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すべって転んだ話

今年は冬の靴を新調しました。
昨年履いていた靴がなんだか滑って歩きにくかったので対策を兼ねて。
今時の冬靴事情は、耐氷、耐水、など、目的別に底の形状も色々あるので、結構悩ましい買い物。

たまたま行ったショッピングモールで、氷で滑らない!と激推している靴のメーカーが実演をやっていまして。
手すりを完備した台に置いてある大きな板氷にサラッと水をかけ、その靴を履いて足を乗せて踏み込むと、ギュっと止まるという。
滑って転ぶのを恐れている私は、次はこういう機能のある靴がいいと思って見ていたので興味津々。

いざ準備してもらって踏み込むと、ギュっと止まる!
正確には、止まるというよりは、1回ちゃんと引っかかる!
自分の履いていた靴ではそんな風に引っかかるような止まり方はしないので、これはすごい!と、一気に欲しくなって買ってしまっいました。

これで今年の冬は足首が暖かいわ滑らないわで無敵だわ、と余裕をかまして冬を迎えました。

がしかし、そう甘くはない。
今年の北海道は寒暖差がひどく、冬なのにプラス気温が続いた翌日に氷点下になるという、完璧なツルツル路面が出来上がる天気のまぁ多いこと。
ツルツル路面で一面が鏡のようになった道路はかなり危険で、そこにサラッと雪が降り更に危険。

そんな道路で、思いっきり尻もちをついて転んでしまいました。
耐氷の靴なんて全く機能せず。
年齢的に翌日の夕方くらいから全身打撲ばりの筋肉痛と、ドンと落ちた時の衝撃で首と手首もおかしくなり。

あの靴なのに結構滑ったな…。
そうよぎるも、高かったしそんなはずないし、と思いながら履き続けました。
やっと手首などが良くなってきたなと思って出かけた際、同じシチュエーションの日の、同じようなツルツル路面でまた転倒。

次は膝をつく形で前に転倒。
雪国の人なら分かると思いますが、尻もちや左右に滑るということはよくある話なんですが、前に膝をついて転ぶというのはなかなかない。
つま先などで踏ん張れないためその場で立ち上がるのに生まれたての子馬のごとく時間を要します。
強打した膝は痛いわ立ち上がれないわで、ひとり孤独に道路で格闘し、後日過去一の大きな青あざが左膝にてきているのを確認しました。

その後も、自分がズルっと危ない体勢になった道を通る人を観察してみたりしたが、誰も滑っている雰囲気がないんですよね。
あれ?もしかして私しか滑ってなくね?…と思うことが多くなってきた。
よっぽと滑るのかこの靴は…という疑念。

あのデモンストレーション販売の時は、真っ平らな氷。
確かに止まった。
がしかし、転んだ時に思ったんですよね。
この氷は全然平らじゃない、と。
デコボコ面だからゆえ引っかかり所がなく滑ってしまうんだ。
いや、これではもはや耐氷機能は何の意味もない。
それ以前に耐氷の部分以外の靴裏の作りもしょぼいってことなのか?という疑念も。
もしかしたらこの靴の滑らなさを発揮できるのはスケートリンクだけなのかもな、と思って悲しくなりました。

私は10年前くらいに、いかにも滑りそうな靴で買い物に出かけ、いかにも滑りそうな道で案の定転び、手首を強打して骨折するという残念な目にあったことがあります。

持っていた食パンを一瞬で自らのお尻で潰したのと同時に、あまりの手の痛みで冷や汗が出て、みるみるうちに手首が腫れて紫色になり、病院にかけこむも、痛すぎてレントゲン撮影の際に手の向きを変えるという簡単なことができず、技師の方に手伝ってもらった、という忘れられない思い出。
それだけにあの日以来、靴の裏を吟味する靴選びと転びたくない気持ちは人一倍。

今冬は、結果、靴選びに失敗した感があるので、来年はもう少し予算を上げて登山やトレッキング用のスパイクがついた物にしようと思っていますね。

ま、いちばん重要なのは、
転ばない体幹。

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