日本に行くペーペー中国人をアテンドする側になって② 2024春 〜ほがらか〜
前回の続き。まだ1日目です。
夜ごはん
疲れて宿に戻りたがって、晩ごはんは宿の近くで食べたがる社長と上司。渋谷から水天宮前への移動で、「絶対渋谷の方が食べる店は多い」と私が言ったのにも関わらず。んで、水天宮着いてから「店が無い」と言い出す。東京住んでる人ならこの気持ちわかってくれると思う。なんなら私は宿予約する前から、汕頭の時点で水天宮は飲食店無いところって言ってるからな。
時間も既に21時過ぎてる。尚更選択肢が減る。みんな何もしないので割を食うのは私だけ。仕方なく調べてたまたまあったもつ鍋屋へ。前回同様、もつ鍋ってなると社長が行きたがる。
Cさん、恐る恐るニラを一本摘んで味見してからよそってた。本当に汕頭人は保守的…。それ、客前でやると失礼なレベルだぞ…。
汕頭には、炸豆腐といういわば揚げ豆腐があります。
豆腐はほぼ同じで、こちらの食べ方だと小ネギが入ったお出汁のようなタレにつけて食べる。この鳳凰山のではミントのような葉っぱがどっさりついてました。これは地元の味に近いから食べれるはず、という私の配慮によるオーダーです。
そして写真の通り、中国人でも「遠慮のかたまり」は存在します。中国名で名前はあるのか訊いたことあるけど、痒いところに手が届きがちな単語が多い中国語でもこれは無いみたい。全料理で一個だけ残ったりしてることもよくあるので、私はそれが嫌で最後持ってくタイプ。
電車移動
2日目。前回、中国携帯のネット規制で中国人は乗り換えアプリが使えない話を書いたけど、今回はサイトで検索するため、ナビタイムのサイトのリンクもグルチャに送りました。VPN使えばこれは見れる。
…のに、自分でやろうとしねーんだよなーーー 私は東京住んでたから土地勘あるけど、自分の頭で考えないという、多数の中国人に見受けられる特徴がある。社長と上司だけで出張行く予定も数日後にあるのに、ちゃんと学ぼうとしない。後で確実に困るのに。
汕頭戻ってから後日聞いたのが、その2人出張の時、駅の乗り換えが複雑で、客先との待ち合わせ時間に1時間余裕を見ていたけど駅で迷って間に合わなかったと。確かに駅によっては、ホームを抜けて別路線へ移動するものもある。けど、日本の乗り換えアプリ、かなり丁寧に書いてるからちゃんと読んでないだけだと思うんだよな。前回も空港の給湯場マップの前で、お湯が無いって言ってたし。何号車で降りてホーム前方へ行くと何線へ、みたいなことまで書いてるのに。
上司「何回も人にききました」
2人とも日本語はできるので、それするのは良いこと。
上司「人に迷惑かけたくない」
私に迷惑かけてんだけどな。じゃあちゃんと勉強しような。
ちゃんと学ぶ姿勢があれば喜んで教えるんだけど、基本的に、金で得するとかそういう目の前のことが無いとやらない。
ただ、「東京駅で乗り換えをしてはいけない」ということは学んだっぽい。そうだぞ。新宿もダメだぞ。
定食屋で
3日目。お昼。もーホントに、ビジネス街の昼飯ラッシュで5人座れるところ探すの大変…。各自で分かれるのが本当は楽なんだけど、そこまで自立しておらず…。
中国人が焼き餃子の定食食べてるの見れるの貴重だな…笑 中国には「定食」というセットが基本無いです。おかず何皿か頼んでみんなで食べるのが主流だからかな。
Lさんは焼き餃子が白飯に合わないって言ってたり、上司はスープに焼き餃子ディップして食べてたり。好きにしてください。
そういや初日、定食屋で店員さんがこちらを見てるのに「大人5名ですか?」と確認した。Lさんはちっちゃい。多分140cm台。
私「子どもと間違われたんだよ 笑」
L「子どもじゃないっ」
