写真とお金の問題
今と違って昔はもっと、写真を撮ることとお金の問題は深刻でした。
写真は、わりと長く続けているもののうちに入るので、それなりに今までの流れと現在の状況とのあまりの違いに、私自身が驚きと喜びの境地です。
もちろん、人によって好きなやり方があると思いますので、ここでは私の独断になってしまいますが、すみません。
写真を始めた当初、もう遥か昔ですが、20代前半の頃です、モノクロでした。撮影、フィルム現像、ベタ焼きプリント、本番プリントという流れでやってました。とにかく手間とお金をかけていました。フィルムも安く上げるために、ロールを買ってきて自分で36枚撮りフィルムを作ってました。一本ずつ買うより、ずいぶんな経費節減になります。もう、夢中でやってました。
もちろん、自分の部屋が暗室だったので、プリント終わって干して寝るときは、酢酸臭い中で寝ていたんですが、それもいい思い出です。
今から比べると、とにかくモノが増えるんです。紙ですから当然です。紙のよさもあり、フィルムへのこだわりもあり、長くそうやって続けていて、皆がデジタルに移行していったときも、フィルムにこだわっていました。だから、デジカメをほとんど使ったことがないというくらいなんです。
一度、まったく撮らなくなってしまい、もう撮ることもないんだろうなあと思っていたら、スマートフォンの登場であっという間に時代が変わっていったんです。私はスマートフォンにするのが遅くて、変えてしばらくたったら、あまりの便利さコンパクトさ、最初はよく考えずにもう、当たり前に使っているようでした。
何がそんなにも魅力かと聞かれたら、お金がかからないこと、モノがふえないこと。この二つは以前とは大きな違いです。私には昔を懐かしむ気持ちもまったく起こらないくらいです。
フィルムの場合、フィルム代、現像代、同時プリント代を換算すると、写真一枚撮るのにいくらかかってくるとか、そういうリアルなことが頭をよぎりながら撮影をしていました。それが、一番辛かったです。
ここで、この一枚を撮るか撮らないかはお金の問題なのか?
今はそんなことから解放されてます。撮りたいだけ撮れます。保存も編集も世界発信もこのスマートフォン一つでできるなんて、奇跡のようです。
今のところこの軽さ、コンパクトさがふらふら歩くのによくて、大きなカメラを買う気にもなりません。
とにかく、昔を懐かしんでいる場合じゃないほど、私にとって問題は改善され、使いやすくなっているので、今がベストです。
それでは、またお会いできますように。
ありがとうございました。
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