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訪日客増加でクレジットカード会社が赤字に?私たちの生活に与える影響とは
1. 訪日客増加によるクレジットカード業界の現状
最近、日本を訪れる外国人観光客が急増しています。これは観光業界にとっては大きなチャンスですが、一方でクレジットカード業界には大きな負担がかかっています。具体的には、外国人が日本国内で使うクレジットカードが増えたことで、日本のカード会社が赤字を抱えるようになっているのです。
たとえば、2023年と比べて2024年には、この赤字額が1.5倍に増え、年間で300億円を超える見込みです。これは相当な額であり、クレジットカード会社の経営に大きな影響を与えています。
2. 「二重料率」とは?
この問題を解決するために、一部の店舗では「二重料率」という仕組みを導入し始めています。二重料率とは、簡単に言うと、外国で発行されたカードを使う場合、通常よりも高い手数料を徴収する仕組みです。ただし、この手数料は訪日客が負担するのではなく、日本国内の店舗が負担する形になります。
たとえば、ある店舗が外国人観光客が多い場所にある場合、これまで通りの手数料では赤字が増えるため、外国のカード利用時には追加の手数料を支払うよう要求されることがあります。
3. クレジットカード会社のビジネスモデルと赤字の原因
クレジットカード会社のビジネスモデルは複雑です。カードを発行する会社と、店舗側でカード決済を管理する会社が存在し、それぞれが手数料を取り合う形で収益を上げています。しかし、外国発行のカードを使われると、日本のカード会社は海外のカード会社や国際的なブランド(例えばVisaやMastercard)に高額な手数料を支払う必要があります。
結果として、日本のカード会社は利益が出ず、むしろ赤字になることが多くなっています。この赤字をカバーするため、二重料率を導入する店舗が増えているのです。
4. 私たちの生活への影響と考えられる未来
では、こうした状況が私たちの生活にどのような影響を与えるのでしょうか?
まず、二重料率の導入が広がると、外国人観光客がよく訪れる地域の店舗では、カード手数料が上がる可能性があります。これは、最終的には商品の価格に反映されるかもしれません。たとえば、高級品やサービスの価格が上がる可能性があるため、国内消費者にも影響が及ぶかもしれません。
また、クレジットカードの手数料が増えれば、カード会社はコストを削減するために、ポイント還元率を引き下げたり、サービスの質を下げる可能性もあります。これは、日常的にクレジットカードを利用している私たちにとって、決して無視できない問題です。
さらに、将来的にはクレジットカード以外の決済手段が注目されるかもしれません。例えば、QRコード決済やデジタル通貨が普及すれば、こうした手数料問題を避けることができるため、ますますキャッシュレス社会が進んでいく可能性があります。