採卵日当日まで-34歳の卵子凍結体験記-
こんにちは、もふもふです。
この投稿では、初診から採卵日当日までのことを書いていきたいと思います。
私は、現時点では、卵子凍結をしたことに一切後悔がなく、気持ちも新たに、充実した毎日を過ごすことができているので、
情報が少ないから卵子凍結にあと一歩決断できない……という方へ、この記録が届くことを願って綴ります。
【0】はじめに
これまでの投稿で小出しにはしてきましたが、改めて私の基本情報を記載します。
・34歳、未婚、離職中
・神奈川在住
・採卵したクリニック:グレイス杉山クリニック SHIBUYA
この記事を読んでくださっている方で、どのくらい共感してもらえるのかはわからないけれど、現時点で、絶対に子どもを産みたいという明確な思いはありません。結婚したい、という強い思いもありません。
人生とは選択の結果で、重大な要素である結婚・出産に関しても、いつかは、いや、すぐにでも決めなければならないと理解はしているつもりです。でも、あと10年くらいその決断を先送りできるなら、投資する価値は十分にあるかなとおもって、卵子凍結を決めました。
絶対に結婚がしたくて、絶対に子どもを産みたかったら、結婚相談所にお金を投じたとおもいます。
でも、私には今後数年かけて取り組みたいことがあって結婚・出産が一番の優先事項ではなかったし、だからといって、まるっと可能性を放棄して、絶対に後悔しないともおもえなかった、というのが率直な思いです。
……ちょっと前置きが長くなりましたが、
早速、初診と採卵周期で計5回訪問したクリニックでの体験を書いていきたいとおもいます。
【1】初診:12/9(金)
生理うんぬんとはまったく関係のない、任意の日です。Webで事前予約をしていきました。
もしこのクリニックで卵子凍結する!と決めているなら、このタイミングでの受診は省略できるとおもいます。初っ端から生理2~3日目に訪問して問題ない、ということです。
※運用が変わっている可能性もあるので、事前に確認されることをおすすめします
私の場合は、2つのクリニックで迷っていたので、雰囲気等を確かめるため、事前に伺いました。
この日に関する概要は以下です。
当日受付を済ませると、診察室で医師の先生から説明を受けました。
まずは、昨今の妊娠・出産状況についてです。自然妊娠の割合が年齢別になった表や、不妊治療をした場合の成功率などを示していただいたとおもいます。
導入の説明が終わった時点で、私は、このクリニックで卵子凍結しよう!という気持ちが固まりつつあったので、引き続き、検査や卵子凍結の説明を希望しました。
そこで、AMH検査という、卵巣年齢が測れる血液検査を受けます。この採血は、後日結果がでる感染症用の検査も兼ねているようでした。
加えて、内診と超音波検査を受けました。超音波検査は、膣から機械を挿入して行う画像診断です。
まず、1時間弱で判明したAMH検査の結果は、35~36歳くらいの水準でした。
結果の数値をどう受け止めていいのかわからず、しばらく固まっていたので、察した先生が「そんなに気にする(ほど悪い)数値ではないですよ~」とフォローしてくださいました。
続く、内診・超音波検査の結果はちょっとびっくりで、
2つある卵巣の内1つに、『卵巣のう腫』があることがわかりました。
大きさとしては4.5cmほど、おそらく『成熟のう胞性奇形腫』だろうとのことでした。
2年前の健康診断から所見があった『子宮筋腫の疑いあり』は、「この卵巣の腫れについて言っていたのかも?」とのことで、ちゃんと超音波検査で再検査を受けておくべきだったなぁと反省しました。
※別記事で後述しますが、卵子凍結をした後、卵巣のう腫の摘出手術も行いました。この3ヶ月、いろいろ経験できました。
のう腫は良性とおもわれ、採卵を妨げるものではなく、「もう片方の卵巣は、問題なく機能していそう」ということで、希望通り採卵は行えることになり、具体的なスケジュール確認へと進みました。
12月または1月での採卵を希望していたものの、その場では決めきれなかったので、<採卵を希望する月の生理2~3日目に、再び来院する>ことを確認し、初診を終えました。
お会計の準備が整うとLINEで通知が届くので、受付・会計に向かいます。
