【障害児の育児日記】何を食べたいか、決めることができた話。
久しぶりに回転寿司に行ってきました。たぶん、1年半ぶりぐらいです。
回転寿司に行きたい、と決めてくれたのは、娘です。知的障害&発達障害でこだわりが強い娘、自己選択・自己決定は超苦手です。
さて、今回どのように娘が決めることができたのか、ポイントを書き残しておくことにしました。
何かの参考になれば嬉しいです。
ポイント①時間がたっぷりあった
一週間前に遡ります。
私「(娘)ちゃん、現場実習頑張ったから、ご褒美に美味しいもの食べようか。」
娘「うん!」
私「来週の日曜日なら、お父さんもお休みだから、外食もできるよ。」
娘「・・・」
私「◯◯(レストランの名前)でハンバーグもいいなー。そうだ、回転寿司も最近行ってないね」
娘「・・・」
私「あ、テイクアウトして家で食べてもいいね。お寿司でも、ピザでも、チキンでも。」
娘「・・・」
私「前日の土曜日までに、どうするか決めておいてね。お昼にするか、夜にするかは任せるから。」
娘「うん。」
一週間前には「外食するかもしれない」と伝えておくことで、「急な予定変更」とならないようにしました。
ポイント②選択肢を視覚的に整理した
そして土曜日(つまり昨日)になりました。
私「(娘)ちゃん、明日の食事の件だけど。決めた?」
娘「まだ。」
私「選択肢、覚えてる?」
娘「(首を傾げる)」
私「(記憶力はいいから、覚えてると思うけど、念の為)じゃ、紙に書こう」
私はメモ帳を取り出して、選択肢を書きました。
① ◯◯(レストラン)に行って、ハンバーグランチ。
② 回転寿司でランチ。
③ テイクアウトの寿司で夕飯。
④ 某ファストフードのチキンをテイクアウトして夕飯。
⑤ 宅配ピザで夕飯。
ひとつひとつを説明し、メモ用紙を娘に手渡しながら、夜までに決めておいてね、と念押ししました。
実はどれも娘が好きなものばかり。さあ、選べるかな?
(余談)我が家の外食ルール
ちなみに・・・
我が家は「特別なことがないと、外食もしないしテイクアウトもしない」と決めています。
たまの贅沢だから嬉しいしありがたい、というのが私自身に染み付いているのと、夫も滅多に外食をしない家庭で育っているから、自然とこうなりました。
外食やテイクアウトをするのは、
・お出かけ中(年2回程)
・娘の誕生日
・娘が大きな行事を終えたら
・各学期の終業式を終えたら
これぐらいです。だから、月に1回もないぐらいですね。
さて、話を戻しましょう。
ポイント③いつも丸付けに使っている赤鉛筆を渡した
さて、夜になりました。決断のリミットです。
私「明日、どうする?」
娘「・・・」
私「迷ってる?」
娘「・・・」
私「①〜⑤のどれか、選んで。」
娘「・・・」
うーん、決めたのかどうかもわからないなぁ。
どうやって意思表示してもらおう?
と、ここで閃きました。
娘が、自分で選んだものに自信を持てるようにするには、「合ってる!」と思えたらいいんじゃないかな?
よし、試してみよう!
娘の自学の丸付けに使っている赤鉛筆を手渡しました。
私「では、選んだものに丸をつけて、前に出してください。それでは、どうぞ!(クイズ番組風)」
すると、娘は②にくるっと赤丸をつけ、誇らしげに前に差し出したのです!
やったー、決められたー!と私は心の中でガッツポーズ!
ですが、ここまで番組風にしちゃったから、あっさり終わるのもつまらない(笑)ので、もうちょっと、続けてみることにしました。
ポイント④選んだ理由を明確に言葉にしてもらった
私「おおー、②ということは、回転寿司でランチですね。ちなみに、決め手は何でしょうか?(近くにあったメガネケースをマイクのように向ける(笑)」
娘「①のレストランは、7月の販売会の後に行ったばかりで、③のテイクアウトのお寿司は、敬老の日に食べて、④のチキンは、夏休みのお出かけの日の夕飯で、⑤のピザはいつ食べたか忘れちゃったけど、回転寿司に行ったのは一年以上前だから、たぶんこの中で一番最近食べてないのが回転寿司かな、と思って。」
・・・感動。
私「(娘)ちゃん、すごいね、理由もしっかりしてるね。決めることができて、(指でマルのジェスチャーをしながら)マルだよ!素晴らしい!」
この後、娘は嬉しかったのか、夫に同じことをもう一度言い、さらに今日も私に同じ説明を2回してくれました(この反復が自閉スペクトラム症特有です。私は何回でも聞きます☺️)。
娘が決めることができたので、久しぶりに回転寿司でランチできました!美味しかったー、ごちそうさまでした!
ということで、娘が何を食べたいか決めることができた話でした。
また機会を見つけて、やってみようと思います。