墓
中央バス札幌ターミナルから富良野行きに乗って茂尻に向かう。
そこには伊藤家の墓がある。
祖父母や伯母が眠っている。
が、行ったことは無い。
順当に行けば私自身もその墓に入ることになるはずなわけだが、今はそういう考え方も古くなったというか、行ったことも無い墓に入るのもどうかと思うし、そもそも個人的には「墓ってなんだろう?」というくらいの感覚ではある。
親の代で色々あったのかなかったのか、ようするに縁が切れている状態だった。
従姉妹から連絡を受けたのが去年一昨年だったっけね。
Twitterで私を見つけて連絡をして来てくれた。
小学生以来会ってもいなかったからシンプルに嬉しかった。
こういうこともあるので名前を出してSNSをやることを推奨するのだ。
直接会って「親の代で起きたことは親の代で起きたこと」という話しになり、そのとき初めて墓の存在を知った。
一度行きたいと思っていたのだけどなかなか機会が無かった。
てなわけで今回のツアーに便乗して、と言ったら聞えは悪いが「行ってみよー」となったわけである。
茂尻のバス停で降りて1キロほど歩く。
途中の空知川の風景が美しかった。
墓地にたどり着く。
従姉妹に写真を送ってもらっていたので迷うことなく伊藤家の墓の前に辿り着く。
なんだか妙に身体が震えた。
これは悪い感じではなく、久しぶりに親類に会う時に似ていた気がする。
祖父、祖母、伯母に話しかける。
なにしろ30年ぶりの再会だ。
言葉はするする出て来る。
来て良かったと思った。
「またね」と挨拶して別れる。
職業軍人だった祖父の足跡を調べてみようと思った。
それも自分の役割だと思った。
祖父は南京に居たそうだから。
札幌に戻ったらバッタリ上ちゃん(上田知)に会った。
テレビ塔の下で一杯ひっかけながらたわいもない話しをした(おもにたわいのないタニケンとたわいのない翔次郎の話し)。
ホテルに向かう。
矢崎にとってもらったホテルは歌合のときに泊まったホテルと同じだった。
「あの店で茅野さんとサシで飲んだなー」とか思い出してみたものの、あれからまだ一年も経ってないんだった。
少し寝て、夜はZoom打ち。
楽しく丁々発止。
さっそく投げ銭してくれた皆様、どうもありがとう。
半ば冗談のつもりだったんだけど、乗っかってくれてありがとう。
あの、嬉しいけど無理しないでね。
お金はそこそこ持ってるからさ。
この駄文から何か得るものがあったときとか、俺が盗人に見えたときとかに投げつけてくれたらそれでいいからさ。
でもホント、普通に嬉しかったです。
励みになります。
ありがとう。
最後の孫は40歳になったよ
じいちゃんはそのとき何をして何を思ったんだろう
テレビ塔の下で白子の天ぷらとアマレット
雪景色と炎天下と他にはどんな風景がありますか?