【気になる生態】 #7 新幹線以上の速さをどう測る「ハヤブサ」
鳥類の中での速さを象徴するハヤブサ。
その速さは急降下した時、最高時速389kmと言われています。(ちなみに水平飛行において一番速いと言われているのはハリオアマツバメで時速170kmです。)
ハヤブサの狩りは高いところから急降下して空中の獲物を捕まえます。
そのため、この速さが必要なのです。
しかし、ここで気になることが一つあります。
ではどうやってその速度を測ったのか?
果たして時速400km近いスピードを測ることができるのか。
たまたまこの動画を見つけて答えが出ました。
ハヤブサ研究家のケン・フランクリンという方が自分で育てたハヤブサを使って速度を計測したのです。
鳥類学者自ら、プロペラ機に乗ったりハヤブサと共に上空から降下したりするなど実験を行う姿には脱帽です。研究に対しての情熱をものすごく感じました。
しかしこの動画を見る限り、本来ハヤブサが狩りをしないような高度からの実験で得た速度のため自然界のハヤブサがこのスピードを出すことはなさそうです。
では自然界を含め他の鳥類はどうやってその速さを計測しているのでしょうか?
ネット上や資料には様々な鳥の速さはのっているものの、計測方法は一切書かれていません。
どうしても気になった私は電話をとり、まずは大きな動物園にこの質問をぶつけてみました。動物園には動物の質問ができる窓口があり大変ありがたいです。
すると、そういう質問は山科鳥類研究所に電話するといいかもしれませんと言われたので、日本でも最高位に当たる鳥類研究所に電話してみました。
「鳥の飛ぶ速さの計測方法を知りたいのですが…」
担当の方と話すこと15分。
最後には「ものすごくいい質問をもらって刺激になりました」と言われました。
素直に嬉しい。
●結論
鳥の速さについては統一された計測方法はなく、各研究者がレーダーで計測したり飛行機の速度と同じだったからなど、デジタルやアナログを駆使して計測しているそうです。
研究者の努力と汗の基に鳥たちの速度は導き出されているのです。
特にツバメなどの小さな鳥は計測が難しそうですね。
ただ、向かい風や追い風など環境によっても変化するため、どこまで正確な数字かは研究者でもわからないといい、またそれに反論することもできないということです。
なかなか興味深い回答でした。
そうなると、もしかしたら実験次第ではハヤブサ以上に速い鳥がいるかもしれないですね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!