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ニートを楽しむ日記 12日目 4/12水 - 『バッドマン』観た話とX-MEN愛

今日はなんだか朝やたら眠かった。7時20分の蕪ちゃんが家を出るアラームで起きた。いつもは6時台に目覚めているのだけど。昨日の夜、うまく寝られなかったからだ。10時には寝たものの明け方4時に一度起きてしまい、その後5時ぐらいにまた寝たけどそれでリズムが変になってしまったんだろう。睡眠時間が短くても大丈夫な人はすごい。かなり人生の時間を得している、というか実質人生が長くなっている。かく言う私は8時間以上、できれば9時間ぐらい寝たい。

今日は、やっとTSUTAYAに。家から7分ぐらい。目当ては、以前Youtubeで紹介されていたフランスのヒーローコメディ映画『バッドマン』(バットマンではない)と、先日観た『生きる Living』のオリジナル、黒澤明監督の『生きる』を観たかったから。ジェームズ・ガン監督版の『ザ・スーサイド・スクワッド』も旧作になっていたので借りた。しかしここのTSUTAYAはレンタル料が、以前住んでいた葛飾区の店舗より高い。TSUTAYAのレンタル料って店舗によって違うんだね。葛飾の店舗は、たしかクーポンを使えば1週間100円で借りられて、とても重宝していた。しかも店長の趣味なのか旧作のマイナー映画を紹介するのが上手だったから、昔の良作をたくさん見ることができた。いい店だったなあ。料金的には、今の家の近くの店舗はその倍以上する。しかも旧作系の紹介はほぼなし。まあこれが普通かもしれないが、新作や話題作はいくらでもサブスクで観られる時代においてレンタルDVD屋に求められるのは、書店同様「検索では出会えないものとの出会い」だと思うので、新作棚を拡張するのではなくて、映画好きが本気で紹介する映画、埋もれてしまっている名作に日の目を当てて出会いを作ってあげるような工夫だと思う。
とか考えながら3枚借りて、しかも内1枚は準新作で、さらに会員更新費がかかったので計1300円もした。というか、準新作って1週間400円もするの??高くない?旧作の倍か。だったらAmazonPrimeで借りた方が安かったじゃない。400円かけて『バッドマン』借りたのか…うーん。

若干釈然としないながら、帰ってから『バッドマン』を試聴。結論としては、普通に良作。笑って観れた。おバカ映画かと思いきや丁寧な作りで、ネタのフリが効いていて観やすい。下品さもあるけど、そこまでエグくない。友達と一緒に見ても気まずくならないぐらい。随所のアメコミ映画パロディもしっかり面白い。スパイダーマン、X-MEN、アベンジャーズ、JOKER等々。もっとパロディ多いのかと思ってたけど、パロディは意外と脇役で、根はしっかりした映画だった。完全なパロディ映画を期待して観ると肩透かし喰らうかもしれないレベル。ラストのオチも、幸せな終わり方も、とても気持ちがよかった。たまに友人たちとやっている映画会の面白映画枠で紹介してみんなで観てもいいかもしれない。アメコミ映画好き的には、物語はストレート直球のヒーロー映画だし、随所のパロデイもいい味だしで、お勧めできる。

実は私は20年ぐらい前からアメコミ好きで、出会いは小学校4年生ぐらいの頃まで遡る。確か最初は、アニメのX-MENとかジャスティスリーグとかを観ていて、その流れで当時公開されたばかりだった実写映画のX-MENやサムライミ版スパイダーマンなどを観て、邦訳されたアメコミもネットで買ったりして、今のマーベル映画ブームとかが来る10年ぐらい前からアメコミ好きだったので、今のようにアメコミ映画が年に何本も観れるというのは予想外の嬉しい状況。
特に好きなのは、やはり社会派アメコミX-MEN。『X-MENシリーズ』は簡単に言えば超能力ものなのだが、超能力者=「ミュータント」は差別の対象である社会的マイノリティとして描かれているところがおもしろい。これはアメリカ社会における性的マイノリティや少数民族や黒人のメタファーというのは有名な話。映画でも、息子が両親に自身がミュータントであることを”カミングアウト”するシーンがしっかり描かれたりしていた。味方の指導者「プロフェッサー」は理想主義者で、人類とミュータントの共存を掲げており、一方敵対するグループのトップ「マグニートー」はミュータントによる人類の支配を目指している。マグニートーはいわば過激派。今の社会でマイノリティが虐げられるなら、マイノリティで社会を支配してしまおうという価値観。プロフェッサーはアメリカ公民権運動におけるキング牧師、マグニートーはマルコムXをモチーフにしている、というのもこれまた有名な話。この辺りの社会風刺の背景を知っていると、単純にどちらが善で悪とも言えなくなってきて、非常に深く味わい深い。単純に、能力バトルもジャンプ的というかジョジョ的(あんま知らんけど)で面白いんだけどね。という、ただのX-MEN愛を語るだけの文章になってしまった。


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