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つわりの救世主=炭酸飲料だった話

その昔、2人出産経験のある私。
妊娠中はひどいつわりに悩まされた。
つわりのない人がうらやましく、うらめしく。
妊娠した嬉しさなど一切なくなり、なぜ人間平等ではないのか、と悶々として過ごした。

どのようなつわりだったかというと、
数か月間、寝ても覚めてもひどい船酔いが継続している状態。
家にいても、出かけていても、ちょっとした食品の匂いでもうアウト。

1人目の時は2か月間。
自分と夫だけなので、ひたすらじっとやり過ごすしかなかった。
がしかし、2人目の時はそうはいかない。
上の子に食事を与える、上の子の相手をする、という地獄のような時間が絶え間なく訪れる。
おまけに、1人目の時よりも長く、4か月間も続いた。
正直、何を食べさせていたのか、どうやって相手をしていたのか、記憶喪失状態の4か月間。
起きていることもできず、ソファーの下の隙間の暗闇を見続け、
その当時、上の子にヘビロテで見せていたアニメのオープニング曲を聴くだけで、未だにムカムカとこみあげてくるものがあるくらいのトラウマだ。

それでも意を決して起き上がり、上の子を幼稚園に連れていく、など、果敢に生きていた。
とにかく食欲もないうえに気持ちが悪く、外出先でおもむろに吐くわけにもいかない。
何か乗り切れる良い用法はないのか、当時色々チャレンジしていてた。
そこでたどりついたのが、「げっぷを出す」ということ。
これがなんとも爽快に吐き気が抜け、一時的に非常に気持ちが晴れるということに気づいた。

ここで、炭酸飲料の登場だ。
当時は500mlなどのペットボトルで持ち歩くということができない時代だったので、家には大きなペットボトルで常備。
缶のものは大量にストックし、出かける際には必ずバックに忍ばせた。

今思えばとんでもなくあやしいが、どうしても行かなくてはいけない幼稚園の参観日で、左右のお母さんに「ちょっと失礼します」と言いながら後ろを向き、プシュっと缶を開け炭酸飲料を飲み、何事もなかったように参観を継続する。
こうしないと外出できなかったので、誰にも理解されなくてもいいと思ってどこへ行くにもこれを強行していた。
そのくらい炭酸飲料は当時の私の生命線であり、元気になれる源だった。

今でも炭酸飲料を飲むと、あのつらかったつわりの日々を思い出すが、炭酸飲料が嫌いにはなっていないのが幸いだ。
今ではビールなどの方が多くなってしまったが、私は炭酸飲料と共に生きてきたといっても過言ではない。
なんて大げさだが、つわりで困っている人にはぜひ試していただき、つかの間のスッキリ感を味わってもらいたいと思っている。


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