「おまえの職場、大変らしいな?」 (←優生手術政策) 🔸同期の観光交流局のヤツが言った。 1990年、 呑み会のあとで…。 🔸仮)川崎市役所 ◇ そして、あたらしい重大なテーマが?
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二次会では、ウイスキーを ひたすらに飲んでいる同期のヤツが言っていたのは、「家がすぐ近いから」という、経路や道順の説明であり、 とにかく もう 彼自身が 明確に酔っパラっているという実況の、間接的で わかりやすい説明との繰り返しなのであった。
そうして、 隅っこで レモンサワーをチビチビ 飲んでいる サエない私を見つけ出すと、ソイツは ふわりとそばに来て、顔を寄せながら 座りこんだ。
「なあなぁ、オマエ。
ここから Uターンして、新丸子官舎まで、独りで帰れるのかーよ?」
と、周りの笑いを集めながら、田舎者の私を少しだけ気遣いつつ、からかう。
だが、、めずらしく彼は、 知人の中でも 平和すぎる 私の田舎の福島県のエピソードなども、相槌をうちながら 感心をたまに持って 聞いてくれる数少ない親しい友人でもあった。
本来、彼は ワイシャツしか着れない お役人というよりも、、かなり豪快で楽しい男のようで、我々の座が 妙に静まり、やや気まずくなってしまう時など、急に ショウもない自慢話を突然、明るく よく通る声で話し始め、いつも 周囲を ホッとさせていたのだ。
「さすが 早稲田大学」
東北地方の四流大学 卒の、私などにとって 何が『さすが』なのか?、『偏差値なのか?』 『他のこと』なのか、まったく分からない人生なのであるが、、何かと 感心する機会を 彼の近くで見聞きしてきた。
そもそも、市役所の 専門職 採用で あった 私などには、新人公務員としてのスタートより前の控え席 時点で、とっくに 「出世」とか「高級な人生」なんて関係ないワケだし、、。
でも、何度か、ヤツの素性を いろいろと聞き出してみると、彼は 大学を出てから、何やら大そうな企業の現場を いくつも経験し、思うところが強くあって、晴れて 川崎市役所に来たのだという。
そういう話を聞き、 たくましい経験談を直接 聞いてしまい、私は ますます 自分が 巨大組織に属しては いるが、 ーー結局ーー、「オレは よそ者なのだ」と ほろ苦く思った。 やはり、オレは 「その他」 なのだろう。
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二次会が 終わって、 なぜか 私は ヤツと 、新宿の駅近くを歩いていた。
人の通りも、ビルの山々の列も、果てしなく続いている まったく「あり得ない」大都会の光景は、 いつも、私には 夜のような異世界だった。
彼は、しばらく 何も喋らなかった。
彼が 静かなのは、珍しい。
でも、 性格的には、静かなのは 私の専門分野だ。
私の左右の目は、新宿のネオンを 見ている。
そして、彼は少しだけ笑顔を見せて、私に つぶやいた。
おまえの職場、
大変なんだってな?
「子孫」を のこしちゃ、ダメなんだろ?
1990年の深夜の 新宿の ど真ん中で、そんなことを 急に ヤツが言い出したから、私は ただ、ドギマギと 目を白黒させてしまう。
ヤツは、歩きながら、やさしい沈黙と、タバコの煙を 何度も吐き出しては、静かに 話の流れを変えてはじめる。
・タバコは体に悪いという、不合理な主張
・新宿という街の 楽しくてくだらない話
・俺たちは お互い どんな女と、結婚するのだろうか?、という不毛な推測と議論
・職業として 公務員って、ホントに いいんだろうか?、という、漠然とした、どうでもいい問いかけ
かくして、私は 彼と別れ、 多摩川を渡るため、川崎 中原区 往きの 東急の車中の人となっていた。
夜の多摩川は、いつも とても広く、そして 静かであり とても黒い。
1990年、真っ黒な窓の外には、何もかもが 見えなかった。
しかし、その黒い川を 乗客たちは、 みな じっと見つめていた。
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以上が、 川崎市役所で 同期採用だった友人との 1990年当時の どうでもいい話である。
その時、私は 川崎市役所の 障害者のための福祉施設に勤務する、「社会福祉職」の 職員だった。
そして、残念なことに、優生手術についても また優生保護法についても、当時の私は 何も知らなかったのだ!
(その頃、私が少し読んでいた、「精神保健法」の中には、優生手術や優生保護法に触れる文言はなかったのだろうか??。見落としていたのだろうか??。個人的に これは問題だ!)
あの、1990年の晩、友人達との宴会の後、観光交流局のアイツは 「たしかに」 優生手術 や 優生保護法について、 私に 質問したのだ!