この日のお会計は20,000円(税抜)でした。
この額は、総額40万円(税抜)プランの一部です。採卵周期の開始日(次の受診日)に、残りの38万円(税抜)を支払うと説明を受け、帰宅しました。
【2】採卵周期
ここからは、卵子を凍結するまでの大事な2週間です。
不妊治療に取り組む知人の話から、採卵日は延びるという印象を持っていたので、年末のお休み間際にハラハラするよりは……と、1月での採卵を優先して検討していました。
しかし、人生なにが起きるかわからないし、善は急げだ!と考えなおし、12月での採卵を決めました。
【2-1】開始日:12/15(木) ※生理3日目
生理がはじまったら、Webで受診の予約をし、生理3日目に伺いました。
この日に関する概要は以下です。
受付を済ませた後、診察室で、12月での採卵を希望する旨を伝えました。
そこで、まずは初診時に受けた血液検査の結果(感染症等の内容を含む)をフィードバックいただき、改めて採血、超音波検査へと進みます。
この日以降の採血は、ホルモンの数値を測る目的とのことでした。結果まで30分~1時間程必要らしく、その間に超音波検査を受けました。
超音波検査では、前回同様に機械を挿入して行います。生理中で少し抵抗があったため、おしり拭きを持参したのですが、気持ちの面で正解でした。これ以降、診察時にはおしり拭きを持参するようになりました。
エコーの画像は、頭上に設置されたモニターで私自身も閲覧でき、はじめて卵胞というものを理解して、勉強になりました。
白黒の画像のなかに、まあるい黒い影がいくつか映るのですが、それが卵胞ということでした。一つひとつ、それぞれが卵子のお部屋になっているそうです。
素人なりに【卵胞:鶏卵の殻、卵子:黄身】みたいな感じかしら、と想像を膨らませました。それ以来、ちょっと鶏卵が苦手です。
当日、採血した血液検査の結果が出たら、再度診察室へ呼ばれ、服用するお薬と注射について、説明を受けました。
飲むお薬は2種類で、当日夜から次の診察日までの7日分です。注射に関しては「看護師さんから、打ち方の指導も含めて別室で」と伝えられ、診察室を出て待機します。
その後はすぐに呼ばれて、日数分の注射を受け取り、指導を受けました。
注射は1日1回、時間帯は定める必要がないそうで、当日分の注射はその場で行いました。看護師さんのマンツーマン指導の下で行えたので、安心でした。
しかも、このクリニックでは、初心者でも打ちやすいよう、ペン型の注射が採用されています。このことはひっそりと、クリニックを決める後押しにもなりました。
糖尿病の方などは日々自己注射しているとおもうので、慣れの問題だと理解はしているのですが、
私はどうしても自分に針を刺すのが怖く、毎日通ってでもクリニックで注射していただけるところを検討したほどでした。
ペン型を見たことがない方にとっては、はて?という感じだと思うので、ここでいくつか写真を載せてみます。
慣れない注射はもちろん、これらの取り組みが採卵数に影響するとおもうと緊張しましたが、一元化されたお薬と注射の計画表をいただけたので、迷うことなくこなせました。
ただ、実はこの日の診察で、卵子凍結を続けるかはじめて悩みました。
卵巣のう腫を抱えている卵巣からは、卵胞が1つも確認できなかったからです。
もう片方には6つの卵胞が確認できたものの、
もしかして、卵巣のう腫を摘出した後で卵子凍結に臨めば、両方の卵巣から採卵でき、より多く卵子を確保できるのでは、とおもったのです。
しかし、結局は、そのまま採卵を続けることにしました。
・のう腫を摘出できても、その卵巣で卵胞が育つ確証はないこと
└ 機能が落ちている可能性がある、
のう腫が小さく、まだ手術の基準を満たしていない
・当初から採卵数の目標は、7~10個であったこと
決断できた理由はこの2点で、どうしても採卵数に満足できなければ、もう一度採卵すれば良い!と気持ちを切り換えられたからでした。
幸い、このクリニックには、再度採卵する場合、少し割安の30万円(税抜)で対応いただけるプランがありました。
安い金額ではないので、実際に再挑戦できるかは別として、チャンスは一度きりではない!と思えて、気持ちは楽になりました。
