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Photo by
komachi_vollmond
ただ、お茶を飲むだけの時間
今日は自分の定期通院日。朝からバタバタしていたが、家を出る前に少しだけ時間があったので、お茶を入れた。
本も読まない。
ラジオも聞かない。
もちろん、スマホも見ない。
ただ、お茶を飲むだけの時間。
私以外誰もいない部屋。何も置いていないテーブルに、カップが1つ。立ちのぼる湯気。
椅子に座り、温かなカップを両手で包む。
お茶の香りを吸い込む。
しばらく、深呼吸する。
やっと、一口飲む。
ふぅ。
体に染み渡ってくる。
どういうわけだか、何かをしながらのお茶は、こんなふうには染み込まない。
・・・静かだなあ。
私ってこんなに、静かだったんだ。
本を読んだりラジオを聴いたり、スマホを見たりするとき、私の頭の中では常に声がする。
あー、その気持ち、わかる!
えっ、そうなの?知らなかったから、あとで調べようかな。
うわー、だらだらネットニュース見てたらこんな時間になっちゃったよ。何だったんだこの時間は。
お茶を飲みながらの読書では、お茶の香りや味には、考えが及ばないのだ。
なんか、もったいないことをしていたな。
同時進行、マルチタスク、時短技かもしれないけど、味気ないように感じた。
5分ぐらいだが、ゆっくり、ゆっくり、お茶を味わい、満たされた気持ちになった。
一日に5分でいいから、「ただお茶を飲むだけの時間」を持てるようにしたい。
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