って大事なんだなって思いました。

N:
これは、ほんとにありがたい限り。
この時が私の人生で大きなチャレンジだったかも。

アイシングクッキー作例
アイシングクッキー作例

そこからさらなる挑戦。オーラルケアブランドの立ち上げへ

K:
今は、歯磨き粉のブランドに注力されていますよね。これはどういった経緯で?

N:
もともと歯に興味があったっていうのもあるんだけど、コロナ禍に入ってから自分の歯の白さ(あれ、黄ばんできた?)や口臭が気になる事が増えて。姉が歯科衛生士で、姉の旦那さんが歯医者っていうのもあり日常会話で歯の話をすることも多くて。

それで、コスメとか一緒にモノづくりしている友人と、歯の話で盛り上がって。3年以内に自分たちでオーラルケアブランド作りたいね、と。自分たちが心底欲するモノを作りたいね!ってなったの。笑
今までは受託してモノづくりすることが多かったけれど、自分たちの悩みに的確に応えてくれる、そんなオーラルケアのブランドを作ろうって。

K:
色々と聞きたい事が多すぎて、どうしようって感じになっているんですが笑
オーラルケアって機能性製品だと思うんですが、歯の専門知識があるわけではないのに、よし!作ろう!って思って行動できるのがすごいです。
僕もですが、そこで思いとどまっちゃう人が多そうだなって。

N:
図書館や本屋に行ってひたすら専門書を読んだり、競合製品の成分をとにかく調べて、自分の知識に取り込んでいく事をしたかな。笑
あとは、分からないことは姉と義兄に聞くというスタイルで。笑
「自分が作りたいモノ」を軸に何があれば作れるのかっていうステップで、必要なものを調べながら取り込んでカタチにしていくっていう感じで取り組んだかな。

需要調査したり他社の製品をリサーチしながら製品案を考え、それでようやくカタチになって販売開始したよ。

K:
すげ~笑。ある種、アイシングクッキーの時と通ずるものを感じました。

N:
あーそうそう、そうかも!

K:
専門知識が無いからこそ、自由に発想して今までにないものを好きに作れるっていうのは、逆に強みにもなるし、良い事なのかもしれないですね!

N:
そうだね!振り返れば、1社目のときのコスメのノウハウみたいなものは、土台として役立って、コスメブランドつくったこともあり、今手がけるオーラルケアブランドHELLO, CLEAN!にも通じているかな。

K:
なるほどなあ〜。アイデア部分はしっかり詰めてレシピさえ磨ければ、実際にカタチにする過程では作れる人に頼ればよいのか。そうやってモノづくりができちゃうんですね、なるほど...!!

N:
そうだね、私の場合はこういう感じで気が付いたらモノづくりしていました。笑

ナナさんが立ち上げられたオーラルケアブランド


自分でやる大きな一歩を決断できた理由

K:
最初は受託する仕事から初めて、その経験があったから自分たちでモノづくりに踏み出せたっていうのもあるんですかね?

N:
あ、そうそう!
最初は請負で仕事をしていたんだけれど、気が付いたら営業から企画、物流の発送まで自分でやってて。これ私が全部やってるじゃん!って。笑

あと、依頼主の温度感と仕事を引き受けた私達の温度感にギャップを感じる事が多少なりともあって。
依頼主よりも、私達の方が想いを持って取り組んでいるというか。
モノづくりの依頼はしていただけるけど、それに対する想いはあまりなくて、稼げれば良い、みたいな人も結構いてね。せっかく私たちが想いを込めて考え抜いたものがそのまま活かされない事にモヤモヤした経験もあって、じゃあ自分たちでやろうって踏み切れたのかもしれない。

K:
受託の仕事っていうのも、これまでの仕事で得た繋がりから相談がきたりするんですか?

N:
そうだね~。それこそ法政デザ工のお手伝いをしていたころに、非常勤講師の先生(大学時代の先生)が他大の講義で「foodデザイン」をテーマに取り組んでいて、PRやらお手伝いしている中で、私の知り合いを紹介し翌年の授業は一緒にプロジェクトをしたりと。プロジェクト後、ありがたいことに知り合いの会社のマーケティングやクリエイティブ周りディレクションさせてもらったり、と。

K:
おおお。マジで仕事が仕事を生んで、みたいにサイクルが回って輪が広がっている感じですね!

N:
ねー、不思議と笑
まあでも、大企業じゃないからっていうのはあるかも。小回り聞いて相談しやすいというか。

K:
なるほどなあ。僕がここ数年、会社の外で活動したいと思うようになったのも、会社がでかすぎて、仕事を頂くクライアントも大企業で、マーケの世界だけで仕事が回っている感じというか、浮世離れしている感があるというか。笑
欲張りと言われたらあれなんですが、社会と接点を持って地に足のついた活動というか、スモールビジネスに取り組んでいる方への憧れがすごいんですよ。

N:
いやー、私からすると有名な企業に勤めていて「〇〇で働いてるよ!」とか言ってみたかったなーって思うけどね笑

K:
ほんとですか? 隣の芝生は青く見えるっていうやつなんですかねぇ・・・。少し話を戻しますが、オーラルケアの取り組みは今後どうされるんですか?

今後の展望

N:
今後は会社化し、事業として取り組もうとしてるよ!
モノを作って売り始めたのは良いものの、会社の事業として取り組み始めたわけじゃないから、経費等含めてお金の管理どうしよう!って話になり。笑

会社化してちゃんと経営管理しないとダメかと。それで今、会社化の準備を進めてます。その分責任は重くなるんだけど、せっかくだし想いを込めてやってみたいなと。

K:
すごい!興味でモノづくりを初めて、気が付けば経営者!社長!起業家ですね...!今後どういう風にしていきたいとかあるんですか?

N:
今は会社化で頭がいっぱいいっぱいで、まずはそれをしっかりやり切る事かな。分からないことだらけでチンプンカンプンです。笑

あと心がけたいのは、やっぱり自分が興味を持っていることとか小さくても良いから悩んでいることを解決できるプロダクトを作っていきたいですね。

ホワイトニングとかオーラルケアっていうと、着色系の飲料や食品は控えましょうとか良く言われるんだけど、好きなことを辞めてまでケアするのはとてもストレスなことだし、続けられないし。
またケア用品ってなると、医薬品のカラーが強く出ちゃって部屋のトーンに合わず堂々とおきづらい。

だから、見た目もライフスタイルの中に溶け込むようなデザインであることで、オーラルケアの敷居を下げて気軽に、且つ徹底的なケアができる。そんな想いで「HELLO, CLEAN! 」というネーミングにして、今のブランドを作り始めたの。

K:
素敵ですね!インターネットのHello! Worldじゃないんですけど、そういったカジュアルさが伝わってきて素敵です。

なな先輩のお話を聞いて強く思ったのが、何かやってみたいっていう気になる事があったら、その興味を大切にして、あまり難しく考えずにできる事から行動してみるってすごく大切なんだなって思いました。

あと、ちょっとアイデアが思いついたら身近な先輩、同期に相談してみるとアドバイスもらえるし、それが行動を起こすきっかけにもなりそうだなって。そう思うと、ODLAのネットワークって素敵ですね。

N:
確かにそう思うかも!

Y:
すごく興味深いので動向を勝手に追っかけさせていただきます!笑
何か気になることあったらご相談しても良いですか?

N:
是非是非!またお話ししましょう〜!

お忙しいところたくさんリアルなお話し頂きありがとうございました!

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