映画「宮本から君へ」
いまから観る。
原作はずっと昔に読んで、とてもおもしろかった。
でもたぶん、自分が原作で好きなところは、映画に描かれてなさそうな予想。
好きなとこ→
サブキャラだったツリ目のお姉さんが、失恋した宮本と結ばれてからどんどんかわいくなっていくところ。
好きになったら、その人が死ぬほど可愛く見えてくるよね、という、なんというか、当たり前のことを描いていて心地よかった。
嫌いなとこ→
悪いやつが、ほんとに悪意の塊のような描かれ方をされてること(顔も含め)。
あんまり善悪はっきりしてしまうので、宮本が「善」となって挑むラグビー野郎とのバトルも、ぜんぜんスカッとしない。
さて、映画ではどこを切り取ってるんだろう。
ツリ目のお姉さんは蒼井優だから、ふつうに美人だよなあ、最初から。
また、ラグビー野郎との暑苦しい決闘は観たくないんだけど、でも画的にはそこ、入ってるんだろうなあ、と。
さあ、どうなってるのかな。
みんなで観てやろうぜ(ラランド風)。
↓この写真はめっちゃ原作ぽくて好き。
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鑑賞後
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予想通り、最初から最後まで暑苦しい映画でした。
原作が評価されている理由が、この過剰な暑苦しさであると思うので、そういういみでは上手いこと作ったんだな、という感じです。
後で知ったのだけど、テレビドラマ版があったんね。
宮本の駆け出し営業マンとしてのあれこれや、一目惚れの女の子とのあっという間の恋、などは、テレビドラマ版でやったぽいですね。
映画版は、中野靖子の妊娠、レイプ、その復讐にまつわるあれこれが中心。
やっぱそこかあ、という感じで、あんま好みじゃない。
女は弱いもの、男はそれを守るもの、
という、なんというか
今となっては古くさい価値観がありまして、
おそらく狙いとしては、そのレトロな価値観のゴリ押しは、かえって現代に響く、というそういうことなんだと思います。
でも、女性はこの映画をいったいどういう気持ちで見るのだろう。
俺が一生守ってやる
俺の女になれ
的なね。
なんかゴリラ的な、メスを所有物として扱う感じがちょっと無理なんよなあ、自分は。
男尊女卑じゃねえっす、という言い訳的に蒼井優がすげー吠えるから、バランス取れてるように思えちゃうけど、結局、男性目線のお話なんだよなあ。
エンドロールに新井英樹の手書きで
「男ですもの 女なんだよ」
と出るのも、言い訳ぽい。
なにその語尾。
べ、別に男が強いって思ってるんじゃないし~~~という。
情けない男を描きながらも、「こういう男の情けなさってかっこいいよな、愛おしいよな」という感じが滲んでしまうから、けっきょく隠せないのですね、男性優位感を。
映画「サイタマノラッパー」が、田舎で日本語ラップとかやってるダッセー、どうしようもない連中、というものを描きながら「でさ、こういうダサさって、めっちゃかっこいいよな」という気持ちが滲んでるのと同じ。
自分はあんま感動できない。
※追加コメント
ほっしゃんのフォルムは原作の課長と瓜二つ。
ここだけは唸ったわ。
マンガから抜け出してきたやつでした。
[2020.04.11-12 facebookから]
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