
FPS依存症を克服したアラフィフ男のリアル体験談
ご覧いただきありがとうございます。
このNOTEでは、私が約20年間オンラインゲーム(主にFPS)に深くハマり、その結果人生にどのような影響を与えたのか、そしてそこから抜け出すまでの道のりを詳細にまとめました。
FPSを止めたいけど、止められない。止めてもすぐにプレイを再開してしまう。そんな状況に悩む方でも、止めることは可能です。この経験が、同じ悩みを持つ方々の参考になれば幸いです。
FPSにハマった切っ掛けは「Quake」
学生時代から社会人の約10年間、『QUAKE』というFPSゲームに夢中になっていました。当時はネットゲームがまだ一般的ではなく、プレイヤー人口も少なかったため、22時以降の特定の時間帯にしか対戦相手が見つからない状況でした。プレイ時間は1日2時間程度で、精神的には疲れるものの満足感を得られました。この頃は「依存症」というほどではなく、ゲームはあくまで趣味の一環だったと言えるでしょう。
大学生活においては、講義をサボることもなく、健全な生活を送っていました。ゲームはあくまで娯楽の一部であり、クランを組んでプレイした時間は楽しいものでしたが、決して生活の中心にはなっていませんでした。
起業して再出発、ゲームを断つ日々
社会人となり、30代に入った頃、人生の転機が訪れます。勤務先の会社が倒産し、副業で始めていたネット販売を専業として始める決断をしました。そのタイミングで、結婚を考えていたパートナーとの関係もあり、ゲームを完全に断つ生活が3年間続きました。
新しいビジネスを始めることで、生活に新たなリズムが生まれました。朝から晩まで仕事に打ち込み、売上を伸ばすことに集中する日々。ゲームをする余裕もありませんでした。この期間に、自分の力で何かを成し遂げる充実感を初めて味わいました。
再びゲームとの出会い:『オーバーウォッチ』
その後、事業が安定し、家庭も築けた安心感から、ある日新しいFPSゲーム『オーバーウォッチ』に出会いました。このゲームの衝撃的な面白さにどっぷりとハマり、気づけば1日8時間以上プレイする日々が続きました。勝利の喜びと敗北の悔しさが交互に訪れる刺激は非常に強烈で、次第に日常生活に影響を及ぼすようになりました。
勝利したときの高揚感、敗北したときの悔しさ。それらが交互に訪れることで、ゲームをやめるタイミングを見失い、次第に生活全般がゲーム中心にシフトしていきました。売上の減少や家庭内での問題も増え、次第に悪循環に陥りました。
ゲーム依存と暴力性:アドレナリンとドーパミンの影響
ゲーム中、特にFPSでは、脳内で快楽物質であるドーパミンとともにアドレナリンが大量に分泌されます。ドーパミンは喜びや満足感を引き起こし、アドレナリンは「戦闘モード」を引き起こすホルモンで、心拍数を上げ、身体を緊張状態にします。この影響で、負けた際に怒りを爆発させる衝動が抑えられなくなることがあります。
恥ずかしい話ですが私自身、負けた瞬間に机を叩いたり、大声で怒鳴ったりといった行動を繰り返してしまいました。これにより、家族との関係にも悪影響が生じ、妻や子どもたちに呆れられる日々が続きました。
流石に自己嫌悪に陥りゲームを止めていた時期もありました。
しかしながらゲームをやめている時間、脳内でドーパミンの影響が薄れると、あたかも薬物を求めるようにゲームを求めてしまうのです。この衝動は極めて強く、気づけば再びゲームの世界に引き戻されてしまうのです。
また、オンライン対戦の世界では、プレイヤー間での暴言や差別的な言動が当たり前のように行われています。このような環境に長時間身を置くことで、私自身も徐々に感情のコントロールが効かなくなり、現実生活でも苛立ちやストレスを抱えるようになりました。
ネットゲームが生活に及ぼす影響
ゲーム依存は、時間を大量に消費するだけでなく、精神面や健康面でも悪影響を及ぼします。
健康への影響: 長時間の座りっぱなしによる運動不足、目の疲れ、睡眠不足など。
