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【UCG】ウルトラマンTCG デッキ構築の再考察とサンプルデッキ紹介

ウルトラマンカードゲームで2024年11月8日(金)に発売したブースターパック第1弾「地球の守護者たち」を実際にプレイした後のデッキ構築についての考察の備忘録。


第1弾パック発売前に書いたデッキ構築の考察記事↓


公式サイトのカードリスト↓




●(8+7+6+4) = 25 か (8+8+5+4) = 25

即席でデッキを組むには、ウルトラヒーローを2種類選び、25枚ずつ選んで組み合わせることでデッキとしての最低限の体裁を保てる。
レベル1・2・3・シーンの枚数配分は下記の2パターンのどちらかを採用する。

・パターン①
レベル1:8枚
レベル2:7枚
レベル3:6枚
シーン:4枚
合計:25枚

・パターン②
レベル1:8枚
レベル2:8枚
レベル3:5枚
シーン:4枚
合計:25枚

この方式でデッキを組んだ後は、実際にデッキを回しながら各カードの採用枚数を調整していくと良い。
 

○レベル1が枯渇する

発売前の記事では、レベル1はマリガン(引き直し)で初手に引き込めるため、6枚か7枚に絞って採用する想定だった。
実際にプレイしてわかったのは、2ターン目、3ターン目と続くにつれ、手札のレベル1のカードがすぐに尽き、レベル2以上のカードから出さざるを得なくなる状況が多いことだ。
レベル1→2→3と順当にレベルアップをさせるのが強いゲームシステムにおいて、レベル1が出せなくなると途端に窮屈な展開を強いられる。

対策としては下記の2通りを考える
①レベル1は多めに採用する(最低でも8枚以上)
②レベル2から出しても強いカードを採用する

①に関しては、現状では登場時能力を持ったウルトラヒーローが1種類ずつしか存在しないため、バニラ(能力無し)や準バニラのカードを採用する必要がある。
とはいえ、レベル2の下敷きとしてレベル1→レベル2と即レベルアップさせる場合は、レベル1側の能力の有無は気にしなくてよい

レベル2の《メビウス》のDOUBLEの効果を発動するために、なんでもいいのでレベル1の下敷きが必要になる

②に関しては、レベル1のカードが出せなくなった場合に、レベル2のカードから出しても強いものを採用することで、手札事故のリスクを軽減できる。
具体的には、SINGLE(1枚)で効果を使えるレベル2・DOUBLE(2枚重ね)で効果を使えるレベル3を採用するとよい。

SINGLEで効果を使えるレベル2、DOUBLEで効果を使えるレベル3の例

○レベル2が引けないとレベル3が出せない

ほとんどのレベル3カードは、SINGLEで出した場合の効果を持たない。
また、レベル3を単体で出してしまうと、今後の展開でそのカードをレベルアップさせる余地がなくなってしまい、完全に腐ることが多い。
逆に、レベル1・レベル2のカードは、先出ししていた場合でも、今後の展開でそれ以上のレベルのカードを引き込めればレベルアップをさせる余地があり、腐りづらい
よって、採用枚数を調整する場合はレベル1・レベル2の数を増やし、レベル3のカードは絞ることで手札事故の確率を減らすことができる。
 


●サンプルデッキ1【アーク&ゼット】

【アーク&ゼット】11/09(土)使用レシピ
(修正案)レベル3を削ってシーンカードを増やす

○大量ドローとシーン貼り替えで戦況をコントロール

レベル3RR《ゼット》の3ドロー効果・シーンカードを貼った際の1ドロー・《ご唱和ください、我の名を!》の墓地回収効果で手札を整え、レベル3RRR《アーク》のシーン貼り替えで相手の動きを妨害しながら勝利を目指すデッキ。
シーンカードを手札コストとして捨てる効果、捨てたシーンを回収する効果、回収したシーンで貼り替えられる効果が綺麗に嚙み合っており、ぶん回った際の爽快感は格別。
また、《SKaRDを作った男》《激闘の覇者》《石の神話》等の強力なシーンカードを使ったデッキに対して、後出しのレベル3RRR《アーク》のシーン貼り替え効果が刺さる場面が多く、現状ではデッキとして普通に強い
 

