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[工夫]私流の死恐怖症との付き合い方
死恐怖症という病
突然ですが、私は死恐怖症です。
死恐怖症(タナトフォビア)とは、死そのものや死にまつわる事象に対して極度の恐怖を抱く症状のことを指します。一般的には、自分の死を意識することで強い不安やパニックを引き起こすことが特徴とされています。多くの人が死に対する漠然とした恐れを抱いていますが、死恐怖症の場合は、その恐怖が日常生活に支障をきたすほど強いものとなるのです。
私の場合、自分の人生が終わることそのものよりも、死後の未来永劫の「無」に対して強い恐怖を感じます。夜中にふと死について考え始めると、急に動悸が激しくなり、過呼吸を引き起こすこともあります。
死恐怖症への対処法
そのような状態になったときには、気持ちを落ち着かせるために深夜でも外に出て気を紛らわせるようにしています。
また、恐怖にとらわれるのではなく、「残りの時間をどう生きるか」に目を向けることで、気持ちを切り替えるよう努めています。
現在は一人暮らしですが、実家に住んでいた頃は、家族に気づかれないようにこの恐怖と向き合いながら対処していました。
死恐怖症が発症するタイミング
特に死の恐怖を強く感じるのは、何もしていない時間です。要するに「暇なとき」に死への恐怖が襲ってくるのです。そのため、私は仕事や趣味などの自分がやりたいと思ったことを常にスケジュールに詰め込み、忙しくして死について考える余裕を奪うようにしています。
また、成人になってからは飲酒によって死に対する恐怖をより強く感じるようになりました。酔って何も手がつけられない状態になると、死について考えてしまう頻度が高くなるのです。そのため、なるべくお酒を控えるようにしています。
死恐怖症の持つ意外なメリット
正直なところ、死恐怖症でない人が羨ましいと感じることもあります。
しかし、死恐怖症にはデメリットだけでなく、メリットもあります。何かに恐怖を感じるとき、その根本的な原因を探ると、最終的に死恐怖症に起因していることが多いのです。そのため、やりたいことに集中することで、大抵の恐怖心は克服できるようになりました。
このおかげで、自分が本当に恐れているものは意外と少ないのではないかとも思うようになりました。
最近では、失恋を経験した際に、悲しみと同時に焦燥感にも似た恐怖を感じました。その恐怖の原因を探ってみると、「未婚のままでいることが世間体的に恥ずかしい」ということではなく、「中年の未婚男性が既婚男性よりも寿命が短い」という統計データに起因していることに気づきました。つまり、自分の死を早める可能性が高まることが怖かったのです。
劣等感や世間体は、死の恐怖を隠すための表面的なものに過ぎなかったのだと理解しました。未婚であること自体は、私にとってそれほど重要なことではなかったのです。
この気づきを得たことで、私は新たにやりたいことを計画し、行動に移し始めました。このnoteでの執筆活動もその一つです。
行動することで、失恋によって生じた恐怖心は和らぎました(ただし、失恋そのものの悲しみが完全に消えたわけではありませんが)。
また、数年前から、自分と同じような未婚の中年男性が孤独によって寿命を縮めるリスクを回避できるよう、孤独感を解消するための趣味活動のオフ会を開催しています。独身男性の孤独対策については、後日別の記事で詳しく書きたいと思います。
死恐怖症と付き合っていく決意
死恐怖症とは一生付き合うことになるのか、それは私自身も分かりません。しかし、恐怖心を原動力に変えることで、充実した人生を送ることができると考えています。
今後もこの恐怖とうまく付き合いながら、より良い人生を築いていきたいと思っています。