見出し画像

【保存版】食べ頃の美味しいアボカドの見分け方

皆さまはアボカドを買って失敗した経験はないだろうか。

とりあえず買ったはいいものの、
切ってみれば中が黒く変色していて、食べる気が起らず捨てた
全然熟しておらず、硬さと青臭さで食べれたもんじゃなかった

という経験をしたことがあるのは僕だけではないはずだ。


アボカドはポーカーフェイスだ。
外面から中身を推し量ることは難儀を極める。

しかし、われわれ人間に備わった五感をフルに使えば、その化けの皮を剥がすことも可能である。


僕はこの1年間、ほぼ毎日アボカドを食べ続けてきた。
そんな自称"アボカドのプロ"の僕が、いいアボカドの目利きの極意を伝授したいと思う。


いいアボカドとは

前提として、いいアボカドとは何かを定義しておこう。
いいアボカドとは、ずばり、程よく熟していて歩留まりのいい個体である。

アボカドは森のバターと呼ばれるだけあってとても脂質の多い食材だ。
程よく熟したアボカドは脂がのって身が柔らかくなり、青臭さも消えて旨味が強くなる。

そんなアボカドが僕は大好きである。
どこがそんなに好きなのかというと、まず味だ。とても美味しい。
醤油を掛けたらマグロの刺身とまでは言わないが、それに匹敵するうまさだ。
ちなみに僕の一番好きな食べ方は鰹節と醤油を掛けるだけのシンプルな食べ方で、この調理の楽さも好きな要因である。

また、アボカドは栄養価も豊富なので、健康にも良さそうだ。
食物繊維も豊富で、僕もアボカド生活を始めてからは毎日快腸だ。
あの2日に1回は腹を下していた僕がである。

そんないろんな好きな要素があるのがアボカドだが、目測を誤りイマイチなアボカドを買ってしまえば、上記の好きな要素もほとんど全て損なわれてしまう。

なので、アボカドの目利きは我々の人生の充実度を左右する、大変重要な技術なのである。

ではその見分け方をお教えしよう。

黒っぽい色味

まず最初の目利きポイントは、色である。
アボカドの熟し具合はまずは色で判断できる。

明るい緑色のアボカドはまだ熟していない可能性が高い。
黒味が強くなってくると熟してきたサインである。

中には赤みがかった個体もあるが、どちらにせよ黒っぽい方が熟している可能性が高い。

ただし、上部は黒いのに下部は明るい緑、というような判別のつきづらい個体も多いので、あくまで色は判断基準の一つで絶対的なものではないことを押さえておいてほしい。

いいアボカド

ツルツルテカテカの皮

次に見るべきは、アボカドの皮だ。

アボカドの皮を大別すると、ツルツルテカテカ型とブツブツボコボコ型に分かれる。
もうその名前の通りの見た目をしているので説明は不要だろう。

どちらが良いアボカドかといえば、僕のおすすめは圧倒的にツルツルテカテカ型だ。
正直、味はそこまで変わらない。
では何が変わるのかというと、皮の剥きやすさと歩留まりだ。

ブツブツボコボコ型は皮が厚く固いことが多い。
そして、ブツブツしているため、皮を剥こうとすると谷の部分に力が集中し、皮が固いこともあってそこでちぎれてしまうことが多いのだ。
なので、ブツブツボコボコ型のアボカドの皮を剥こうとすると、皮が千切れて身と皮の狭間に指を突っ込む回数が増えるし、分厚い皮に身もくっついてきて一緒に剥いでしまいがちなので、身がぐちゃぐちゃになりやすい。

一方、ツルツルテカテカ型は皮が薄い。
それにブツブツもないので、皮をぺりっと一気に剥くことも可能だ。
その剥きやすさという点と、皮が薄いからこそ可食部が多く、歩留まりがいいという点で、ツルツルテカテカ型をオススメする。

程よい弾力

いいアボカドを見極めるうえで最も重要なのが、触ったときの感触である。

アボカドは熟成が進むほど柔らかくなる。
なので、触ったときに固い個体はまだ熟していないし、柔らかすぎる個体は熟しすぎてもう腐っている可能性が高い。

その間の、絶妙な柔らかさのアボカドが食べごろなのだ。

絶妙な柔らかさといっても想像できないだろうから、別のものに例えると、
ムキムキの人の上腕二頭筋くらいだろうか。
カッチカチやぞ!と思うだろうが、所詮人体である。指で押し付ければ表面は少しだけ凹む。そして、指を離せばもとにもどる。
それくらいの弾力のあるアボカドがちょうどよく熟している。