○レベル2RRのシーンカードサーチ効果持ちを8枚採用できる

[SIN][DBL]《このキャラの登場時》自分のデッキの上のカード5枚を公開することで、その中のシーンカード1枚を手札に加えることができる。加えなかったカードは捨て札にする。

シーンカードサーチ効果を持ったレベル2RR《アーク》《ゼット》を合計8枚採用できるため、動きの再現性はかなり高めである。
また、どちらともSINGLEでも効果を使える点が優秀である。
 

○レベル3RRR《アーク》・RR《ゼット》はDOUBLEでも効果を使える

レベル3/RRR/《アーク》
[DBL][TRP]《このキャラの登場時》自分の手札にあるラウンド1以下のシーンカード1枚を公開することで、シーン1つを捨て札にし、公開したシーンカード1枚をシーンエリアに出すことができる。

レベル3/RR/《ゼット》
[SIN][DBL][TRP]《このキャラの登場時》自分の手札にあるシーンカード1枚を捨て札にすることで、このキャラがSINGLEなら1枚、DOUBLEなら2枚、TRIPLEなら3枚、自分はドローできる

レベル2がSINGLEでも効果を使え、レベル3がDOUBLEでも効果を使えるため、レベル1が引けていなくても効果そのものは普通に使える点が強い。

手札を減らさず展開する効果は多々あるが、レベル3RR《ゼット》は山札を掘りながら手札の総数を「増やす」ことができる唯一のカードである。
序盤に出したカードのレベルアップや後続の展開等で手札消費が激しくなりがちな中盤以降のプレイングを支える、非常に強力なカードだ。

また、レベル3RRR《アーク》については、この効果でシーンカードを貼った場合でも1ドローできるため、手札消費も気にならず、山札圧縮の点で見ても優秀。
 

このカード自身は墓地から回収できない点に注意

シーン/ラウンド1/《ご唱和ください、我の名を!》
このシーンが出た時》自分の 『ゼット』 がいるなら、自分の捨て札エリアにある「ご唱和ください、我の名を!」以外のシーンカード2枚までを手札に戻すことができる。

余裕があれば自分で貼ったシーンをレベル3RRR《アーク》の効果で《ご唱和ください、我の名を!》に貼り替えて1ドローしつつ、いま墓地に落としたシーンを回収して次ターンに貼りなおして1ドローすることでデッキを回すこともできる。
 


●サンプルデッキ2【メビウス&ブレーザー】

【メビウス&ブレーザー】11/09(土)使用レシピ
(修正案)レベル3を削ってレベル2を増量し、展開の安定感を高める

○墓地肥やしと踏み倒しで速攻

墓地を肥やしつつ山札からレベル2・レベル3を踏み倒し、増えた墓地に対して《メビウス》の墓地利用効果を使い、一気に勝負を決める。
《SKaRDを作った男》の山札から踏み倒す効果がシンプルに強く、踏み倒した後に墓地に落ちてしまうデメリットが、《メビウス》の墓地利用効果と上手く嚙み合っている。
 

○DOUBLEで使えるバトル用能力で先手を奪う

レベル2/RR/《ブレーザー》
[DBL]《このキャラの登場時》バトル相手のキャラ1体を、このターンの間、BP-2000できる。(※BPは0未満にはならない)

レベル3/RRR/《メビウス》
[DBL][TRP][起動](ターンに1回)自分の手札1枚を捨て札にする→自分の 『メビウス』 1体は、このターンの間、BPが1グレードアップする。

最新のバトルエリアにDOUBLEで出してバトルを有利にすることができる能力を持つ。
DOUBLE同士の戦いではほぼ負け無しのため、高確率で次ターンで先手を取ることができるのが利点。
3・4ターン目に先手を取り、《SKaRDを作った男》を貼ってデッキからの踏み倒しを狙いたい。
 

