👣ブラジリアンワックスでのＶＩＯ脱毛に行った話

※かなり下品な表現が多用されております。ご注意ください。

前日

 最近ストレスからなのか陰毛を燃やす夢ばかり見るようになったのでＶＩＯ脱毛に行こうと思った。調べると研修中の店員が出てくるかわりに3000円で受けられる店を見つけたのでこれは行くしかないと思い、すぐに翌日の14:00からの枠を予約した。

 今回私が行くのは「ブラジリアンワックス」を使った脱毛。光照射は何回か受けないといけないらしいのだが、ブラジリアンワックスは1発で毛根ごと抜けてくれるらしいのでそちらにした。（自分調べ）

 ただブラジリアンワックスの注意点は、永久脱毛ではないので時間が経てば毛がまた生えてきてしまうこと、そして1センチ以上毛がないと受けられないということだ。まあ脱毛なんて話のネタになればいいかな、くらいのスタンスで受けようと思っていたのでまた生えてきてもいいだろう。しかし、1センチ以上毛があるかどうか、という注意書きを見た時に私は少し焦って定規を取り出した。私が自らの下の毛を測る姿はさぞ滑稽だろう、どうか親よ部屋に来るな、と願いつつ測ると結果は1.5cm。私の憂いはまったくいらないものだった。

 条件を達成していることを確認し、予約を完了。ドキドキしながら眠ると、やはり陰毛を燃やす夢を見た。あんなに火に囲まれて陰毛だけが燃えるだなんて、これはなにかの暗示なのだろうか。一応前日に、礼儀だよな、と思いながら陰毛にシャンプーとリンスを施しておいたため、かなりサラサラになっている。ちなみに恥ずかしくないように新品のパンツもおろしたのでこれで準備はバッチリである。

当日

 ホットペッパービューティーに書いてあった住所にようやく着くと、どうやら普通のマンションの一室にあるようだった。大丈夫なやつかな、と思った。不安になりながらエレベーターに乗り、目的の階まで行くと、なんと店員さんが外で出迎えてくれていた。なんて、いい人なんだ...！お待ちしておりました、とドアを開けてくださり、促されるまま部屋に通された。

　細い廊下を通り、どうやら施術を受ける場所に着いたようだ。保健室みたいなカーテンを開ければ、AVで見たことある部屋が広がっていた。大丈夫なやつかな、と思った。シロクマの死体のようなカーペット、大きな姿見、ぐつぐつ言ってる装置、ベッド。思わずカメラを探してしまった。

　まず最初にコートを脱ぎ、同意書を書かされた。だいたい予約画面に書いてくれていたので安心して丸をつけていくと、最後の部分で手が止まった。

"男性のお客様　過失、故意関係なく射精した場合35000円頂戴いたします"

　射精。
凄い勢いで慌てる男と、冷静に「三万五千円です」と伝える店員を想像したらおもしろくて思わず笑ってしまった。
店員さんにどうされました？と聞かれ、焦って「楽しみで...」と返答すると、とんでもないやつが来た、みたいな顔をされた。

　下を脱ぐように指示されて、下を脱ぎ簡易ベッドの上に寝そべる。もう後には引き返せないぜ、と思った。洗浄というのをまずはするらしい。施術部の毛や肌にジェルを塗られ、それを拭かれながら天井を見つめていると、「緊張していますか？」と足の方から聞かれたので「緊張してます」と返そうとした。しかし、私の健気な返事を遮るように店員は私の股に熱いワックスを塗り始めたのだ。マジで熱い。
「少し痛みます」
ビッ
「イｯｯ」
　私の悲痛な叫びが聞こえなかったかのようにぽんぽこぽんぽこ塗っては剥がし、塗っては剥がしを繰り返す。堪えられる痛さだぜ…！！と、私の中の闇遊戯が強がっているのがわかる。だが、だんだん余裕が無くなっていくのも感じていた。

　かなり長い時間に感じられた。直接股を見ることができないため、今どれくらい進んだのか、残り何割くらいなのか全くわからないまま、ただひたすら無言で天井を見つめていた。抜ける時の瞬間的な痛みと、ジクジクとした持続的な痛みで少し泣きそうになった。いつ終わるんだろう、そう考えなくなってきた時に店員がようやく口を開いた。
「IとOをやっていきますので、今度はうつ伏せでお願いします」
終わりの合図ではなかった。かなり絶望したが、確かに今回の内容はVIO脱毛。そのことを私が失念していただけだった。

　もう毛がある状態でいいから私を家に帰してくれ。そんなことも言えないので、大人しくうつ伏せになった。しかしここで店員からの嬉しいお知らせ。
「Oライン元々あんまり毛がないですね！」
店員は謎にめっちゃ興奮していた。そうなんですね、あんまり毛がないんですね、知らなかったや。今度は枕とにらめっこしながら、熱さと痛みに耐えきった。

　ここで終わるわけはなく、今度は短い毛をピンセットで取っていくと言い始めた。すでに感覚としてはあったはずのものがなく、スースーするのを感じていた私だったが、一旦ピンセット前に股を見せてもらうと、意外と毛は残っていた。
　ピンセットで素早く丁寧に抜いてくれる店員さん、また見つめることになった天井。自分でピンセットで抜く時はクソ痛いのに、店員さんのピンセットは全く痛くなかった。体感では、ワックスよりも痛くなかった。

　最後に光脱毛をされる。光脱毛で目を痛めないように、五条悟みたいなアイマスクを渡された。完全な真っ暗闇の中、部屋に響くピッピッと言う音。アイマスク越しなのになんとなく光が見えるのが不思議だった。もう一度ジェルを塗られ洗浄をされながら、埋没している毛に関しては抜くことができないが、後になって生えてくるので心配はいらないという内容の説明を受ける。間抜けな格好だな、と思いながらできるだけ賢い風に店員の話に相槌を打った。

　服を着る時につるっつるになったソコを見て、かなり感動した。ない！本当にない！テンションMAXのままパンツを履き、服を着た。痛みはまだ少しあるもののそれ以上の熱狂が確かにソコにはあったのだ。ニコニコしながら店員さんにお礼を言い、3000円を支払おうと財布を手に取ると中に2400円しかなかった。私は荷物を担保に近くのコンビニに走った。
　店に戻ると私の荷物を持った店員さんがアフターケアや毛についての知識をメモに書いておいてくれた。優しさでできた店。申し訳ないぜ…！と、私の中の闇遊戯が叫ぶ。お代を払って改めてお礼を伝え、今度こそ店を後にした。

後日談

　結局二ヶ月ほどですっかり生え揃ってしまったものの、大変いい経験をさせてもらった。メリットととして1番感じたのは、生理の際全く蒸れないということだ。蒸れによるストレスがかなり軽減されたと思う。本当に寝起きとか最高だった。デメリットとしては、痛みは確かにそうなのだが、それよりも温泉に入る時に「パ〇パンだ…」と周りに思われるのが嫌で温泉に行けなかったことだ。恥ずかしさを完全に克服できなかった私は、生理なの…、と姉からの誘いを断ってしまった。姉もまさか、妹がパイ○ンであるなどと思うまい。
以上、ブラジリアンワックスでのＶＩＯ脱毛に行った話でした。ご興味ある方は是非行ってみてください。