ヘタが取れていない

ここで注意してほしいのが、アボカドにはトラップが仕掛けられているということだ。

中腹から下部にかけては程よい弾力なのに、ヘタ付近だけやけに柔らかい場合がある。
明らかに弾力がないので、実際に触ってみたら「こいつ腐ってやがるっ!」と一発で分かるような感触だ。

このような一部が腐った個体は、ヘタが取れて窪みになっている個体に多い。

おそらくは、ヘタが取れた窪みからいろんな菌などが入り込み、ヘタ付近のみが腐ってしまったのだろう。
切ってみれば上部のみ黒カビみたいなのが発生していることもある。

まあ、そこだけ切り落としてしまえば食べれないこともないのだが、可食部が減るというのはいたたまれない。

トラップに気を付けて、全体を触って感触を確かめるというのと、ヘタの取れていない個体を選ぶというのを意識してほしい。

細長型の方が僕は好き

ここまでの目利きができれば大失敗することはほとんどない。
だがさらに高みを目指す方に伝えたいのは、
球型よりも細長型の方がオススメということである。

これは直観に反するかもしれない。
なぜなら、球型のアボカドは大きく育った個体が多いからだ。
一方で細長型はあまり大きくなりにくい。

しかし、これは僕の経験則だが、球型のアボカドは種が大きく、歩留まりが悪いことが多い。
一方で細長いアボカドは種がめちゃくちゃ小さいことが多い。
なので、見た目に反して可食部の量は細長型の方が多いということもよくある。

ということで僕のおすすめは細長型なのだが、大きくなりやすいのは球型の個体なので、可食部の量は結局変わらないかもしれない。
同じくらいの大きさで球型と細長型がある場合は細長型を選ぼう。

いいアボカド

いいアボカドが無いときは

これが僕が1年間アボカドを食べ続けてきて見つけた法則である。

しかし、悲しいかな、スーパーにはいつでも理想のアボカドが置いてあるわけではない。

僕のようなレア抜きをする輩はそこら中にいるので、買いに行ったタイミングでは残念な個体しか残っていないこともある。

そこで役立つスキルが、追熟である。

アボカドは冷蔵庫のような冷暗所では熟成が止まるが、常温で置いておくと追熟が進む。
なので、触ってみてまだカッチカチ、なおかつ皮もツルっとした個体があればそれを買っておき、自宅で常温で放置しておけば食べごろのアボカドが出来上がるのだ。

しかし、追熟させるということは腐らせるリスクもはらんでいる。
どれだけ放置していればよいかは個体にもよるので一般則は無いのだが、
明るい緑のガッチガチ個体は2,3日置いておいても良いだろう。
黒っぽいけどまだカチカチな個体は、丸1日ほどでちょうどよくなるくらいのイメージだ。

そして、追熟させる個体は絶対にヘタの取れていないものを選ぼう。
ヘタが取れている個体を追熟させると、高確率で内部が黒く変色する。
維管束が変色するのはなんか嫌なだけで食べる上では問題ないが、ヘタ付近が腐ってしまうこともたまにあるので注意が必要だ。

それでもどうしようもない時がある

以上が僕が今まで培ってきた知見の全てである。

だがしかし、これだけやっても変な個体を引くことがある。

最近購入した3つのアボカドは見た目はどれも上記の条件を満たしていたのだが、なんと中身が今まで見たことのない色に変色していた。

空気に触れて黒く変色したのとも全く違う、食べてはいけないオーラ全開の邪悪な灰色をしていた。
そもそも酸化による変色は維管束に沿って筋のように変色するが、今回の変色は身全体が何か灰色の液体に浸されたようにムラなく変色していた。
身はやや硬く乾燥したようになっており、味も損なわれている。
怖いので食べなかったが、あれはなんなのだろうか。
この時期流行る病気か何かだろうか。

このように、人事を尽くしても天命から見捨てられることもある。
だが我々はできることをやるしかないのだ。

ねだるな、勝ち取れ。さすれば与えられん。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?