「言葉で奏でる楽譜」を映画でどう表現する? 本読みでの試行錯誤
※令和六年能登半島地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。ここからできることを模索しながら穏やかな日常が戻るよう祈っています。
『Mothersマザーズ』は5人の脚本家が集まり、それぞれが「母」をテーマとした20分の短編映画をつづるオムニバス映画です。脚本家・高橋郁子さんもこの映画に参加し、『夜想(仮)』と題した作品を制作しています。
『Mothersマザーズ』と『夜想(仮)』についての詳細は以下の記事をご覧ください。
本日は時間を撮影日よりもう少し巻き戻して、撮影当日に至るまでにどのようなことをしていたかの話です。
脚本を撮影前に読み合せる「本読み」。どのように行われていたのでしょうか。
そもそも今回の映画はこれまでやってきた朗読劇の手法を映画に取り入れてみるという「聴く映画」をつくるという時点で今までにない挑戦です。
さらに、オーディションで参画が決まった加藤亮佑さんは「言葉の楽譜」を使ってのオープンな場での演技は今回が初めて。
山下亜矢香さんのボイスチューニングを受け、より良い響きを引き出していきます。
「言葉の楽譜」を演じるにあたり、ボイスチューニングはとても大切なこと。
言葉から映像を喚起しやすくなるよう、母音や子音の発声を徹底的に調整し、俳優の持ち味をより鮮やかにしていきます。
ボイスチューナーを務める山下亜矢香さんは、1999年に青二プロダクションより声優としてデビュー。idenshi195とは旗揚げ以前から高橋郁子さんの作品に数多く出演しており、『潮騒の祈り』では2005年の初演・2011年の再演時に主役の綾子を、2016年には母・和江を演じています。
声優・ボイスチューナーとしての技術力だけでなく、たゆまない向上心やあふれるエネルギーで、側に居るだけでパワーをもらえてしまうidenshi195には欠かせない方です。
今回の本読みでも、映像がある前提で「言葉の楽譜」を奏でるのなら、どう演じるのが最適か?とトーンを模索されていた姿が印象的でした。
山下亜矢香さんが気になった方はXやInstagramもご覧ください!