NOT A HOTELのソフトウェアエンジニアがユーザー目線を持ち続けられる理由
こんにちは!
NOT A HOTELでソフトウェアエンジニアをしております、@hokutsです。
主にオーナー・宿泊者向けアプリのbackendを担当しています。
下の画像は弊社サイトの採用ページに載せているSOFTWARE DECKという資料からの抜粋で、1番左が僕の担当してるやつです。
この資料では「オーナーアプリ」となっていますが、オーナー以外の宿泊者もこれを使います。
このアプリはオーナーにとっての秘書であり、宿泊予約やお食事をご案内するオペレーターであり、宿泊場所でのチェックインを受け付けるフロントでもあります。(各機能についてはまた別記事でご紹介するかも知れません。)
NOT A HOTELの各物件には、部屋の清掃やベッドメイキング、お客様への個別対応を行うためのスタッフが常駐していますが、このアプリを使うことで、スタッフと一度も顔を合わせずに宿泊することも可能になります。(とは言えスタッフの笑顔とか最高だから宿泊される方には是非併設レストランとかでそれを味わってほしい。)
ユーザー目線のエンジニア
アプリの開発メンバーは今こんな感じです。
PdM 2名:ソフトウェアによるユーザー体験をデザイン
iOSエンジニア 1名:ユーザーが直接触る画面を開発(iOS)
frontendエンジニア 1名:ユーザーが直接触る画面を開発(web)
Androidエンジニア 1名:ユーザーが直接触る画面を開発(Android)
backendエンジニア2名:画面から呼び出される処理を開発
インフラの専任者がいない弊社では、構造的にbackendエンジニアが最もユーザーから遠いところにいると言うことができます。
にも関わらず、僕らは限りなくユーザーに近い目線で開発を行えているという実感があります。
これにはいくつか理由があると思うのですが、僕は大きく2つ考えていて、1つは、「実際にお客様が宿泊される建築物を作っている人」や「お客様に現場で接する人」が同じ会社の仲間であるということ、もう1つは、僕ら自身が何かと現場である宿泊施設に行く機会があり、場合によっては宿泊の体験もできているというのが大きいと思います。
宿泊してみた
弊社には、社員の個人的な旅行に対して会社から補助金が支給される制度があります。
制度の詳細は期の変わり目とかで変更されることもあり、この記事を書いている時点では自社物件(NOT A HOTEL)に宿泊するのが最も激アツとなる設計になっています。
僕もこれを利用して今年5月に宮崎県のAOSHIMAに宿泊してきました。
両親なんかも招待して、一生の思い出にすることができました。コロナ禍でなかなか会えてなかった姪にも会えて嬉しかったです。
意外な難点が…
お部屋も、現地スタッフの対応も、アメニティ類も、食事も、何もかもが最高だったのですが、ひとつだけ不満な点がありました。
NOT A HOTELでは、現地に到着すると、アプリのボタン1つでチェックイン処理が行われ、入り口の鍵も自動的に解錠されます。
その後また自動で施錠され、一度外に出てまたお部屋に入るときもアプリで鍵を開けることができます。
開発しながら「これメッチャいいやん!」と思ってました。正直。
しかし実際に泊まってこれをやってみると、けっこう面倒だったんです…
鍵を開けるために毎回スマホを取り出してアプリアイコンを探して起動しないといけないのが、意外と脳のリソースを消費するというか。何かこう、もっと頭空っぽで楽しみたい。
さぁhackathonだ!
その件とは無関係に、弊社では今年7月にソフトウェアチームのほぼ全員が(僕が5月に宿泊したのと同じ)AOSHIMAに集まってのhackathon合宿が開催されました。
そう、アプリとは違う解錠手段を開発して、現地で試すことができる大チャンスでした。
実際に2つの手段を試しました。
まずは腕に装着できるNFCタグを使った解錠。
次にQRコードによる解錠。
どちらも解錠自体には成功したものの運用まで視野に入れると難点もあり、即座に本番投入できるようなものにはなりませんでした。が、実際に試行錯誤して実験までできたのは大きな収穫となりました。
ちなみに別のチームはiOSのウィジェットを使った別の解決策を提案していました。そっちは比較的早く導入できそうです。
まだ終わらんよ
僕は引き続きNFCを駆使した別の解錠の仕組みを試すべくこっそり勉強中です。
NOT A HOTELの強みとして、物件を自社で建築しているため、最初からソフトウェアを前提とした建築設計にできるというのがあると思います。
例えば、照明・エアコン・カーテン・サウナなどの操作は基本的に現地に設置しているiPadから行うようになっているため、壁にはそれらのスイッチがありません。
僕がより良い解錠手段を開発できれば、建築部の人たちに話して、それを導入した建築にしてもらえたりしないかな…と1人ニヤニヤしてる今日この頃です。
仲間をバリバリ募集中です
NOT A HOTELに宿泊するという最高の体験をもっともっと素晴らしいものにしていくために、僕たちはまだまだ仲間を募集しています。
個人的に、今って、インターネットとかに閉じずに現実世界での体験と密接に結びついたソフトウェアを開発するのが楽しい時代だと思っています。
ユーザー目線を持ち続けながらそういった開発をする楽しさが今回の記事で少しでも伝わり、「カジュアル面談でも受けてやるか」と思ってくださる方がいらっしゃれば嬉しいです。