ニートを楽しむ日記 (一旦の)最終回
唐突だが、ニートではなくなってしまったので、超不定期投稿の『ニートを楽しむ日記』は今回が最終回。
ニートは天職だと本気で思っていたので、ニートを辞めなくてはいけないのは正直悲しい。ただ、当初の想定よりだいぶ持ちはしたものの、貯金がいよいよ底をつきそうということで、渋々の終了。
まだニートを続けている皆さん、そしてこれからニートになろうとしているみなさん、ニートをぜひ満喫してください。
さて、ではニートを辞めて何をし始めたかというと、3月の上旬からは週二で近くの農家のバイト、4月からはさらに週三(相当)でリモートの仕事をしている。
以前の『ニートを楽しむ日記』でも書いたような気がするが、次仕事を始めるなら電車通勤が必要なものではなく、自転車で行けるような近場、もしくは家でできるリモートワークがよい、とこれは前から決めていた。
なぜかというと、通勤時間が長いのが無駄だし、その分家にいる時間が減るし、そもそも生活空間と仕事空間が乖離していることがなんだかおかしいと思ったから。
ライフとワークのバランスというのは、勤労時間と余暇の多寡ということではなく、文字通り生活と仕事のバランス=つり合い・調和だと考え、ライフの中にワークがあり、ワークがライフにつながるような形こそが理想なのではないかと考えると、生活空間と職場を公共交通機関を使わなければならないほど離れさせるのは正しくないな、と考えたから。
実際、農家のバイトは自転車で15分ほどの近所で、農家なので野菜がたくさんもらえ、生活に直に関わってきている。またリモートワークの方は、仕事の合間に家事などができ、生活と仕事を調和させながら進められていていい感じである。(まだリモートワークに慣れていないので、働きすぎないようにするのが少し大変ではあるが)
また、将来的には半農半Xな生き方がしたいと思っているので、それの移行期間というか、練習みたいな意味合いもある。どちらも有給の仕事なので正式な半農半Xとは言えないし、リモートワークの方も私のXといえるのかと言われると難しいところではあるが、まあ移行期間ということでよしとしている。プラスで近くに畑も借りられたので、バイトで覚えたことを自分たちの畑で実践し、食の自給率を高める、ということもできそう。
仕事をかけもつというのも私の希望通り。収入源を一つにするということは、イコール一つの職場への高めることでもあるので、できれば複数の収入源があるといいが、急にいくつもやるのは大変だし疲れそうなので、まずは二つの仕事をかけ持つぐらいから。
1か月ずれで新しい仕事を2種類も始めたので、覚えることも多く最初はなかなか大変だったが、農業の方は2か月、リモートワークの方も1か月経ち、少し慣れてきた。
この両方の職場の色が全く違うのも、個人的にはおもしろい。
片や地元密着の農家のバイトで、オーナーはこの地域に根差したこてこての地主農家。大きな屋敷と広い敷地を管理していて、堅物で頑固だが義理や誠意を重んじる職人気質の60代。今でも尺や間といった日本の単位を使っていて、国民の祝日は必ず休む。
一方のリモートワークは、オフィスは渋谷の閑静な住宅エリアのマンションにあり、日本中にスタッフが散らばって働いている。いわゆるリクルート用語的なカタカナ語も頻繁に聞かれるし、Slackやサイボウズなどを駆使してほぼフルリモート。メンバーも社員、委託、インターン、個人事業主などが入り乱れてプロジェクトに当たっていて、価値観は非常にリベラル。
この、絶対に交わらないような二者の間を行ったり来たりして働くのは、少し大変ではあるものの、それよりも面白さや越境の楽しさが勝る。
という感じで、半年~一年ぐらいはこの形態で働き生活することになりそう。リモートワークの方は取りあえず半年契約なので、その後どうなるかは不明。
ニートのときほど時間的な自由はないので面倒といえば面倒なのだが、いつかのニートのための資金を貯める期間・自分で生きる力を身に着ける修業期間と思えば、なかなかそれなりに楽しめそうな感じでもある。
ニートのみなさん、私は一旦ここでリタイアしますが、みなさんは可能であればこれからも高等遊民の日々を楽しんでください。私も、いつかまた(できるだけ早く)戻りたいと思っています。
『ニートを楽しむ日記』は終わりますが、noteはたまに何か書こうと思っているので、気が向いたら読んでみていただければ幸いです。
それでは。
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