と、 彼は、心配してくれたのだ。
しかし、 当時の 私は 何も知らなかった。
彼に 私は 何も言えなかった。
その瞬間、 あの新宿の駅の近くで、 私は 頭の中で いろいろな引き出しをあわてて探ってみたのだが、
それは?、? すごい昔の民生局での話なのか??ーーー というような 事しか、想像できなかった。。
つまり、、実際には 私は 薄ら笑いを あの時 浮かべただけであり、
それだけで誤魔化してしまった。
無知過ぎる 若い福祉職の公務員なのだった。
質問の意味が わからないなら、何を言っているのか? ゴメン わからないのだと、、私は 彼に、聞き返す選択肢もあったのではないか?!!
ーーーー もしかすると、私の人生は 新宿の その時点から大きく変わったかもしれないーーーー酷い国家的な行為への、巨大な怒りが、その時から 私に もし、スタートしていれば、。
あの 1990年、もしくはもっと前から、早稲田大学を出て 苦労して、公務員になった 友人は、キチンと この国の問題点を 知っていた、という事だろう!
私のように、、何の苦労もせず、東北福祉大学でも サボりつづけ、スーパーなマグレで 公務員の社会福祉職に就職が叶って、喜び フワフワしていた人間とは、ぜんぜん違う。
そして、ナント !!
私は その後も 【約30年間】も
優生保護法について、
何も知らないままだった!
ーー まるで、深夜のTVの 気持ち悪いドラマみたいな話だーー
私は、公務員生活から 2000年頃に脱落し、仙台に戻り、のんびりと過ごしていた。
そして、2018年、裁判が 仙台地方裁判所で はじまる。
多くの若い現場の職員も、社会全体も 驚愕したはずだ。
しかし、悪いことに、、仙台のアパートで、ゴロゴロしていた 私が この歴史的な大ニュースを知ったのは、2020年頃であり、 私はとにかく 遅れていた。
もちろん、私の衝撃は大きかった。
今も 続いている。
今も まったく 消えていない。
ーーー これだでも、裁判に訴える価値があると思うのだ。 このダメージを回復させよ!
ーーー こんな、若者たちへのインチキ、、また 日本の中で 繰り返させたら、たまったモンじゃない!!
知っていた者と、 何も知らなかった者の 違いは何か??
何も知らずに、障害者や弱者のために働いてきた人間を 馬鹿にしているのか? それとも、まんまと利用していたのか?
正義の実現のためにも、努力してきた人間に、必要な情報を与えず、職業人のプライドを殺してしまうような所業ではないか?、、、もはや、これは事件なのである。
これは、 コメディーのようだ。
残酷すぎないか?
さらに、キリスト教徒だから、がんばってきたという人間もいると思う。(私もその影響があります)
長年、キリスト教会に身を置きながら、、そして キリスト教に関連した福祉施設・医療施設で 懸命に 働いていた職員も多いはずだ。
何が、 どうなっているのか?
代表者が YouTubeでしっかりと謝罪と説明を長時間かけてするべきだ。書面で済む話ではない。
総括は、誰が行なうのか?
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そして、、失礼ながら、、
神は イジワルだと 私は思う。
◆
あれから、30年以上が過ぎました。
多摩川の風は、まだ、青く広いままでしょうか?
みんな、元気で、
上手く、立派にやっているだろうか。
私は、忘れないよ。
あの素晴らしい風は、今も 私の骨肉であり、私の福祉の教科書だ。
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【追記】その①。。 津久井やまゆり園事件 の 「加害者について」
下記のことも、、、 多くの日本国民によって、、、書かかれなければならないと 私は 思います。
今後への、簡単なストーリーの下書きなのですが、、、
優生思想に取り込まれていく若い職員を助けることができなかった………………
もしも、、、、優生保護法が改正され強制不妊手術が撤廃された、1996年に、(まるで、誰にもわからないように行なわれた、問題の条文が消されただけのイベントだったらしい)、その頃に、全国的に、そして全国民的に「総括」ができていたらなば、、もしかすると、津久井やまゆり園事件は、防げたかもしれない???
【追記】その②。。 私の友人の視点で、 いろんな 「ストーリー」を、 私たち日本人の一億人は それぞれ書かなければならない!
私の、川崎市時代の、あの友人は、1990年には知っていた。
つまり、それ以前から、彼は知っていた。
彼の、心の中には、巨大な社会矛盾について、どのような葛藤があったのだろうか?ーーー 時間をおいてから、私は気づくーーーここに、アウトプットして、はじめて、次の段階に移れました。まるでカウンセリングみたいだ。
彼が、良心的に真剣に悩んでいたか、、それとも、単に、田舎者の私を少しからかうつもりで、偶然、口をついて出た言葉だったのかは、、わからない。
しかし、彼はとても昔から、、法律の改正前→→法律が生きている時点で、、知っていたのだ。
つまり、彼を主人公として、彼の視点からの、いろんな 「ストーリー」を、私たち日本人は書かなければならない。
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