実は忘れてない3rdアルバム『CLUB33』壮絶解説〜Wakey wakey〜
寒い日が続いていますが、皆様げんきに過ごしていますか?
やっとこさ後半戦に差し掛かってまいりました。
我々は地下でぐもぐもと諸々を進めており、その一環としてニューグッズの用意もできました。
5500円で2/18より物販にてドロップいたします。
これで今年の冬春ファッションは最先端のオシャレでキメられますね。
解説のほうにまいります。
【Lucci】
この曲、なんと夢の中で作曲しました。
普通に夜の睡眠時にみる夢です。
どんな夢かあんまり覚えてないんですが、夢の中でコンビニかスーパーかショッピングモールか、なんかそんなところに居て、天気がよくて季節は春で、なんとなくいい香りがするような感じの中、BGMとして流れてたのがサビのメロディーでした。
夢の中では女性が歌ってたと思うんですけど、すごい良い曲だなーと思いました。
そしたら、はっ!夢か!と目がさめて、すぐに忘れないようボイスメモに夢で聞いた曲を吹き込みました。
探し出したら、結構前なんですね。しかも真夏。
ちなみにその下の「新規録音#18」は笑点のテーマをかみむらくんと演奏したものの録音でした。懐かしい。
そして、今までTHE NOSTRADAMNZに無かったビートだなと思い、とりあえず割と完成したかたちのデモを作りました。
ノリのイメージは、中学生のときにギター屋のオッサンに聴かされて、全く良さが分からないところからだんだん好きになってったこれでした。
で、その時期にめちゃくちゃ聴いてたのが90年代の日本のヒップホップで、特にこの二曲は好き過ぎて毎日のように聴いてました。
こういう、なんていうのか知らないんですけど、8分音符のシャッフルやスイングとはまた違う、多分3連符が一小節に4つずつのノリになっていながら、4分の頭にアクセントが来る感じの曲にしたくて。
しかしながらメンバーになかなかその感じが伝わらないというか、ぼくも含めてやったことないタイプの曲だったんですよね。
なので、リズムをストレートにしてハネずにやらない?という案も出たのですが、ぼくはどうしてもハネてる曲をやりたかったんです。
たしかファンティミューンにも入れられるくらいのタイミングで曲自体はあったのだけど、なんか微妙な感じがしたので一旦寝かせちゃったんですよね。
アルバムには入れたかったので、ノリを説明するのに、例として挙げたのはこれでした。
ぼくはレッチリってあんまり好きじゃなくて、聴かなくもないんですがちゃんと通ってないんです。
しかしこのMVは好き過ぎて何度も何度も観てますね。
メンバーの見た目が変わっていくのは、そのままロックンロールの歴史順になっていて、プレスリーに代表される50年代のロックンロール黎明期があり、ビートルズやストーンズに代表されるブリティッシュインヴェイジョンがあり、ツェッペリンやクリームのハードロック黎明期があり、ディスコブームがあり、ボウイやTレックスのグラムロックがあり、ピストルズに代表されるロンドンパンクがあり、ポジパンやミスフィッツがあり、ラットやモトリーのLAメタルがあり、ニルヴァーナに代表されるグランジがあり、そしてその次は大サビでレッチリになるという。
「今は俺たちの時代だ」という宣言が非常に痛快です。
あと、実はどれも完コスしてるわけではなく、微妙に「っぽい」というところで留めていて解釈や想起の幅が広いところも良いです。
これ日本のロック黎明期からヴィジュアル系を経由してTHE NOSTRADAMNZに至るまでの歴史で同じことやりたいですね。
めちゃくちゃ話逸れましたけど、コード進行やキーも今まで作ったことない感じだったりして、とても気に入っています。
歌詞は、夢の中で作った曲なので、寝て見る夢にちなんだ内容にしました。
ぼくらって実在する人物なんですけど、化粧をして自撮りして加工して、SNSにあげて、それを見てみなさまがキャーッて言ってくれるの、とても嬉しいです。
ぼくはアプリに内蔵されてるフィルターは使わなくて、毎回自分で好きな塩梅に調整してます。
あと、目を大きくしたり輪郭を変えたりといった、パーツの形は変える加工はしないという自分ルールがあります。
とはいえ同時に、この姿ってウソだよなあとも心のどこかで思うんです。
昔は加工アプリなんてなくて、まあカメラの性能もあったんでしょうけど、ちょっと光をあてれば綺麗に撮れたんですよね。
でも歳をとったようで、スマホアプリという魔法のツールがないと、とても皆様にお見せできる顔にならなくて。
そんなまやかしのぼくに、たぶん皆さん承知の上でキャーッなんでしょうけど、キャーッすら言われなくなるくらいならいっそ自分の手で殺してやりたいとすら思ったりもする、そんなヴィジュアル系バンドマン的目線から書いたものです。
