もっと知らない世界
枯れ葉が川を下る
帰り道ならば
もうとっくに外れた
後はただ
漂いながら
.
岸辺のベンチに
腰掛ける誰かしらの
話の種にでも
.
残ってしまっただけ
望んでもいないのにね
移ろうばかり
黙って待っていたら
知らない世界に
ひとりきり
だからって訳でもないけれど
今さら旅に出る
もっと知らない世界へ
.
.
枯れ木に花が戻る
流行歌ならば
もうすっかり忘れた
いつの間に
翻っても
.
壊れたテレビに
映り込む誰かしらの
心の隅にでも
.
守ってしまっただけ
頼んでもいないのにね
恐れるばかり
笑って待っていたら
知らない世界を
独り占め
だからって訳でもないけれど
いつでも夢に見る
ずっと知らない世界で
.
.
いつになるか
海に出たら
波にだって乗ってみたい
.
残ってしまっただけ
望んでもいないのにね
移ろうばかり
黙って待っていたら
知らない世界に
ひとりきり
だからって訳でもないけれど
今さら旅に出る
もっと知らない世界へ
.
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風の成分が変わったような気がした。
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