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〖 四ろころ日 〗

沁み渡る、雪のまにまを、ほころばせ、
心地よき水、いのちを咲かす。


マコト善は、悪に似ているぞ、

マコト悪は、善に似ているぞ、

悲しみは惜しむ心ぞ、

自分のものなどないと

申しておろうがな、

寄り添って凝り固たまるから、

縮むのぢゃ、

何もかも手放す人幸ひぞ、

放すと掴めるぞ、

蒔け蒔けと、申しておろうがな、

種蒔くひと、花咲かすぞ、

放さな咲かんのぞ、

善き方へころぶというのが、

ヨロコビであるぞ、

良きか悪きかは、

人様の決めることではない、

自分が得心したものが、

ヨロコビぢゃ、などと申すのは、

ちいぽけな我よしのヨロコビ、

悲しひ喜び、

やめて下されよと、申してあろうがな、

大歓喜とは、

一人で味わい尽くせるほど、

ちょこいものではないぞ、

人と人とが、

神輿担いで、お祭り楽しかろうがな、

人と人とが、祀り祀って、

お祀りあって、

初めて嬉し嬉しの、大歓喜であるぞ、

草や虫けら動物も、

祀り祀って、まつらふことが、

大祭ことであるぞ、

人は罪の子ではないと、

申してあろうがな、

人は喜びの子であるぞ、

それぞれ喜び違うのだから、

そんなことは無理ぢゃと申されるなよ、

経の喜び一本であるが、

緯の喜びいくらでも結びつくぞ、

道は紛ごうて

一条と申してあろうがな、

縦と横で、ニホンであろうがな、

そなたたちは、

日本の命(ミコト)であろうがな、

マコト日本の命となってくだされよ、

大和魂、忘れてくださるなよ、

わかりたか?

三月十二日ひつ九の㊉


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