ナオコライフ43 失ってしまった空間

あまりに毎日のことに夢中で生きていて、人と比べたらのんびりしてるっていうのに、初詣を忘れていた。それで、自転車にのって神社までゆっくり走っていって1時間弱かかり、バテてしまった。


なんだかぼんやりと神社を歩く。土曜で比較的人が多くわたしのように遅めの初詣の人はたくさんいた。去年のお守りを返納し、本殿に歩いていったが、写欲がわかず、神社と向き合うことができないでいた。参拝はしたものの、ぼんやり。新しいお守りを手にし、また歩いて鳥居を出た。


どうしたって、運動不足だ。これではいけないとおもうけど、冬のぬくぬくはたまらないのよね。


本屋により、一冊文庫を購入する。


ジャズ喫茶でカレーを食べるつもりで、お昼まで時間が微妙に空いてしまい、コーヒーを飲む。いろんな人がいるなあと、わりと広い店内を見渡す。わたしもいろんな人のうちのひとり。座っていてなんか落ち着く。


ジャズ喫茶へ。それが店内ガラガラ。椅子とテーブルしかない。レコードも本も、ない。こんなことってある?閉店してしまった。ショック。あのインドカレーはもう食べれないのか。あの生ぬるい熟した空気はもう感じられないのか。


さて、どうしよう、どこでごはん食べよう。気を取り直し、自転車乗りながら考える。ずっと、いこうとおもってた新しいカフェにしよう。家に帰る途中にある。おもいきっていってみよう。


おそるおそる入る。おもっていたより、落ち着く店内。すぐに気になったのが、椅子。お店の人に、アーコール社の椅子ですか?と聞いたら。あとから、そうみたいです、とのこと。おもっていたより、小ぶりで座面が小さい。イギリス人はこんなスマートなのかなあ、と疑問におもう。それでも座れてうれしかった。椅子は座ってみないとわからない。

トムヤムライスのタイ米とパクチーがおいしかった。でも、何かが腑に落ちない。これは相性でしかない。


新しいお店にいけた現実より、ジャズ喫茶にもういけない現実。なんてこと。


Louis Armstrong - What A Wonderful Worldこの素晴らしき世界

10代の頃から大切に聴いている曲。いつも悲しいときに聴いていたけど、もう今は喜びを感じるときに聴くようになりつつある。それもわりと最近のこと。

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