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ゴッホが日本で愛される理由

皆さんはゴッホの絵が好きですか?

世界の誰もが知っているであろうゴッホ。私たち日本人が大好きな画家の1人ではないでしょうか。もちろん、私もその中の1人です。
印象派画家の巨匠と知られるモネやルノワールも日本では大人気。一体彼らが人気な理由はなぜなのか。今回は私の1番好きな画家、ゴッホがにスポットライトを当て考えていきたいと思います。

印象派とは

絵画はいくつものグループに分類されており、印象派はそのうちの一つで、特に産業革命後に台頭してきたグループです。印象派の絵には以下のような3つの特徴があります。

1.原色に近い筆のタッチ
2.風景や市民を描く
3.屋外での絵画制作により水と光、空気を表現

印象派の生みの親と言われるモネの作品は水と光の関係に焦点を当てて屋外で制作されています。印象派の発達は産業革命により写真の技術が発達し、これまでのような写真にとってかわるような絵の需要が低くなってきたことも一因と言えるかもしれません。

絵の特徴と作品紹介

ゴッホの絵と言われてまず頭に思い浮かぶのはひまわりでしょうか。ゴッホといえばひまわり、ひまわりといえばゴッホ...。激しく燃え上がるような感情が筆のタッチに表れており、まるで動いているような絵が特徴ですよね。そんな感情高ぶる作品は彼の後期の作品からみられるようになります。それまでの彼の作品はどこか暗く寂しさが感じられます。

ゴッホとその友人画家ゴーギャンがフランスのアルルで共同生活を送るのですが、その際にゴッホがゴーギャンに描いて送った絵が『ひまわり』でした。そしてその作品をゴーギャンは大絶賛した、というエピソードがあります。

ゴッホの『ひまわり』と呼ばれる作品は全部で7つあります。下の作品はSOMPO美術館に所蔵されています。私自身すべての『ひまわり』を直接見たことはないのですが、写真からでも伝わってくる作品のまとっている空気、重々しさ、テンポが7つ全て異なっているのがわかります。願わくば、すべての作品を一度に並べて、鑑賞してみたいものです…。

出典:”フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》”SOMPO美術館,https://www.sompo-museum.org/collection/gogh/ 2022年7月24日

そして私個人がに一番好きな作品は『星月夜』です。
流れるような空とそれに溶け込む月や星が美しさにはっと息をのむ作品です。こちらの作品はニューヨーク近代美術館(MOMA)所蔵です。

出典:"【作品解説】フィンセント・ファン・ゴッホ「星月夜」" Artpedia アートペディア/ 近現代美術の百科事典,2022年6月9日.https://www.artpedia.asia/work-the-starry-night/ 2022年7月24日

日本に憧れたゴッホ

印象派の画家たちが活動した時代は1860年代以降ですが、ちょうどそのころにパリ万博(1867年)が行われます。その際に日本からも陶芸品や浮世絵などの出展がありました。その後、パリを筆頭にフランスで日本文化を趣味とするジャポネズリが巻き起こります。のっぺりとした平面的な絵や鮮やかな色彩、日本ならではの構図などがパリの人々には斬新に映ったのでしょうか。

そんなゴッホも浮世絵に魅了された1人でした。彼は浮世絵を集め自分の作品にどうにかして生かせまいか、と何度も模写をしています。

ところで、下の作品どこかで見たことあると思いませんか?かの有名な浮世絵師である歌川広重の『名所江戸百景大はしあたけの夕立』の模写なんです。

出展:”ゴッホと浮世絵、名作ひまわりなどを生んだ3つの影響とは?”よくわかるゴッホ2018年12月13日. https://wakaru-gogh.com/ukiyoe/ 2022年7月24日

このようにして浮世絵の世界観にのめり込んだゴッホは遠い日本を想い、自分の作品に浮世絵独特な構図や色彩を取り入れていきます。そうして後期には独自の画法でたくさんの作品を残していきます。つまり、ゴッホと日本は切っても切り離せない存在なのです。

浮世絵から学んだ画法により、私たちはどこかで見慣れた浮世絵のようだと、親近感がわいていたのかもしれません…。

ゴッホ作品所蔵美術館

それでは最後にゴッホの作品が所蔵されている美術館をご紹介したいと思います。美術館のHPは見るだけでも楽しいので、本当におすすめです。

SOMPO美術館 代表作:『ひまわり』1889年 (日本、東京)

クレラー・ミュラー美術館 代表作:『夜のカフェテラス』1888年 (オランダ、ヘルダーラント)

ヴァンゴッホ美術館 代表作:『種まく人』 1888年(オランダ、アムステルダム)

オルセー美術館 代表作:『ローヌ河の月明り』 1888年 (フランス、パリ)

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回触れた浮世絵とゴッホの関係を知ったうえ本物の作品に触れてみると新しい発見ができるかもしれません。今後はほかの画家の絵画も紹介できるようしていきたいと思います。

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