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SUPER BEAVERとの出会い

私が初めてSUPER BEAVERを聴いたのは、2015年12月22日、The BONEZの対バンツアー"Blood In Blood Out 2015"、会場はumeda AKASOである。

当時、私は大学生であり、バイト先の方から教えてもらったRIZE、Dragon Ash、The BONEZ、Pay money To my Painといったロックバンドの魅力に遅ればせながら気付き始めていた。

ある日、一緒にライブに行ってみないか、と声をかけていただき、前述の対バンツアーへと足を運んだのである。
もちろんではあるが、The BONEZの激しさの中に爽やかさを感じる重厚感溢れる生のサウンドは、忘れることのできないものであった。



そのThe BONEZの前に登場したのがSUPER BEAVERである。



来場客は大半がThe BONEZを観に来ていたように思う。
演奏が始まっても、周りの人は軽く音に合わせて揺れている程度で、言葉を選ばずいうならば早く次のステージを、というようなムードまで感じた。

しかし、私は聴いているうちに彼らから発せられた魂の乗った楽曲の数々に全身を打たれ、音がそのまま心に落とし込まれていくような感覚に陥った。
中でも「ありがとう」と連呼するこの歌は何て優しくて、メッセージ性の強い曲なんだろう、と感じたのを覚えている。



興奮冷めやらぬ中、帰りの電車の中で「SUPER BEAVER ありがとう」と検索してみた。すると、曲名がそのまま『ありがとう』であることに気付く。その勢いのまま、歌詞を見た。


“「あなたに会えてよかった」なんて
 どうでもいいほど 当たり前でさ
 だけどね 言わなきゃね 死んじゃうから僕らは
 ありがとね 愛してる

 ありがとう”





かくして、私はSUPER BEAVERに巡り会ったのである。
その後、言わずもがな彼らの音楽へと引き込まれることとなるのだが、それはまた別の機会で。

SUPER BEAVERの楽曲には、一貫して相手=「あなた」が主題にあるような気がする。
聞き手のさらにその向こうまで想定された、思いやりに溢れた音楽が、彼らの魅力なのだろう。

私も自分らしさを忘れずに、優しい人でいたいなと思う。
SUPER BEAVERと出会ってから随分と大人になったのだ。





余談ではあるが、結婚式で『ありがとう』を使いたい、と心の中で思っていたところ、10年弱の時を経てそれが現実となった。
素敵な曲だと言ってくれた妻に感謝し、歌詞の通りこれからも「ありがとう」と「愛してる」を伝え続けていく。



※当時見に行ったライブハウスであるumeda AKASO はumeda TRADへと名称変更され、今年10月31日をもって営業を終了するとのこと。1度しか足を運んでいないが、迫力ある音をストレートに観客へ届けてくれる会場であった。SUPER BEAVERに出会うきっかけを頂いたこと、この場を借りて、感謝申し上げたい。ありがとう。

よろしくお願いします。