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甲斐田晴という人間がどうしようもなく眩しい
先日行われたVΔLZのライブツアー横浜公演にて初披露された、Showbizとのコラボ企画で選ばれたそれぞれのソロ曲。
そのうちの1曲である、甲斐田晴さんの楽曲『Tell me Your dream』を歌詞を見ながら改めて聞いた時、「この人はどこまでも人のために歌を届けてくれるんだ」、そう思うと涙が止まらなくなった。
そんな彼の歌について話したいと思う。
以下は歌詞全文である。
消えてしまいそうな夜は 思い出して
無数の星たちは キミを照らす
ステージライト
ずっと前を 思い出してよ
描いていた ノートの隅
いつかの未来 と願ってた
ずっとヒーローに なりたかった
いつからだ? 言い訳を 探しては
必死になるのも 恥ずかしくなった
ときに涙 落としたって いい
忘れないで その想いは 夢への道標
立ち止まって良い 一歩ずつ
のんびり歩いていこう
さんざ迷った 足跡が 連れていく
最高の未来へ!
消えてしまいそうな夜は 思い出して
無数の星たちは キミを照らす
ステージライト
いま光っていなくたっていいんだ
きれいだよ
そこにちゃんとあるんだ
キミが歩いた軌跡は
捨てられなかったんじゃなくて
ぎゅっと抱きしめてた
夢は いまも キミの中 輝いて
見えなくたって いつもそばにいる
明けていく 宙に溶けるは にじの色
果てしなく広がる 暗闇に目を凝らせ
すくむ脚も 震える声も
いつかは誇れる英雄譚だろう?
あの日 そっと頬を流れた流星が
いまキミのみちを
照らしてるんだ
望んだら もうすぐ掴めそうだ
容易い筈さ さあ、手を伸ばして!
晴れ渡る 蒼空に瞬いた無数の星たちは
キミを照らすステージライト
色褪せ滲んだ あの日の景色ごと
さぁ 歩き出そう ほら
物語(ストーリー)はこれから
消えてしまいそうな夜は 思い出して
無数の星たちは キミを照らす
ステージライト
まだ光っていなくたっていいんだ
きれいだよ
そこにちゃんとあるんだ
君が歩いていくみちは
捨てられなかった痛みも
ぎゅっと抱きしめた
消えないなら 手を繋いで連れて行こう
心の奥 とうに僕ら 出会っていた
さあ歩き出そう ほら
物語(ストーリー)はこれから
ずっと前から 知ってるんだよ
キミこそ 世界だ さあ、歩き出そう
見えなくたっていつもそばにいる
出逢ったんだ さあ、ここからさ
途中で1度止まってしまう、叶わないと諦めそうになる、迷ってどうすればいいか分からなくなってしまう。
そんな状況を、それでもいい、少しずつでいいし休んだっていい、それは今のあなたにとって必要な過程で、今は苦しくても必ず後であなたの力になってくれる、だから今の立ち止まっている時間も必要なものだと、優しく暖かな眼差しで肯定してくれる歌詞。
そんな寄り添ってくれる歌詞であると同時に、背中を思いっきり押してくれる歌詞でもある。でも背中を押してくれるのは、私たちが準備出来た時、もう一度立ち上がることが出来た時で、それまではただただ隣にいる存在でいてくれる。
「あなた自身の夢も、ずっと苦しくてもがいていたあなたをずっと見てきた僕も、あなたのそばにいるよ」、そう言ってもらえているような気がした。
そしてこの曲は、タイトルの通り夢を追う人達に向けての曲だが、それ以外の人にも届いている曲だと思う。(あくまで私の解釈)
例えば、仕事や学校が辛い人、メンタルがやられて何も出来なくなってしまった人達には「立ち止まっている時間も必要」、そして今はもうその辛さを乗り越えられた人には「あなたが乗り越えた過去は今のあなたの力になるから決して無駄にはならない」と伝えてくれている気がした。
今頑張っている全ての人に向けた最高の歌詞だ。
そしてもうひとつ言及したいのが、この曲のテーマと曲調についてである。
この曲は今まで彼が多く出していた太陽のような明るい曲とは違って、夜の星空の下で歌うような曲だ。それでも曲調は明るくて、夜はどうしても考え事をしやすい、不安になりやすい時間帯だが、そんな時にも大丈夫だと、励ましたいという気持ちが反映されているのかなと感じた。
そして最後に、彼自身や彼の歌について少し書きたいと思う。
彼の歌には寄り添ってくれるような優しさがありながら、その本人には根強く植物たちが咲いていく春の息吹のような、とてつもない力強さがある、そんな風に感じる。
そんな彼が歌う曲が、こんなにも私に、多くの人に届くのは、彼自身がかつて、決して私たちには見せていないような挫折や苦悩を体験し、それでもただ真っ直ぐに夢を追いかけ続けた人だから。
私の目には、その姿がどうしても眩しく映って仕方がないのだ。直視できない程に輝いていて、眩しい。どうしても応援したくなってしまう。そんな魅力が彼にはある。
彼はこの曲の1つ前に、『才能がないから何だ』という曲をリリースしている。その曲を聞いてから、改めて今回の曲『Tell me Your dream』を聞くと、「夢を追うことを諦めて欲しくない」という彼の思いがよく伝わってくる。ぜひ聞いて欲しい。
歌詞と曲を改めて聞いた時の衝撃のまま書いたこのnoteだが、彼の魅力について改めて自分の中で整理できるいい機会になった。
今後も彼が紡いでいく音楽を見ていきたいと思う。