あと、そんなぼくらと皆様の「距離感」もテーマになっています。
イラストレーターやフォトショップなんかを使ってデザインとかをやるときに、CMYKカラーとRGBカラーという2つの発色方法を使い分ける必要があります。
CMYKは滅法混色といって、紙の印刷物などそれ自体が発光しないものに使われるのですが、原色の絵の具をどんどん混ぜていくと、黒に近づいていきます。
RGBは加法混色といって、WEBバナーやデジタルサイネージなど画面自体が発光しているものに使われるのですが、体育館とかライブハウスにあるような色セロハン付きの照明器具は、色を重ねていくと白に近づいていきます。
絵画って紙やキャンバスに直接画材で描かれるので、普通はCMYKカラーなんですけど、印象派の絵画って、RGBカラーっぽくしてるんです。
図画工作の時間とかに、パレットのうえで好きな色の絵の具を混ぜてったら色がどんどん濁って、暗い茶色や灰色になっちゃった、みたいな経験てわりとあるあるだと思います。これは減方混色をしているからです。
対して印象派の絵画は、色を直接混ぜずに、色の点で描いていきます。これを離れて見ると、空間を経ることで色が混ざって見えるのですが、空間の光を含むことで色が濁らずに明るくあざやかに見えます。これは色彩分割という技法なのですが、視覚混合というヒトの目の錯覚を利用しています。
今度美術館で、モネやゴッホ、スーラなどの絵があったら、是非近づいたり離れたりしながら見てみてください。
そんなことが、ぼくらと皆さまの間にも起きていると思うんです。
ステージと客席の柵越しに、もしくは画面越しにという、距離があるからこそ、皆様から見てぼくらは愛すべき存在として映ると思うんです。
しかし、ステージから降りて、化粧を落として、近い距離で接していたら、きっと濁った部分も見えてくると思います。
ラルクの「Vivid colors」という名曲があるのですが、すごく印象派っぽい描かれ方だなあと思います。
そして「距離」についても描かれてますね。
パロってるだけではなく、ぼくなりのこれへのアンサーなのかもしれないですが、「決して忘れてほしくないけど、一番愛してもらえる距離にいたい」という想いをしたためたのがWakey wakeyという歌です。
他方、それはぼくらから見る皆様も同じであって、基本的にぼくらに対して好意的な面しかぼくらには見えなくて、きっとあるであろう濁った面は知らないんです。だから愛せるのだと思います。
ただ、濁った面があることくらいわかってるし、なんなら見えてるからな?ということも伝えたいことだったりします。
なんかそう考えると、まるで夢から覚めるような感覚になってしまいますよね。
だからそうなる前に殺したかったんですけど「ハロー、お目覚めかい?」という段階にきて歌はおわります。どうなるかわかりますか?こわね!
ちなみに「Wakey wakey」は、欧米で親が小さい子供を起こすときに"Wakey-wakey,rise and shine"という、決まり文句みたいなものを使うらしい話から来ています。
日本語でいう「おっきしようね〜」みたいな感じなんじゃないかと思います。
歌詞中で「rise and sunshine」になっているのは、リズム的にそのほうがしっくりくるのと、光が差すような朝の感じを出したかったからです。
たぶん欧米人聴いてねえし。
この曲を聴いてもまだ目覚めないふりをしているあなたは、どうかずっと騙されたふりをしたまま、ぼくらを愛してほしいです。
以上でございます。
【8ppy】
寝てる時にメロディーが出てきた!とネモトさんが鼻息荒く言ってきたので、ああ、今度はポールマッカートニー気取りですか…と私はラッキーストライクに火を点け「…吉岡里帆とヤリてえなあ…」と池袋の夜空に向かい煙を吐き、思いました。
そもそも人が気持ちよく寝てる時にYouTubeで「アウトレイジの怒号39連発」とかエミりんとかいうYouTuberのクソうるせえ声で起こすみたいな動画を爆音で流して人の事叩き起こすネモトが何が夢の中で作曲しただこのクソ野郎。という殺意しか湧きませんでしたが寛大な心で曲にする作業が開始されました。
ちなみに私が見た中で一番怖かったのが映画のcubeみたいなセットの中で目の前にいる黒柳徹子が高笑いしながら巨大化していき、破裂寸前の時に目が覚めるというものでした。泣きました。
最近ら年上のお姉さんに癒されたい欲が強いので今夜は井川遥さんの写真を枕に入れて寝る事にします。破裂しませんようにと星に願いを込めて。
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