○シーンカードは素引きに頼らざるを得ない

現状では最強クラスのシーンカード

シーン/ラウンド2/《SKaRDを作った男》
[起動](ターンに1回)自分の 『ブレーザー』 がいるなら、自分のデッキの上のカード5枚を公開する→公開したカードの中にあるウルトラヒーローカード1枚を、レベルアップが可能な自分のウルトラヒーロー1体の上に登場させる。登場させなかったカードは捨て札にし、ターン終了時に、この効果で登場させたカードを捨て札にする。

このゲームでは、1ターンの間に手札からレベルアップさせる場合は「レベル1→レベル2」か「レベル2→レベル3」のように最大でも2枚重ねまでしかできないルールになっている。
また、山札を3枚めくって手札にウルトラヒーローを加える効果は多数あり、それらが手札に加えたカードを使用できるのは次のターンになってからである。
ところが《SKaRDを作った男》は1ターンに「レベル1→2→3」の3枚重ねを実現できてしまううえに、山札を5枚めくって出たウルトラヒーローは手札に加えずそのまま場に出せてしまう
テンポアドバンテージ・山札を掘り進む速度の両面でほかのシーンカードと比べて破格の性能を持つ、強力なシーンカードだ。

是非とも3ターン目に貼りたいシーンカードだが、このデッキでは山札をめくってシーンカードを探しに行く効果がないため、最速で手札に加えるためにはほぼ素引きするしかない。
《メビウス》の墓地利用効果とのシナジーを重視しないのであれば、他のシーンカードサーチ効果を持つウルトラヒーローと組み合わせたデッキも考えていいだろう。
 

○《激闘の覇者》の前に《メビウス》の起動効果を使っておく

墓地に触れるカードそのものが貴重

シーン/ラウンド2/《激闘の覇者》
[起動](ターンに1回)自分の捨て札エリアにあるレベル1と2と3の 『メビウス』 を、それぞれ1枚ずつ選択する→DOUBLEかTRIPLEの自分の 『メビウス』 1体をゲームから取り除き、その 『メビウス』 がいた場所に、選択したそれぞれの 『メビウス』 をTRIPLEの状態で登場させる

《激闘の覇者》とレベル3RRR《メビウス》の2つの起動効果は、ルール上どちらを先に使ってもよい。(使わなくてもいい)
上記の盤面では、まず先に《メビウス》の起動効果を使ってから《激闘の覇者》の起動効果を使う

その後、墓地からTRIPLEで登場させたレベル3U《メビウス》の登場時効果を使う
こうすることで、1体の《メビウス》を2段階に分けて強化することができる
もちろん、起動効果を使わずとも勝てる、墓地リソースをまだ使いたくない等の理由があれば、すべての効果を使わなくてもよいため、状況をよく見て考えよう。
 


●サンプルデッキ3【ティガ&ガイア】

【ティガ&ガイア】11/09(土)使用レシピ
(修正案)役割の薄いシーンカードを削ってレベル2を増量

○《石の神話》ループで先手を取らせない

2枚のレベル3RRR《ティガ》(ゼペリオン光線)を《石の神話》の効果で毎ターン使いまわすことで最新のバトルエリアで勝利し続け、相手に先手を取らせないことでシーンの貼り替えを行わせないコンボを持つデッキ。

レベル3の《ティガ》の登場時効果を使いまわそう

シーン/ラウンド2/《石の神話》
[起動](ターンに1回)自分の手札にあるレベル3の 『ティガ』 1枚を公開する→DOUBLEかTRIPLEのレベル3の自分の 『ティガ』 1体の1番上のカード1枚を手札に戻し、その上に公開した 『ティガ』 1枚を登場させる