人間関係の悪化: 家族や友人との時間が減少し、コミュニケーションが希薄になる。
経済的な損失: 大きな出費は少ないかもしれませんが、健康面でも死に直結することはほとんどありません。ただし、かけがえのない「時間」という資産を大量に失います。
ゲーム依存が引き起こす人生の崩壊
簡単に得られる報酬の危険性
本来、脳が分泌するドーパミンは、長期的な努力の結果として得られる報酬です。しかし、FPSなどのゲームでは、試合に勝つたび、レートが上がるたびにドーパミンが過剰に分泌されます。さらに、ゲームの緊張感や競争心によってアドレナリンも分泌され、戦闘本能が活性化されます。
例えば、スポーツや仕事では努力の過程で筋力や知識、コミュニケーション能力などの副産物を得ることができます。しかし、FPSではこれらの副産物が一切得られず、得られるのは一時的な興奮だけです。
暴力性とゲーム依存の連鎖
アドレナリンによる興奮状態が続くと、ゲームを辞めた後も心が落ち着かず、次第にゲーム以外の活動に興味を失います。このような状態が続くと、現実世界でのストレス発散の手段がゲームに偏り、依存が深刻化します。
さらに、オンラインゲーム特有の暴言文化や対人トラブルが精神的なダメージを引き起こし、自己肯定感が低下することもあります。これらはすべて、FPS依存症が引き起こす負の連鎖です。
時間の浪費という最大の問題
ゲーム依存がもたらす最大の問題は、膨大な時間の浪費です。私自身、20年以上FPSゲームに没頭し、確実に2万時間以上を費やしてきました。その結果、気づけば45歳。振り返ってみて得たものは本当に何もありません。それどころか、もしその時間を仕事に費やしていたらどうなっていたのかと考えるたびに、後悔の念が押し寄せてきます。
ゲームをやめるために必要な「行動」と「意識改革」
客観的に現状を把握する
私が依存症を克服するきっかけとなったのは、自分の現状を徹底的に分析することでした。チャットGPTを活用して、ゲームに費やしている時間を具体的に計算し、それを他の活動に充てた場合のシミュレーションを行いました。
例えば、年間2000時間をビジネスや自己成長に充てた場合、どれだけの成果が得られるかを具体的に数値化しました。この作業により、ゲーム依存のデメリットを冷静に理解することができました。
アドレナリンの波を乗り越える
ゲームを辞めると、最初に襲ってくるのは「虚無感」です。これは、ゲーム中に分泌されていたアドレナリンやドーパミンが減少することによるもので、いわば離脱症状の一種です。
この虚無感を克服するために、私は新しいルーティーンを作りました。例えば、運動や読書、家族との時間を意識的に増やし、ゲーム以外で達成感を得られる活動に注力しました。
絶対に「妥協しない」意志
「少しだけプレイする」という妥協は、依存症において最も危険です。一度妥協すると、依存状態に逆戻りする可能性が非常に高いからです。私はこの誘惑に打ち勝つため、毎日自分に「絶対にゲームをやらない」と言い聞かせ続けました。
新しい趣味と目標設定
ゲーム以外の趣味を見つけることは依存症克服において非常に重要です。私はジム通いを始め、体重を12kg減らすという具体的な目標を設定しました。また、読書や自己啓発に時間を費やし、実生活での成長を実感できるようにしました。
ゲームを辞めた後の恩恵
ゲームを辞めたことで、結果として私は本来の生活を取り戻すことができました。ビジネスは国内外に展開し、売上が倍増しました。家族との関係も改善され、旅行や日常の何気ない出来事を心から楽しめるようになりました。
さらに、健康面でも大きな変化がありました。ジム通いを再開し、体重を12kg減らすことに成功しました。今年はマラソン大会への出場を目標に掲げています。
ゲームに費やしていた時間を有効活用することで、人生の充実感を取り戻すことができました。もし私の経験が、同じように悩んでいる方々の助けになれば幸いです。
私の経験が、FPS依存症で悩む方々にとって少しでも役立てば幸いです。