フリーランスのデザイナーのこれから
現在、コロナウィルスによってたくさんの仕事に大きな影響が出ています。特に接客関係の仕事はかなり大きなダメージを受けているのが現実です。
実際のところ、デザインの仕事はどうなっているのかというのは気になるところですよね。
世の中のすべてのデザイナー事情は様々かと思いますが、私個人の仕事の移り変わりや流れの変化について、このタイミングでお話してみたいと思います。
独立して仕事している方や、これから独立を検討されている方の参考になればと思います。
1.止まる仕事と動く仕事
こういった事態になって、地域ごとのイベントや催しは自粛の方向へとシフトしています。(現在は新しい形で開催するように努力している地域も多いです)それに合わせて一緒に動いていたチラシ・広告・ツールなどは一旦止まってしまった仕事も少なくありません。
実際、イベント自体が開催されない・延期になるなどしているのでそもそも告知することができないのが現実です。
未だに動きが見えない物や、完全に打ち切りになってしまった仕事が出るのはフリーランスにとってはかなり厳しい現実になります。
今後は、今動かなくなった仕事に対して頭を働かせていくことよりも、こういった時代の中で、必要とされて動いていく仕事に対して新しいアプローチをこちらから手掛けていかなくてはいけないと感じます。
コミュニケーションの取り方が変化しただけで、コミュニケーションを取らなくなったわけではありません。
大事なのは、その新しいコミュニケーションの形にどう答えていくかだと思います。
2.依頼される仕事の変化
先ほどもお伝えしたように、現在は求められる仕事の方向が大きく変わっています。
しかし、マイナスだけではありません。この影響で大きく動いた仕事や、受注が増えた案件がありました。
WEBや動画の発注です。
現在進行形になりますが、社会的にWEBや動画の需要は増えています。その中で、外出を控えるような生活スタイルになり、屋内でサイトを見たりSNSをチェックしたり、以前よりもデジタル面での需要が大幅に必要になっていることが影響しているでしょう。
私はデジタル系の制作にも対応していたので、こういった際に依頼に対応できることがとても救いになったと感じます。
積極的に新しい技術にトライすることの重要性を改めて実感した期間になっています。
仕事を受ける際に感じるのは、動画を入れたいという要望が増えているなと思います。企業さんとしては直接コミュニケーション取れないから少しでも情報量が載せられるものにしたいという意見があったりしました。
単純にチラシやパンフレットを刷るのではなく、WEBに力を入れ、尚且つ動画などの動きのある情報を取り入れていく意識が高くなっていると感じます。
Youtubeなどの動画コンテンツへのアプローチや、バナー広告、SNS広告の利用で、依頼される仕事は以前にもましてデジタルコンテンツに大きく傾いたと思います。
3.固有スキルか応用力か
仕事の大きな流れが動いている現在、フリーとして必要とされる人材は2つに分かれると感じています。
それは、固有のスキルを持ったクリエイターか現代のクリエイティブワークに幅広く対応できる応用力のあるクリエイターの2つだと思います。
そのクリエイターにしか表現できないスキルや品質を持っている人は、もちろん強いです。これは仕事においてどんなときも信用のおける理想的なスキルだと思います。
しかし、誰もが固有スキルに優れているわけではないのは当たり前です。私自身、自信を持っているスキルが唯一無二かと言われると言い切るのは難しいこともあります。
それでも、現在の世論で求められるニーズに幅広く応えることができるスキルはとても強く、安定した仕事を作ることができると思います。
というのも、現代のデザインワークにおいて求められることは本当に多く、スキル・品質・スピード・効果において高い技術が求められます。
どんなに実力があっても、一つしかできないクリエイターよりも求められる仕事が存在するのも現実です。
実際に私の仕事でも、コーディングまでやれる(経験がある)デザイナーだからWEBのデザインを依頼したいなどの仕事もありました。実際コーディング自体は外注にしていますが、的確な判断ができる知識と経験があるから安心して頼めるというバックボーンがあるのです。
こうしたスキルの相乗効果を作れると、様々な仕事に答えられます。そしてベースにある得意分野を生かしながら受注できるようになるのではないでしょうか。
いかがでしたか。
デザインだけでなく多くの仕事が影響を受けているコロナですが、仕事全てが滞ってしまうわけではないのも事実です。
できることも増やさなくてはいけない時代になっていますが、現状に悩んで何もしない選択をするのではなく、新しい分野に挑戦するいい機会だと思ってトライしてみるといいかもしれません。
私も、より多くのスキルを学んでみなさんと共有できようにしていきたいなと思います。