ドリー・ベルを覚えているかい? (1981)
原題:Sjećaš li se Doli Bel? 《ラテン文字=クロアチア語》
Сјећаш ли се Доли Бел? 《キリル文字=セルビア語》
英題:Do You Remember Dolly Bell?
時間:110分
監督:エミール・クストリッツァ
製作国:ユーゴスラビア🇷🇸/🇭🇷
言語:セルビア・クロアチア語
先のソフト化に驚きましたが、やっと観ることができました。
何年も前に観たくて取り寄せたが何故か英語字幕が表示されず……⏬️
映像だけを何度か眺めたことがありました😭
OpenSubtitlesの字幕を訳そうとしたこともあったけれど難解だった。今回、観てわかったのはマルクス主義や共産主義の言葉等が家族団らんでも多用されていることもあり、素人の自分ではどうにもならなかったようだ。
今回、上映後のソフト化によって(自分の中で)日の目を見ることができた。
ありがたいありがたい😭
上記のストーリーに書かれているように「一つ屋根の下で暮らすことになったふたりは、いつしか惹かれ合うようになり......。」の理由もわかった。
ネタバレになってしまうので(可能なら興味があれば観て欲しいので)詳細は控えるが、ドリー・ベルと結ばれるホンの数秒前に叶うことが出来なくなり、挙げ句に目の前で〝たらい回し〞にされてしまったのだ。
そしてどこへともなく遠くへ連れて行かれてしまった。
字幕を作ろうとしたときに難解だったひとつに(いや全てだけれども)家族の団らんで政治談義や主義主張を酔っ払って帰宅した父親と息子たちが、毎晩、“会議”を開くのだ。マルクス至上主義の父親も共産主義の国も、自由を求めつつ共産主義を礎に“自由な社会主義”路線を模索する息子たちもそれぞれが意見を交わせる家庭に、ぼくにしてみれば、ただ只管「へぇ~」と唸るばかりだが、娯楽でさえも“与えられ”、制約された日常を送っているからこそ真剣に将来を考えるのだろうか。
日々 あらゆる面で
少しずつ 向上を
それぞれのシーンで「いったい彼らはどうやって生活しているのか?」と疑問に感じた。だらだらと集まっては語り合ったり、歌ったり、踊ったり、珈琲や酒を呑んだりしている。酔って帰宅する父親はおそらく仕事帰りなのだが、職場に関しては不明だ。
それにしても主人公ディーノのマルクス至上主義の父親は厳しくもありながら、息子の中でもディーノを溺愛していることがわかる。ドリー・ベルへの想いを察した父親の態度が何とも優しく、そして奥ゆかしさを感じた。
ストリッパーとして働いていると知らされたディーノは父親の背中押しなども含め、飼っていたうさぎのペロをを売って金を作り社交場へ探しに行くと金髪のかつらを被って踊っていた。
ドリー・ベルはディーノに「脱がないの?」と施し、やっとディーノの想いが叶うことになるが……。
そこへドリー・ベルに売春を強要している“皮剥ぎ”がやってくる……。
“たらい回し”にされたあとに何もない状態で消えてしまった場面で、むかし誰かに言われた言葉を思い出した。
「その人とは何もないから許せない。いつまでも心に住んでいるでしょ!」
またしてもここで映画の中に入り込んでしまった。
なんだか中途半端な想いだけを綴ってしまった。
毎日、切なかった頃の自分がよぎった。
『サマーストーリー』(1988)を観たときのような気分だ。
観れてよかった。
日々 あらゆる面で
少しずつ 向上を
ここで私的大ニュース!
なんと!『季節のはざまで』がスターチャンネルで放映&配信!!!!
ぶったまげた。
なぜソフト化されないのだろう……。
スターチャンネルEXは先月で更新しなかった。