突然悩み始めた私に寄り添ってくださった看護師さんにはとっても感謝しております。
なお、この日は、総額40万円(税抜)プランの残額として、38万円(税抜)のお会計がありました。カードでお支払いを済ませ、よし!2週間頑張るぞ!と覚悟が決まりました。
【2-2】途中日:12/22(木)
前回受診した際に案内された、Grace Bank(卵子の保管サービス)への登録を済ませ、
7日の服薬と注射を終えて、 達成感いっぱいのなか受診しました。
以下が、この日の概要です。
まず採血をして、結果を待つ間に超音波検査を受けます。
前回、卵胞について学んだので、エコーの画像を真剣に眺めます。
卵胞は、その大きさで成熟度合いが測れるようで、先生が一つひとつ計測していく様子を固唾をのんで見守ります。
この日は、10の卵胞が確認できました。
続けてきた服薬や自己注射が誤っていなかったことへの安堵と、卵胞の数は目標に届いた嬉しさで、胸をなでおろしました。
ただ、まだ採卵するには早いようで、2日後に再度受診することになりました。解放されたと思っていた自己注射も、2日追加されるとわかり、ちょっとだけ肩を落としました。
なお、他の方の体験記を読み漁るなかで、徐々におなかが張ってくることを覚悟していましたが、この日までに張りを感じることはありませんでした。
そもそも卵巣のう腫でおなかが張っていて、慣れてしまってただけでしょうか?
詳しいことはわかりませんが、体質によって違うものだなぁとおもいました。
前回、総額40万円(税抜)を支払い終えているので、0円と記載された領収書を受け取り、帰路につきました。
【2-3】途中日2:12/24(土)
この日で採卵日が決まるのか、
それとも再び、何日か後に受診となるのか、どきどきしながら伺いました。
まずは、以下、概要です。
もうほとんど書いちゃってますが、この日、採卵日が決まりました。
時系列でいうと、採血をして、血液検査の結果を待つ間に超音波検査を祈るような気持ちで受けました。
その後、診察室に呼ばれて日付を相談し、3日後の採卵が決まったという流れです。
今までとは異なり、時間厳守の点鼻薬と、新しい種類の飲むお薬が処方され、採卵の手術時に<局所麻酔>と<全身麻酔>、どちらを希望するかヒアリングがありました。
局所麻酔であれば追加料金はありませんが、全身麻酔を選んだ場合は、別途5万円の支払いが必要です。
採卵数10を境にして、局所麻酔と全身麻酔の選択が分かれることが多いと聞きました。
私の場合、手術時間は15~20分程度と教えていただき、悩みに悩み続けました。
最終的にどちらの麻酔を選んだかは、採卵日に関する投稿で後述しますね。
この日も、もちろんお支払いはなく、0円と記載された領収書を受け取ります。いよいよゴールが見えてきて、緊張感が高まるクリスマスイブになりました。
【3】採卵日:12/27(火)
この日は9時30分にクリニック集合で、手術は10時予定でした。
この手術予定時間から逆算された、
2日前の夜に2度、点鼻薬を噴射し、前日には新たなお薬を服用しました。
私の場合、12/24(土)を最後に、自己注射はありませんでした。
……と、この投稿では採卵日までの流れがわかりやすくなるよう採卵日の見出しをつけましたが、
実際の採卵当日のことは、別記事でしっかり綴っていこうとおもいます。
そこで、最後におまけです。
自己注射は痕が残らないのかな、とか、痣になったりするのかなと気にされている方に向けて、画像を1つ載せてみます。
気にされている方がいらっしゃらなかったら、余計なお目汚しすみません。
黄色の矢印の先、見えますかね……
私は全部で9回注射をしたのですが、一度だけ出血して、痣になりました。大きさとしては、1cmくらいだったと思います。ほんっと大したことありませんでした。注射の痕も、刺したそばから見失うほどです。
汚い肌の写真で、気分が悪くなった方がいたら申し訳ないのですが、注射怖い……と感じている方の気持ちが、少しでも軽くなれば幸いです。
それでは次回は、採卵当日以降のことを投稿します。
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