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アカシア通りの小さな焼菓子店からフランスの風を感じた。〈エレスト_小平市学園東町〉
息子の彼女がカヌレを食べたことがないっていうから、カヌレを買いにいったらクグロフっていう食べ応えのあるお菓子に出会った話。
朝、息子から彼女がカヌレを食べたとこないから食べてみたいんだってと聞く。息子もどんなんだっけカヌレって会話。たしかにそんなにカヌレって買うことはない。そんなカヌレが頭に残る「のしてん、歌声喫茶。」の日。
気持ちよく今夜はブギーバックを歌いながらも、カヌレ、カヌレって頭の中を回るカヌレ。あ、と「エレスト」のカヌレなんて頭に浮かぶ。そうだそうしようって帰り道に勇んで向かう「エレスト」。
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アカシア通りに品よく凛とたたずむ小さな焼き菓子のお店。
オープンは2021年。ホテルニューオータニ『SATSUKI』『ピエールエルメ』で修業をし、退職後、渡仏。パリ市内のアルノー・ラエールにて研鑽を積み、サロン・ド・テ・カレットに勤務。帰国後、ラ・パティスリー・セリ(溝の口)、パリ・セヴェイユ(自由が丘)を経てエレストを開業と直球でフランスど真ん中な経歴の店主。
木製の扉を開けてこんばんは。
カヌレカヌレとショーケースに2つ残るカヌレを見つけてほっとする。
それとと眺めるお菓子たちはいつものようにどれもこれも誘惑が止まらない。
その中で目に付いた草間和代のカボチャのようなクグロフというお菓子。
ブリオッシュ生地にレーズンの説明が目に留まり、やっぱりレーズンだよって悦に入り手に取る。お店のインスタを見てみるとフランスのアルザス地方、オーストリア、スイス、ドイツで広く親しまれている伝統の発酵菓子らしい。
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カヌレを二つとクグロフをお願いする。
家に帰り、息子にカヌレって差し出す。あした彼女と食べなって。
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大人はクグロフを。ジャリジャリジュワ。ほのかに洋酒が香り、そしてレーズンのほろ苦さ。包むしっとりした生地を頬張りながらジャリの砂糖の余韻。あ、おいしい。フランスに旅したことを思いだしたりなんかした。
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「エレスト」とは、フランス語の造語で奥ゆかしいというような意味と以前教えてもらった。
柔らかな空気に包まれるお菓子を選ぶが楽しいところ。
カヌレがどうだったかはまた次回のお話で。
(は)
【エレスト】
東京都小平市学園東町2丁目7−16