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ベルギーサッカー現地観戦(Westerlo&Sint-Truiden)


2024年8月最終週、ベルギーでKVC Westerlo対OH Leuven、Sint-Truidense V.V.対 Union SGの試合を観戦しました。その記録です。
なお、私が入ったのは両試合ともホームクラブ側であり、Westerloではバックスタンド、シントトロイデンではホームスタンドです。ゴール裏やアウェイ側については別のルールが存在する可能性があります。

日程の確認

8月最終週はベルギーのプロリーグ第5節でした。あらかじめ旅程を決めるにあたって、ベルギーリーグの日程確認をすることになりますが、自分の記憶では7月にはおおよその日程が発表されていたと思います。ベルギープロリーグ公式ページ、各クラブ公式ページ、Sportsnaviやtransfermarkt・Flashscoreなどの民間サイトの情報をダブル・トリプルチェックして、日程に間違いがないか確認することになります。
なお、日程をみるにあたっては、表示されている時間が日本時間(JST)なのかベルギー時間なのかの確認は必須です。サイトによってはイギリス時間(GMT)で表示されていることもあります。できればPDFで表示されているカレンダーを見られるとよいですが、ダブル・トリプルチェックは必須です。なお、日本とベルギーの時差はサマータイムであれば7時間です。

チケットの購入

チケットは、各クラブのサイトから購入できます。また、人気の試合を除き、当日券も売られています。
クラブ公式サイトから購入する場合、2週間前~10日前くらいになるとサイト上で購入できるようになっていたと思います。
基本的に座席指定制なので、安心のために自分は事前購入していきました。事前購入すると、PDFでチケットが手に入るため、試合の開始時間を最終チェックできるメリットもあります。
なお、ホームクラブのサイトからはホーム側のチケットしか売られていません。アウェイ側の席に入るためにはアウェイ側のクラブに直接問い合わせる方がいいかと思います。

Westerloの当日券売場

当日

私は当日回線トラブルなどがあると嫌だったのでチケットを印刷していきましたが、特にネットが重くなるようなことはなかったと思います。
PDFチケットを見せれば、特に問題なく入れます。

大試合は分かりませんが、基本的にコアサポ含め観客の入場は遅めです。
後述の通り私はシントトロイデンでユニオンSGサポと同じ電車になりましたが、乗った列車は試合前にスタジアムに到着する最後の列車で、おおよそ1時間前にスタジアム到着でした。

持ち物

当然ですが、ホーム側に入る場合はアウェイ側のものを身につけていくことはできません。
日本の場合は特にホームスタンドなどであればアウェイグッズ着用可になっていることが多いですが、ベルギーではそのような運用はないと思った方がよいです(入れたとしてもその後の客同士のトラブルのリスクもあります)。

また、なにをとち狂ったか私はWesterloに行ったときに白いワイシャツの下にJリーグクラブのプレコンTシャツを着ており(明本のものではない)、それが透けていたので警備員さんから「ベルギークラブのユニではないか」を確認されました。
余計なトラブルを避けるためにも、日本選手応援のために日本のユニを着ていく人は透けないシャツの下に着るなりなんなりしましょう。

また、バッグなどの持ち込みも基本的にはできないと思った方がよいです。
私は、スマートフォン・バッテリー・コンパクトデジカメ、シントトロイデンではさらに文庫本をポケットの中に入れておりましたが、特に規制はされませんでした。
大型の一眼レフを持ち込めるかは事前にクラブに確認した方がいいかと思います。
クラブのグッズショップは、Westerloに関しては入場後にあるので、特に心配はいりません。シントトロイデンは入場前にグッズショップがあるので、大量購入して袋ごと持ち込めるかは要確認(品揃えイマイチなのでその心配はないかも)。

また、Westerloの試合では選手の国旗を持ち込んでいる人もいました(Allahyar Sayyadmanesh選手のイラン国旗)が、特に警備員から注意されることもありませんでした。

イラン国旗を広げる人

イギリスなどとは異なり、スタンド内にスタジアムで買ったアルコールの持ち込みも可能です(本来持って入れない瓶を没収されてる人もいましたが……)。ベルギー人は総じてイギリス人よりも酒に強いのか、飲んだくれて大変なことになってる人は見かけませんでした。
なお、OHルーヴェンサポからはコップが3個、ピッチ内に投げ込まれて選手が拾ってました。いい子は真似しないように。

コップを拾う選手

アウェイサポに巻き込まれないように

今回は第5節でいたって平和な試合でした(タイトルや昇格降格がかかった試合やダービーマッチなどについてはどうなるか分かりません)。
それでも、基本的にアウェイサポは隔離対象です。上にも書いたとおり、ホームスタンドであればアウェイグッズ着用可とはならないと思った方がよいです。

