見出し画像

382.これじゃあ、写真が撮れなくなってしまう?何にも使えないし『撮る自由』もこの国にはないのですか?


©NPО japan copyright association


今、一番危ないのは知識のない素人写真家たち


最近は素人写真花盛り。
誰でも、簡単に美しく鮮明に撮れる時代。
また、撮った後においても自由に加工編集ができる。

もう、スマホ一台あれば何でも自由。

しかし、良く行われてい写真コンテスト等では必ず注意書きが書かれている。それは、「肖像者に必ず許諾を取ってください…」という一文が、募集要項には掲載されている。

それだけ、写真コンテストや、映像コンテストなどではトラブルが多いという理由の一つのような気がしている。

コンテストで入賞したり、展示したり、パンフレットやSNS等で公表する場合が増えているからだ。

小さな写真展覧会だといっても、誰かしら映されている肖像者を知っている場合もある。もちろん、SNS等に投稿していなかったとしても肖像者が「...やめてほしい..」というならば外さなければならない。(無許可の場合)

そのような事後の公表中にもかかわらずクレームやトラブルが多いため、そのような注意書きが必ず記載されるようになった気がする。

だが、大切なことはこのようなクレームやトラブルは、ちゃんと肖像者に「確認」「許諾」取っていればなんの問題も起こらないはずだ。
だから、たまたま撮った写真が気に入ったからコンクールに応募した、と言うことだけで済む問題ではない。

撮った写真、撮った瞬間に気に入った写真があったなら、すぐさまその肖像者に説明して、確認、許諾をいただく。しかし、許諾を得られない場合は止む得ない。ボツと言うことになる。こんな時は撮影者の説明の仕方、理由、内容等と撮影者の人間性もあるかも知れない…。

また、その程度の配慮のない写真が本当に素晴らしいかどうか?は、自分だけの判断にもおのずと限界がある。大概の人のこの話をすると、驚かれ、面倒くさいという。
この程度のことを面倒くさい、という人には創作する素晴らしさや、自分の撮った作品(写真等)に対する愛情も少ないのではないか、と疑ってしまう。
なぜなら、その写真はその写された人のためではなく、写している勝手な自分のためだからです。
その自分が楽しむために利用するならなおさら配慮が必要な気がする。

ある、市町村で私がこのような話をしたら、
このような発言をいただいたことを想い出す...。

「これじゃあ、写真が撮れなくなってしまう?何にも使えないし『撮る自由』もこの国にはないのですか?
というおかしな質問が、いや、意見が出た。

そこで、私は、
「ちゃんと許可を取れば何も問題ないことです!」と伝えたら、「いちいち、許可なんて取っている暇なんてないし、面倒ですよね…」という。

しかし、この人は写真を撮って公表する資格はない気がする。
ましてや、行政マン、市民からクレームやトラブルが出た場合はどうしょう?と考えているのだろう?

写真には「肖像権」以外にも「プライバシー権」「個人情報保護法」などのことをどう考えているのだろうか?
ましてや、市民を守る、保護する立場の人の言葉とは思えないが、実際はこのような考え方の人たちはたくさんいる気がしている。

写真や映像は一つ間違えば、人を傷つける暴力や刃となる場合も多い。行政の人たちや教育委員会、学校教師、人を指導したり、人の人権を守る人たちがこのようなことでは、子どもたちに伝えるのは不可能な気がしている。

つい最近、学校が提供しているパソコンやタブレットで女子生徒の盗撮を男子生徒たちがしていたとい事件があったが、これらも写真や映像の怖さ、暴力だという認識がないのではないかと、考えざる得ない.…。

©NPО japan copyright association


【情リテVol 23】肖像権について

AIによる権利侵害懸念クリエイター約9割「AIによって権利が侵害されている」民間団体調査|TBS NEWS DIG

山岸久朗「不倫報道と肖像権」 肖像権とパブリシティ権について [モーニングCROSS]


※本内容は、しばらく「肖像権」シリーズとなります。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
                    特定非営利活動法人著作権協会



                    

「クリエイター著作権全般」特定非営利活動法人著作権協会(NCA)


↓著作権noteマガジン


Production / copyright©NPО japan copyright Association
Character design©NPО japan copyright association Hikaru

        

いいなと思ったら応援しよう!