見出し画像

映画「宮本から君へ」

いまから観る。
原作はずっと昔に読んで、とてもおもしろかった。

でもたぶん、自分が原作で好きなところは、映画に描かれてなさそうな予想。

好きなとこ→
サブキャラだったツリ目のお姉さんが、失恋した宮本と結ばれてからどんどんかわいくなっていくところ。
好きになったら、その人が死ぬほど可愛く見えてくるよね、という、なんというか、当たり前のことを描いていて心地よかった。

嫌いなとこ→
悪いやつが、ほんとに悪意の塊のような描かれ方をされてること(顔も含め)。
あんまり善悪はっきりしてしまうので、宮本が「善」となって挑むラグビー野郎とのバトルも、ぜんぜんスカッとしない。

さて、映画ではどこを切り取ってるんだろう。
ツリ目のお姉さんは蒼井優だから、ふつうに美人だよなあ、最初から。

また、ラグビー野郎との暑苦しい決闘は観たくないんだけど、でも画的にはそこ、入ってるんだろうなあ、と。

さあ、どうなってるのかな。

みんなで観てやろうぜ(ラランド風)。

↓この写真はめっちゃ原作ぽくて好き。

画像1


****
鑑賞後
****

予想通り、最初から最後まで暑苦しい映画でした。

原作が評価されている理由が、この過剰な暑苦しさであると思うので、そういういみでは上手いこと作ったんだな、という感じです。

後で知ったのだけど、テレビドラマ版があったんね。

宮本の駆け出し営業マンとしてのあれこれや、一目惚れの女の子とのあっという間の恋、などは、テレビドラマ版でやったぽいですね。

映画版は、中野靖子の妊娠、レイプ、その復讐にまつわるあれこれが中心。

やっぱそこかあ、という感じで、あんま好みじゃない。

女は弱いもの、男はそれを守るもの、
という、なんというか
今となっては古くさい価値観がありまして、

おそらく狙いとしては、そのレトロな価値観のゴリ押しは、かえって現代に響く、というそういうことなんだと思います。

でも、女性はこの映画をいったいどういう気持ちで見るのだろう。

俺が一生守ってやる
俺の女になれ

的なね。

なんかゴリラ的な、メスを所有物として扱う感じがちょっと無理なんよなあ、自分は。

男尊女卑じゃねえっす、という言い訳的に蒼井優がすげー吠えるから、バランス取れてるように思えちゃうけど、結局、男性目線のお話なんだよなあ。

エンドロールに新井英樹の手書きで

「男ですもの 女なんだよ」

と出るのも、言い訳ぽい。
なにその語尾。
べ、別に男が強いって思ってるんじゃないし~~~という。

情けない男を描きながらも、「こういう男の情けなさってかっこいいよな、愛おしいよな」という感じが滲んでしまうから、けっきょく隠せないのですね、男性優位感を。

映画「サイタマノラッパー」が、田舎で日本語ラップとかやってるダッセー、どうしようもない連中、というものを描きながら「でさ、こういうダサさって、めっちゃかっこいいよな」という気持ちが滲んでるのと同じ。

自分はあんま感動できない。

※追加コメント
ほっしゃんのフォルムは原作の課長と瓜二つ。
ここだけは唸ったわ。
マンガから抜け出してきたやつでした。

[2020.04.11-12 facebookから]

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?