391.何人も撮ることによって人を傷つけてはならない、という一点にある気がする。それが、最低限の「撮る自由」という礼儀、マナーだ。
「撮る自由」、誰にでも写真や映像を撮ることは自由?。
美しい夕焼けや、朝焼け。
珍しい青雲や雪景色。神が舞い降りたような大自然、動物、植物、鳥たち。空や星、川や海、そして山々。
誰でも同じ場所にいけるわけがないし、同じ場所、同じ時刻、同じ風景を同じ場所で撮ったとしても、その写真は違う。
カメラをセッティングして数人の人たちがそれぞれシャッターを押して撮る。だが、仕上がりが違う。それが写真の不思議なことと、面白い世界。もちろん、シャッターを押す速度は人によって違うし、押す瞬間の時間も違う。
さらに違うのはそのファインダーをのぞき込む感性と瞬間。
その瞬間はまさにシャッターチャンス。
神が降りてきたという人もいるくらい。
このシャッターチャンスは不思議なもの。
そう、写真や映像を撮るのは誰でも自由、自由だからこそ素晴らしいシャッターチャンスに出会える。そして、画像または印画紙に写されたその写真をたくさんの人に見せたり、写真集にしたり、本にする。まくたは、SNS等で投稿してたくさんの人たちを驚かし、感動を与える。
ただ、一つだけの注意することがある。
それは、何人も撮ることによって人を傷つけてはならない、という一点にある気がする。それが、最低限の「撮る自由」という礼儀、マナーだ。
大自然や風景、動物や植物たちには肖像権はないが、美しいからと言って他人の敷地に入って写真や映像を撮る者もいる。
せめて、
「すみません、お宅さまの家の薔薇の写真を撮らせてもらっていいですか?」「とてもきれいな花なので写真で撮らせてください!」とお断りする。
これこそ、礼儀とマナー。
人の家に向ってカメラを向ける。
撮られている方はどんな相手だかわからない...。
それって怖いよね。お願いしても断られる場合もある。
その場合は「撮る自由」よりも、「撮られたくない自由」を優先するべきな気がする。
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※本内容は、「肖像権」シリーズ。
(月)・(水)・(金)毎週、3回投稿しています。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。
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