中国、日本以上に身長気にするんだよね。男性だけでなく女性も、小さいことが良くないこととされてるようで。小さい女性に身長訊いても、日本で体重訊いてるかのように言いたがらず教えてくれません。つっても、広東省の中国人は日本人以上に小さい人多いぞ。
早稲田に留学してた汕頭人友人が、「日本に行って小さいことがかわいいって知って、汕頭より身長を気にしなくなれた」ってことを言ってた。身長って、太ってる痩せてる以上に自分ではどうしょうもない身体的部分じゃんね。そこで優があっても劣をつけるのはどうかと私は思うよ。
幕張へ
仕事の都合上いくつか行きたい店があって、それがちょうどよくまとまって入ってるのが調べたら幕張だった。
私の場合、相手の要望を聞くときは「なぜそれが必要なのか」「どのくらいいるのか」などの理由を聞き取りして、その上で「じゃあこっちの方が要望に合ってるかな」とか、「こういう方法でもそれは叶えられるな」とか調整する。
けど社長、「◯◯行きたい」だけでそこで何をしたいかの具体的な目的がヒアリングしても出てこない。あと、わかんないをメンツなのか言わないで、私の質問に答えられなくなるとこっちに丸投げして任せてくる。あくまで、自分がわかんないからとは言わない。バレてんのに…。
幕張は東京超えて千葉。「そこでもいいけど、すっごい遠いですからね!」「1時間以上かかりますからね!」と念を押した。
途中ディズニーランドが見えて、ほら、上海にもあるディズニーランドですよ!と私がちょっとキャッキャして言ったけどピンときていなかった。伝わらない悲しみ。
この駅降りたの私も初めて。案の定社長は、「まだ着かないの」とか「遠い」とか途中で言ってた。うるせーな…。
前回、「桃の天然水」が好きなのに売ってなかった話を書いたけど、目ざとい社長、これを見つけた。
あ、これはほぼ正解ですね。前回も、私は浮かんだけど時期のせいか店のせいか見つけられず。買った社長は「これだ」と。折角数年ぶりの味なのに割にあんまり感動ねーな…。
ここの幕張のイオンモールすごいですね。なんでも店があって、このモールの中で暮らせる。そんな中これ。
私はよくこの火鍋スープの元使って、家で1人鍋してます。肉野菜入れるだけで簡単。外食で鍋って、1人だと難しいんだよね。中国だとこの鍋の素、200円くらいかな。
言うまでもなく社長が行きたがったんだけど、店入るとみんな嬉々としてるのがわかる。実は中国でも私は海底捞行ったこと無いです。先述の通り、外食で1人で鍋は多過ぎて。ただ、サービスがすごい店って話は聞いたことがある。
今までは私が注文の面倒見てたけど、ここは完全にみんなに任せちゃう。店員さんも中国人で、うちら中国から来たんだよと社長は中国語に切り替える。
上司は、中国の店舗の方が具材がもっと種類が多いと言っていた。確かに野菜は中国の方が種類多かったりする。鍋に入れて、煮えたところで取ってタレつけて食べます。うん、美味しい。
席で麺生地をくるくると伸ばしてくれる。そこいらにペチャッとぶつけそうでぶつけないのが流石。そういう意味でちょっとハラハラする。
店内にいると、そこらでたまに歌が聞こえてくる。お誕生日のお祝いっぽい。
私が興味深く見てると、社長がやろうかと。いや、いいです。私誕生日じゃないし。
3回くらい断ったのに呼ばれた。私が誕生日ってことにされて。人の話聞け。
自分がやりたいと思ったら人の気持ち考えない、ってのも、中国人あるあるです。マジで良くないとこだぞ。せめて社長自身が誕生日ってことにして巻き込まないでほしい。
麺を揚げて砂糖かけた誕生日おやつがもらえるんですね。旗のモデルは中国のフォトスポットで良く見る看板のやつ。下の英語が「makuhau」になってる…。雑な仕事だな…。
〜もうちょっとだけつづく〜