「バーニング 劇場版」
観始めた。
まだ十数分だが、いまんとこgoodな香りがする。
ユアインって、少年のような顔面の役者で、そういう若い演技をいくつか観たことがあったのだけど、こんなヤサグレた感じの顔できるんや、とちょっとオープニングに感動しました。
すこし台詞がひねくれて臭くなってきたのが気になるが、なんとなくアタリ、の気がしてます。
さて、最後まで観てまた書くことにします。
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観終わり。
あー、楽しかった。
非常に楽しんだと同時に、この映画を観て
「意味不明」
「つまらない」
という人がいることが容易に想像でき、
それはそれで、表現てのは難しいな、と思った。
映画的リテラシーよりは、文学的リテラシーを要求される映画な気がしますね。
映画大好き!海猿とか
ていう層にはホント意味不明でしょーね
序盤から最後までずっーと隠喩の話でありますから。
言葉に何層ものステージを用意して、ごちゃごちゃ考えてあげないと、こんなもの楽しめない。
時計とは時計です
ビニールハウスとはビニールハウスです
ではどーしょうもない。
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村上春樹の原作とはだいぶストーリーが違うそうですけど
基本的に春樹をバカにしながら生きてきた私としては
まともに読んだこともないくせに
村上春樹と言えば「オナニーとパスタ」やろ、という非常に失礼な偏見がありまして、
しかしまさにその「オナニー」も「パスタ」も両方登場してきてニヤニヤしました。
わいの偏見もそこまで的外れでもなさそう
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画的なことはあんま深く気にしないタチなんですけど、照明を使わず、部屋の中などが異常に暗い画は、パキパキに照明あてて表情を捉えようとするノーマル映像より、なんぼかたのしかったですね。
夕方、明け方、太陽を使った美しいシーンが多く、グレートハンガーのダンスはもちろんながら、朝靄の中を走るユアインも心に残る画でした。
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昔、井戸に落ちた私を助けてくれた
というようなお話が出てきまして
まあ何重かの意味があるのだと思います。
だからこそ、彼女の言うことは本当なのか
「本当に井戸はあったのか」
にしつこくこだわって、何度も確認しようとするユアイン
誰に聞いても井戸なんか無かったよ、どうせウソでしょ、と言われてしまい、観てる私も悲しい気持ちになってたのですが
終盤でついに母親が言いますね
「あったよ」
ああ、良かった。救われた、と思いきや
「水の枯れた井戸がね」
というね。
なんか、嬉しさと哀しさの入り交じるお話でした。
※追記コメント
「ことば」について、ごちゃごちゃ考えるのが大好きな人とであれば、これは12時間ぐらいはぶっ通しで話せる映画だとは思います。
ワシのようなめんどくさい奴らを集めて、延々とめんどくさい話したくなる映画だわ笑
ネコの名前はボイラー室で拾ったからボイル
これだけで1時間は話せるやろ
タイトル、バーニング。
燃やす、とは何か。
怒りのコントロールが効かない父。
燃やす、と無くなるのか
燃やす、と消えるのか
ボイルは湯を沸かす行為であり、火を使いながらも、微妙にバーンとボイルは当然違う。
消すのか、変化させるのか
あれこれ
あれこれ
こんなもん、なんぼあっても良いですからね
ダンスシーンの動画あったわ。
やっぱめちゃいいな。
裸だから、ではなく。
いいシーンはいらん解説やくどい説明を求めない。