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【絵師向け】ご依頼での質を上げるやりとりまとめ

こんにちは!のた丸です
ご依頼の際は画力だけでなくサービス面でも意識していることがあります
今回は依頼者とのやりとりで気をつけていることをお話ししたいと思います

「安い」という言葉を使わない

これは私が会社員で不動産のような仕事をしていた時に先輩から教えていただきました

こちらの方が安いとお客様に伝えると
お客様が「お金がない」と言われてるように感じる可能性があるためです

例えば家を借りに行こうとした時
「こちらのほうが安いですよ」と言われるより
「こちらの方がご予算が抑えられますよ」と言われた方が柔らかく感じませんか?
※私は少なくともそう感じました

「安い」「低価格」と言う言葉は別の言葉に言い換えた方が嫌な気持ちにさせにくいと考えています
その他にも「〇〇が悪い」というよりも「こちらの方がより良い」という伝え方をするよう心がけています

相手の要望の理由までヒアリングする

ご依頼者の要望は理由を聞くことで明確になることもあります
例えば、「サイズは未定だけど10センチくらいのアクスタを作りたい」ということがわかれば
イラストの縦サイズは10cm以上、解像度は350dpi以上で作成するという要望がつかめます

以前こんなご相談がありました

【相談内容】
前に納品された配信用のスタンプ6つの
全ての線画を太くして欲しい
【理由】
視聴者がスタンプの見分けがつかないため
【絵師の懸念点】
全ての線画を手直しするのは手間も時間もかかるしお客様の支払う修正費もかさみそう

お客様は線画を太くして欲しいとおっしゃられてましたが
本当の要望は「視聴者がスタンプの見分けがつくようにすること」です
結局、
・涙、汗、!マークなどのエフェクトを大きくする
・感情に合わせた背景色をつける
という形で対応させていただきました
後日、視聴者さんがスタンプの見分けがつくようになったとご報告いただきました

ご依頼者も修正費用がかさまず
私も作業量が少なく済み、別案件の納期に影響もありませんでした
お客様の要望を「線画の太さ」だと決めつけず、理由を知ることでいい方向に向かったと思います

お客様の要望の理由がわかれば絵師もお客様もその目的を目指してお話が進められるので
やりとりをさらに円滑に進めることが可能です

要望が合わない場合は代替案を用意する

ご依頼をしているとどうしてもご要望が合わない場合もありますが
すぐに断ってしまうのは大変もったいないことです
金額・納期・使用用途などの条件が合わない場合は、「〇〇の場合なら対応できる」という提案をしてみてください
どこまで条件を譲歩できるのか
わかっているのは絵師自身しかいません


以下は条件が合わなかった場合に私がご提案している具体例です

【予算が合わない場合】
案①背景の描き込みを減らす
案②バケツ塗りにする、影を1影のみにするなど塗りの作業量を減らす
案③描画範囲を減らす(腰上の絵をバストアップにするなど)
※基本的に作業時間が減る=見積もりも減るという考え方でご提案しています

【納期が合わない場合】
案①特急料金のご提案
案②ラフイラストの提出を無しにする
※案2はホントにホントに最後の手段です
トラブルにならないようしっかりとヒアリングしてください
筆者の場合、お互いの信頼関係があるお客様に限っております

相手のアクションに感謝をする

絵師が見積もりをする前はお客様の方が作業量が多いです

依頼したい絵師を探す→自分の要望を整理→仕様書の作成→絵師に連絡…
と、かなり作業量が多いですし
お金がもらえるわけでもありません(むしろ絵師にお支払いされます)

特に仕様書制作はかなり面倒な作業です
私もときたま観賞用にオリキャラを好きな絵師さんに依頼しますが
仕様書制作は本当に面倒です…

連絡・仕様書の送付・依頼料の振り込み・ラフの確認・修正依頼・完成品の確認
全てお客様がご対応されないとご依頼は進みません


「わかりやすい仕様書をありがとうございます!」
「丁寧にご対応いただきありがとうございます!」
「迅速にご対応いただき大変助かりました!」
などなど、都度お相手に感謝のお気持ちを伝えることをオススメします

さいごに

お客様に親切丁寧に対応しよう!という記事を散々書きましたが
ぶっちゃけた話「納期に余裕はあるけども、この仕事したくないな…」という時も来ると思います
理由は条件の不一致や仕事内容の不明瞭さ、お相手と性格が合わなかったり、さまざまだと思います
その時はお断りしても全然OKだと私は思っています

「あれ、なんか変だな」と思ったものは経験上、後にトラブルになる可能性が大きいです
ヒアリングしても内容が不明瞭だったり
お相手と性格が合わない場合は丁寧にお断りすることを推奨いたします
あなたのことを大事にしてくれるお客様を大事にしてください

ここまでお読みいただきありがとうございました!
どなたかのお役に立てば幸いです

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