三叉神経鞘腫 8. かかったお金、時間、まとめ
概要
1. 初期症状
2. 病院行脚
3. 入院前
4. 手術
5. ICUにて
6. 入院中の過ごし方
7. 退院後
8. かかったお金、時間、まとめ ←ココ
かかったお金
通院:約6万円
入院:約20万円+レンタル代6000円
通院は、MRIが高いので毎回1万円近くかかっていた。
まあ仕方ない。MRIの減価償却費とか考えると当然。
入院は差額ベッド代なし。
時間
時間てなんだろう、と自分で思ってしまった。
発覚から手術までは病院を渡り歩いたのも含めて、4か月程度。
先生の診察日が特定の曜日(平日)のみだったので、何回も有休を取った。
後遺症の頭痛については、途中から腫瘍が再度肥大した頭痛もあったと思うので、再手術までの一年間ずっとあった。
顔のしびれは半年くらいでかなり取れた。
2回目の手術を終えたばかりの私から
ここから後ろは、強い言葉と感じて、不快に感じるかもしれない。
本当にごく個人的な意見で、間違ったことを言っているかもしれない。
それでも、いま、手術を終えて日常へ戻ろうとする、非日常の私の感じたことを残したくて書いた。
嫌だと感じた方は申し訳ございません。
正直、手術はつらい。本当につらかった。一回目の手術のあとだって、頭が痛くて眠れない夜があった。
しかし、二回目の手術は、本当につらくて一回目はなんだったんだってくらいだった。
痛みと吐き気でめちゃくちゃ泣いたし吐いた。吐くものもなくて胃液ばかり吐いていた。看護師さんは吐くものないと辛いよね、と仰っていたが、個人的には何も出てこない方が楽だった。
それでも、医者の判断にもよるとは思うが、手術を勧められたら早いうちに実施したほうが良いと思う。
特に若い人については腫瘍が勝手に小さくなるなんてことはないと思っている。細胞がげんきいっぱいなので、多分ないのではないかと。
腫瘍が大きくなるほど、手術が大変になるだろうことは想像がつく。
それなら、体力があるうちに、手術に耐えられるうちに、さっさとやってしまったほうが良いと思う。
放っておくと、どんどん腫瘍は大きくなって、圧迫される神経にかかわる部分がどんどん制限されて、元気もなくなっていく。
術後同室だったひとが、手術までのたったの二週間のうちに、みるみる自分の意志で体を動かせなくなって、頭痛と吐き気と色んな処置に苦しんで、昼夜うめいて叫んで吐いて泣いているのをずっと見ていた。
10個も離れていない方だった。
おそろしくて気が狂いそうになった。この方は、少し何かが違った私なのかもしれないと。
毎晩うめきと叫び声に起こされて、眠れない日々が続いた。
この方を責めているわけではない。眠れなかったのは、私の都合。
この方が一番苦しいのはちゃんとわかっている。
個人の意見なので、どうするかはもちろん、いま、手術という恐ろしく巨大な選択肢を前にして、何か情報を得ようと、この記事に流れ着き、そして読んでくれたあなたに委ねられるべきである。
無責任に聞こえたら申し訳ございません。でも、いまのこの苦しみは、不安は、戸惑いは、かなしみは。
あなただけのものである。
だから、どうするか、選択を委ねられているうちは、材料を周りから与えられることはあっても、材料そのものに縋るのではなく、そのすべてを使って、あなたの判断で決めないといけないと思う。
色々つらかったし、今も大変だけど、やってよかったな、と思っている。後悔はない。
しかし、できれば、この先何十年は手術したくないものである。
これを持って、三叉神経鞘腫の手術の記録を終わりとさせて頂きます。
2回目の手術で腫瘍はほぼ完全に取り切れているので、可能性は低いが、もし再発した場合は放射線治療になる。
その場合は放射線治療の話をまた書こうと思う。