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第一原理計算コードAbinitのコンパイル(最新版8.8.3対応)

コンパイルする環境を次に示す。
OS: Ubuntu 16.04.3 LTS (64 bit), 英語版
コンパイラー: GCC(gfortran, gcc, g++)-5,またはGCC-6(推奨)
外部計算ライブラリー: Open MPI, LAPACK, FFTW

1)Abinitのダウンロード
   abinit.org(https://www.abinit.org/)へアクセスする。画面右上の"Download"をクリックすると最新版のabinitコードがダウンロードされる(2018年6月現在,abinit-8.8.3が最新)。
   過去のバージョンは,画面下の"GET ABINIT "欄にある"Abinit packages"のリンクへ入り入手が出来る。Abinitのコンパイル手順は,Abinit-8.x.xなら同じなのでどれを選んでも良いが,出来るだけ不具合が修正されている最新版を選ぶのが良い。
    過去のバージョンを選択するメリットは,バージョン固有のバグが発生した場合,情報が集め易いことにある。

2)Abinitの解凍
   ダウンロードしたパッケージを右クリックして”Extract here”で解凍し,任意のパスへ置く。例えば"/home/abinit-8.x.x"など。xは任意のバージョン番号。

          Figure. ダウンロードしたAbinitソースコード
そしてUbuntuのターミナルを起動してコマンドラインからAbinitのフォルダーへ入る。
   $ cd /HOME/abinit-8.x.x  (一例)

3)Abinitのコンパイル
コマンドラインで./configureとタイプしコンフィグオプションを以下のように設定する。

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