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バレットジャーナルの誤解 │ BuJoはタスク管理術にあらず

タスク管理術として紹介されることの多いバレットジャーナル(BuJo=Bullet Journal)ですが、発案者の著書を読んでみたところ、どうやら単にタスク管理のみを目的としたものではないようです。

ここでは、著書を読んで、私なりに解釈したものを書きます。
本書はかなり回りくどい書きぶりをしているので、読む人によって解釈が異なる部分が多々あると思います。
ここで書く内容は本書から少しねじ曲がっている部分もあるかもしれませんので、ぜひ皆さん本を読んでいただけたらと思います。

バレットジャーナルの始まりは、発達障害をもつ著者の悩み「やるべきときに、やるべきことに集中することができない」を解決するために生み出されたノート術です。

バレットジャーナルの効果は主に次の2点です。

  1. 悩みを減らし、頭の中をすっきりさせる → 不安感などのネガティブな感情を減らす

  2. 自分のことを理解し、人生の目標をはっきりとさせ、それに向かって実際に行動する → 意義のある1日を過ごすことで幸福感などポジティブな感情を呼び起こす

1つのノートに日記、スケジュール帳、ToDoリストをまとめるバレットジャーナルは一見ごちゃごちゃとしてしまいそうに見えるのですが、意外にも頭の整理や人生の道標を建てるのに使えるというのです。

どういうことなのか、以下にまとめました。

1.悩みを減らし、頭の中をすっきりさせる

「選択すること」は苦悩につながります。

夕飯に何を作ろう・・・というのは主婦の代表的な悩みです。

今日のデートで何を着ていくかといったプライベートから、大切な商談の第一声はどうするかといった仕事まで、人生は選択の連続です。

そのため、朝は何でもできる元気があっても、1日を過ごしていくうちにいくつもの選択を迫られ、夕方には何もできない気分になってしまうのです。

バレットジャーナルでは、選択することを減らすためのテクニックが詰まっています。

情報は1つのノートにまとめる

予定はスケジュールアプリに、備忘録は手帳に、一時的なメモは付箋にと、書く場所を分けると、何かあったときに「何に記そうか?」という選択から始まってしまいます。

バレットジャーナルでは、1冊のノートに予定も備忘録も日記もまとめることで、思いついたらすぐに記すことができます。(だからなんでもまずはデイリーログに書き、あとで落ち着いてからフューチャーログなどに移動させるのです。)

また、「あれはメモ帳に書いたっけ?付箋に書いたっけ?スマホのアプリに書いたっけ?」ということをなくすこともできます。

加えて、すべて記録することで、自分の人生をたどることができるようになり、後述の「自己理解」の手掛かりになります。

重圧からの解放

目の前の作業が終わったら、次に何をするか考えますよね。
今までは頭の中でこれとあれとそれがあって、先にやるべきは〜と考えていましたが、バレットジャーナルがあれば、ノートを開くだけで次に取り掛かるべきタスクがわかります。

また、頭の中で考えているときには無限にあるように思えたタスクも、書き出してみれば有限であることが認識でき、見通しを立てることができるため、「あれもこれもやらなきゃ」の重圧から解放されます。

集中する

次から次へと仕事や会議、メールや電話などが舞い込みますが、ノートを開いている間はこれらから距離を取り、頭の中のごちゃごちゃを整理し、集中することができます。

多くの人はマルチタスクはできません。できていると思っても、それはジャグリングのようにタスクからタスクに切り替えているだけで、実際には一つのタスクに集中して取り組んだ方が効率がいいのです。

切り替えるタイミングや次のタスクを選択することを減らすとこで、生産性の向上を図ります。

2.自分のことを理解し、人生の目標をはっきりとさせ、それに向かって実際に行動する

自己を理解する

今までの日記や、何に率先してやってきたかが、バレットジャーナルを見返すと書いてあります。

そのため、自分が大切にしているもの、自分にとって価値のあるものが分かります。

そこから、自分がどこに向かうべきか、たどり着くためには何をすればよいのかを明確にすることができます。

反対に、自分が今していることは、なぜしているのかを考えるクセがつき、漫然と作業するのではなく、目的意識をもって日々を過ごすことができるようになります。

不要なものは削除する

月1回、未完了のタスクがあれば、「なぜこのタスクは未完了なんだろう?」と、罪悪感ではなく好奇心をもって考えること、そしてもし、もう実行しなくてもいいと判断したら貴重な時間が増えたことを祝おうと、筆者は述べています。

前述の通り、自分を理解できたのなら、やらなくてもいいことも明確にでき、本当に大切なことに注力することができるようになります。

補足

本書には上記のことを達成するためのテクニックが記載されています。

それらは実際に本を手に取っていただき、自分に合うものを取捨選択していただきたいと思います。

ここでは私が印象に残っていたものを2点だけお話しします。

経験は短く、客観的に

その日の出来事はできるだけ短く、正確に、客観的な事実だけを記入するとのこと。

これは、ある出来事を体験した時の感情と、それを思い出した時の感情は異なるからだそう。

〇彼とデート。15分遅刻。事前連絡も謝罪もない

メモは簡潔に

覚えておきたいことも短くわかりやすく。未来の自分が読むことを念頭に。

ー群れになると呼び名が変わる動物がいる
ーカラスの群れは”カラスの殺人”と呼ばれる

2つ目のほうが、自分が読んだときにほかのことも思い出しそうでしょ?

最後に

繰り返しになりますが、上記はあくまで私なりの解釈で、私の意見も混ざっています。


本書にはバレットジャーナルの運用や心の持ちよう、テクニックなど様々なことが書いてありますので、ぜひ本書を自ら読んでいただけたらと思います。



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