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百万弗のゑくぼ


「衛星劇場」(CS放送)では、「乙羽信子 生誕100年記念特集」と題して、女優・乙羽信子が出演した映画を9月に特集放送します。
宝塚歌劇団のトップ娘役としてキャリアをスタートさせ、退団後、映画の世界へ。清純派のイメージから一転、全く印象の違う役どころも演じ世界的にも高い評価を受け日本映画史に大きな足跡を残した乙羽信子。
今回放送になるのは映画デビュー作から、遺作まで、計11作品がラインナップ。『強虫女と弱虫男』『かげろう』テレビ初放送になります!

出典:松竹シネマ
衛星劇場

生誕100年【演技派の名女優・乙羽信子 特集】
演技派女優・乙羽信子が10月1日に生誕100年を迎えるのを記念して、出演作品を特集!
乙羽と高峰三枝子が老姉妹を演じたドラマ『春を待つ家』などドラマ3作品をチャンネル初放送するほか、全4作品を放送!

出典:東映チャンネル
東映チャンネル

乙羽信子さんの生誕100年を記念したCS放送の衛星劇場と東映チャンネルで特集が組まれている。既に衛星劇場で放映された作品は保全した。来月は東映チャンネルの4作品。せっかくだからNHKで過去に放送されたドラマも残しておきたいと思うが放送してくれないかな。

男と女は共に子年生まれ。女は一回り下で、出会ったとき男には妻子があった。女は男を「センセイ」と呼び、男は女を「乙羽さん」と呼ぶ。それは終生変わらず、本書の冒頭に置かれた病室のシーンでも、まるで愛語のように口にされる。「耳もとへ口をよせて、乙羽さん、とそっと呼んだ」。妻はかそけき声で応える。「センセイが、目が見えなくなったら、仕事をやめて手をひいてあげようと思ったのに」。夫はたまらず妻に口づけする。「乙羽さんはこたえたが、舌には力がなかった」。小鳥のキスではなく、口腔で生きものを捉えようとする口づけなのである。なんという濃厚さ。乙羽は40年共に仕事をしてきた「同志」でもあった。

出典:本の話

実は『鬼婆』を観て以来、新藤兼人監督・脚本の作品を好んで観るようになった。その過程で乙羽信子さんを知ることになる。失礼な話しだが、それまで全く興味がなかったのだ。
ある日、こういう作品を撮る(脚本を書く)新藤兼人監督の奥さんはどんな人なのだろうと思ったことがある。その時に乙羽信子さんは元々、愛人だったことを知った。そして乙羽信子さんの新藤兼人監督への想いを知り、大変に興味が湧いた。
入籍するまでの長い間、愛人として、女優として、女として、様々な苦悩に満ちていただろう。こんなにも愛情を注がれた男は果報者だ。
それからというものの新藤兼人監督・脚本作品以外に乙羽信子さんが出演した作品にも目を向けた。まあ、ほとんどは新藤兼人監督・脚本絡みだが。



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