King & Prince「ピース」⑤ Happy ever after
King & Prince「ピース」シリーズ、5本目。
もう何度も繰り返していますが、未視聴の方は読まないでください。
未視聴の方は読まないでください。
未視聴の方は読まないでください。
今回は通常盤以外のラストを飾る、Happy ever afterについて。
とても美しい曲で、かつスケールの大きい曲なので、聴き手によっていかようにも取れる曲だと思います。
なので、今回は私もいくつか感じた中で、こういう受け取り方もあるよ、という一例として書いていきます。
主体の混乱 ―男なの?女なの?
曲を聴いて真っ先に抱く感情がこれではないでしょうか?
一人称が僕なのに、語尾が「~のね」「~の」。
これはどういう意図かと考えたとき、私は、主体を限定しないための仕掛けと捉えました。
女性アイドル曲では、女の子目線っぽいのに一人称が僕の曲は結構あります。
これの意図が、やはり主体の制約から自由になるためなんじゃないかと。
ただし、男性の場合一人称が「僕」「私」「オレ」どれでも一応男性主体として成立してしまうので、
プラスアルファ語尾を女性語にして主体の制約から自由にしたのではないかと思います。
この仕掛け自体が、この曲の解釈の広がりを示唆しているので、冒頭述べた通りいかようにも取れる曲、と感じたわけです。
ちなみに、この曲の作詞者:山崎あおい氏、作曲者:KOUGA氏がハロプロ曲を非常に多く手掛けており、一部では「実質ハロプロ曲爆誕」と言われていました。
それゆえ、この女性アイドル的文法が使われたのかなとも思います。
Happy ever afterが示す物語
この曲のタイトル「Happy ever after」。
おとぎ話の「幸せに暮らしましたとさ」にあたるフレーズです。
King&Princeのおとぎ話と言えば、あれですね。
「シンデレラガール」ですね。
これも、一部の方々が言及していました。
これを以て、「Happy ever after」が「シンデレラガール」と対になる曲、とまでは言えないのですが、そこに通ずる要素があることを予感させます。
それを念頭に置いて、サビの歌詞を見ていきます。
分かりやすいところから行くと、“Happy ever after”は先に述べた通り「シンデレラガール」。
“見つけてくれてありがとう”もそうでしょう。
王子さまは、ガラスの靴を携えてシンデレラを見つけに行くので。
“いつだって夢を同じ言葉で描こう”。
これはおそらく、「なにもの」かと。“夢を描こう”の部分。
“何度でも愛を結び直すように”。
ここは、アルバム制作の段階でどの時点でどの曲ができたかによりますが、「かた結び」の可能性あるな、と。
愛を結ぶという表現、突飛ではないですが、同じアルバムの別の曲に2回登場するほど普遍的な表現ではないと思います。
少なくとも、デビューシングル「シンデレラガール」と、最新曲であり2人のKing & Princeのリスタート曲である「なにもの」が入っている時点で、サビ部分はKing & Princeの歴史を感じさせます。
れんかいの物語としてのHappy ever after
以上を踏まえて、今回は「Happy ever after」を2人のKing & Prince、れんかいの物語として解釈していきます。
Aメロは、れんかいと重ねるとめっちゃ気恥ずかしいので飛ばさせてください…全部の要素を同じ結論に収束させる必要はないと思うし。
れんかいお互いがお互いを輝かせているのは、もう既知の通り。
“この光“とは、スポットライトのこととも取れるでしょう。
いつまでステージに立てるだろう、という不安ともつかない漠然とした未来への想い。
“運命じゃなくたって“紆余曲折あった結果としての2人。
これが運命かどうかは、誰にもわかりません。
でも、2人がお互いを必要としていてほしい。もうこの辺はオタクの願望でごめんなさいなんですが。
烏滸がましいオタクがここにいます
ところが、2番。流石にここまで来るとれんかいファンタジーも苦しくなってきます。
そこで、登場人物をれん対かいから、れんかい対ファン(流石にオタクとは言わない)にすり替えます。
2番Aメロ
うわぁ…これさオタクの自画自賛じゃん…はっず…
まあでもさ、みんなちょっとは思ったよね。
れんかいが私たちにメッセージ贈ってくれてる!って。
私だけじゃないのは知ってるよ?パブサしたし。
限られた(アイドル)人生の中で、どれだけ愛情を返せるだろう、と言いたいのでしょうかね。
返してもらわんでええって…もう泣いちゃう…
ここでの“短すぎるね”というフレーズが、後々効いてきます。
You mean so much to me は「かけがえのない人」。
うーん、これをファンのことだというのだいぶ烏滸がましい…
でもこの部分は2番サビなので、構造上1番サビと呼応する部分と考えていいでしょう。
そうすると、1番では3行目に登場する人物は“あなた”でしたが、2番では“それぞれ”となっています。
限定的な“あなた”に比べると、大分人数が多く、広がりを感じさせる表現です。
まぁ、ファンと呼んでもそうおかしくないよね…ね、そういうことにしよ?
そして2行目の“光”、これも1番と2番で対照的な使われ方をしています。
1番はいつまであるか分からない光でしたが、2番では“消えたりしない光”。
1番をスポットライトつまり物理的な光とすると、対照的な2番の光は精神的な光、ということになるでしょう。
これを具体的に表現する言葉と根拠を持ち合わせていないのですが、イメージとしては愛情とか希望とか、そういうものになるのかな。
これ以降、ラスサビまではれんかいをガッツリ重ねて読んでしまいます。
もうそのままので、歌詞カードをご覧ください。
「れんかいってほんといいものですね」しましょう。
やっぱり、「シンデレラガール」
大事なことを忘れかけてました。
2番Aメロの“僕らが燃やす命、ねえ、短すぎるね”
これと対照的な部分が落ちサビのコチラ。
短すぎる命に対しての“百年先”。肉体(あるいはKing & Prince)が終わりを迎えても、ありがとうという気持ちは永遠のものになる。そういったことでしょうかね。
ここのれぇんの「ありがとう」の力強さ美しさを思うと、King & Princeの終わりを、たとえ必ずやってくるものだとしても、予感してしまうのは失礼かな、という気がしています。
また、長い時を経ても変わらない気持ちを誓うという構造、これは「シンデレラガール」の
と重なるものがあります。
そしてラスサビ
やはりKing & Princeの歴史と、「見つけてくれた」全ての人への感謝で終わります。
最初の方で、この曲が即「シンデレラガール」と対になる曲とは言えないとは書きました。でも、落ちサビとラスサビの合わせ技で、「シンデレラガール」と関連性の高い曲、結びつく曲ぐらいには言っていいんじゃないかと。
そして、この曲がアルバムの最終曲である。
…これ、ツアーのセトリに「シンデレラガール」入る可能性ない?
当たったらめっちゃドヤ顔エックセズするので褒めてください。
外れたら、この部分はこっそり削除します。
Fin
追記
また忘れそうになってた!
これ、音で聞くとわからないけど、歌詞カードで見るとわかる。
「優」と「傷」で、漢字の字形という、漢字文化圏ならでは(本当は日本語ならではって言いたいけど、中国の方が見たら気を悪くされるかもしれないので)の韻の踏み方!
めっちゃおしゃれ!好き!!