《石の神話》を手札に加えられないと、この動きは再現できないため、状況に応じてティガのパワーで普通に勝ちに行くことも意識する必要がある。
 

○《ティガ》の単体性能が高い

レベル3/RRR/《ティガ》ゼペリオン光線
[TRP]《このキャラの登場時》このキャラと、他の自分のウルトラヒーロー1体の場所を入れ替えることができる。

レベル3/RRR/《ティガ》マルチタイプ
[TRP][起動](ターンに1回)自分の手札1枚を捨て札にする→バトル相手のキャラ1体は、このターンの間、BPが1グレードダウンする。

《石の神話》を加味しなくてもレベル3RRR《ティガ》(ゼペリオン光線)の位置入れ替え効果が普通に強い。
BP18000は現状では最高クラスで、何かしらのバフ・デバフ効果が絡まなければ基本的には負けない。

また、構築済みデッキで収録されていたレベル3RRR《ティガ》(マルチタイプ)も強力なバトル用効果を持っている。
手札コストは必要なものの、BPが17000もあるのに相手だけBPを1段階グレートダウンさせるわけだからほぼ勝ち確定である。
自分が取りたい戦術に応じて採用枚数を調整してみよう。
 

○《ガイア》を採用するかどうか

構築済みデッキと第1弾パックのどちらにも収録されている《ティガ》は、レベル1・2の種類が多い

《ガイア》視点では《ティガ》を名称指定したサーチ効果を持っていて相性が良いが、《ティガ》視点では自身の通したい動きに《ガイア》は特に絡んでいないため、特段相性が良いわけでもない。
強力なシーンカード《石の神話》を手札に加えやすくするために、墓地からシーンを回収する汎用効果を持った《メビウス》と組み合わせて【ティガ&メビウス】としたり、《ティガ》の動きをスムーズに通すために【ティガ単】にして、レベル1・レベル2の《ティガ》を大量に採用したり等の構築を考えてみても良いだろう。
 


●サンプルデッキ4【デッカー&トリガー】

【デッカー&トリガー】11/09(土)使用レシピ
(修正案)レベル3とシーンを削ってレベル2を増量

○SINGLEの《デッカー》と《トリガー》をサポートする効果で押し切る

レベル3RRR《デッカー》の常在効果を機能させた状態を作り、BPの上がったSINGLEの《デッカー》《トリガー》でバトルに勝利することを目指したデッキ。
SINGLE同士のバトルではかなり有利になるため、特に相手の手札が整わずに終盤に苦し紛れに出してきたSINGLEに対しては刺さる。
序盤に出したウルトラヒーローをTRIPLEにするために手札を使い、最新のバトルゾーンではSINGLEで勝てるように立ち回るのがベストか。
 

○レベル3RRR《デッカー》の常在効果が使える状況を整える

レベル3/R/《トリガー》
[TRP]《このキャラの登場時》自分のデッキの上のカード5枚を公開することで、その中のカード1枚を手札に加えることができる。加えなかったカードは捨て札にする。

レベル3/RRR/《デッカー》
[DBL][TRP]SINGLEの自分の 『デッカー』 と 『トリガー』 すべては、 このキャラ以外のTRIPLEの自分のウルトラヒーローがいる間、BPが1グレードアップする。この効果は重複しない。

レベル3RRR《デッカー》の常在効果を使うためには、このカードとは別の場所でTRIPLEのウルトラヒーローを立てる必要がある。
展開としては、TRIPLEのレベル3R《トリガー》の効果で《デッカー》の不足しているパーツをサーチする流れが自然だろう。
 

○デッキとしての拡張性は低めか

レベル3RRR《デッカー》の常在効果はSINGLEの《デッカー》と《トリガー》のみを指定した強化効果のため、ほかの種類のカードを混ぜる必要性が薄い。
特に《トリガー》は汎用的な効果を持つため、ほかのウルトラヒーロー・ウルトラ怪獣との組み合わせを考えられるが、《デッカー》は今後の《デッカー》と《トリガー》のカードプールが増えなければ強化が見込めなさそうだ。
 


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