私はブリュッセルからシントトロイデンに行った際に、ユニオンSGのコアサポが乗った電車に同乗しました。彼らも、基本的には電車の中でテーブルを叩いてチャントを歌うくらい(あとはシントトロイデン到着後に草むらに立小便)で、平和ぼけした東洋人に対しては人畜無害です(シントトロイデンのグッズを身につけてなかったことも大きい)。
車内で飲んだ飲み物のゴミは駅のゴミ箱に捨てていましたし、駅でタバコを吸って駅員に「タバコを吸ったまま電車に乗るな」と注意されたら(言葉は分からんけど多分注意されてた)ちゃんと従っていました。
シントトロイデン駅到着後、アウェイサポは警察の主導の下で一カ所に集められて、集団でスタジアム入りします。入場口も当然別です。

私は当初なにも考えずに「サポについていったらスタジアムに着くだろう」などと考えていたのですが、ついていくならホーム側のサポについていかないと大変なことになります。

シントトロイデン駅の閑散とした側に集うユニオンSGサポ

試合後選手が挨拶に来る

諸外国の試合では試合後選手は特にスタンドを回らずに引っ込んでしまうことが多いですが、ベルギーでは両試合とも、試合後に選手がスタンドに近寄って挨拶してました。
ルーヴェン側は、最前列の観客とタッチ的なこともしていましたし、上の写真の通りイラン国旗を掲げていたサポのところには選手が話しかけに来ていました。
シントトロイデンでは、アウェイサポは2階に隔離されているのでタッチ的なことはそもそもできません。

なお、出待ちができるかどうかは確認していません。

試合後サポのところに向かうルーヴェンの選手

Westerloについて

Westerloについて、字面だけだと「ウェスターロ」と読みたくなりますが、日本では「ウェステルロー」と表記されていることが多いです。現地で話した限りでは、「ウスタロー」(ェにアクセント)という呼び方がされてました。浦和の松尾が期限付き移籍した際の浦和の公式は「ウェステルロー」表記でした

この試合はルーヴェン側の明本考浩を見るために見に行きました。たまたま、大南拓磨の移籍直後で彼のデビュー戦ともなりました(出たことに気付いてなかった)。
もちろん、座席はホーム側なので、明本に対してなにをするわけでもありませんが、試合前のアップ中や試合後にカメラをルーヴェン側に向けていても特になにも起きていません。

Westerloは電車が通っていない街で、LeuvenあるいはHeist-op-den-Bergからバスで行くことになります。18時30分開始の試合だったので当地に一泊しましたが、ホテルも少なく、私はユースホステルに泊まりました(冬季は閉鎖しているよようなので注意)。
21時ころでもまだ若干明るく、歩いていても体感治安はよかったです。

ここの特徴は、スタンドの割り振りで、アウェイサポがバックスタンドのホームコアサポ側に押し込められるというかたちになっています。試合前のアップなどは、Westerloはホームコアサポ側、アウェイクラブはその反対側でおこなうことになります。
このような座席になっているのは、アウェイサポの導線をホーム側と分けるためだと思われます。

Westerloの座席の割り振り
Westerloサポーター。女性も普通にゴール裏にいます

シントトロイデンについて

オーナーがDMM、スタジアムが大王わさびスタジアム、スタメンの過半数が日本人と、日本との関係が深いシントトロイデン。観戦に行く日本人も多いと思います(スタジアムで日本人客を多数見かけました)。
私は元々は鈴木彩艶目当てで旅程に組み込んでいたのですが、残念ながらパルマに移籍。伊藤涼太郎を追いかけていました。大南からの谷口を追っているようで、端から見たらフロンターレサポに見えますね。

ホームページには日本語版もあり、スタンドの案内なども充実しております。また、スタジアムにはホテルも併設されていて、「スタジアムに泊まる」という特別な体験もできます(私はブリュッセルから日帰り)。
シントトロイデンの駅からは歩いて15分程度。16時キックオフだったのでまだ明るかったこともあり、体感治安もよかったです。サポーターも良くも悪くもおとなしめで、スタジアムにも殺気だった雰囲気はありませんでした。
なお、駅の東南側が表玄関で、北西側が裏口的な出口。アウェイサポは裏口側に集結するので、巻き込まれたくない人は正面口から出た方がよいです。

こちらは各ゴール裏がそれぞれのサポーターに分かれている見慣れたかたちです。

シントトロイデンゴール裏。もうちょっと頑張れ
アウェイユニオンSGゴール裏
おそらく投げ込み防止のためにネットが張られています

私が行った日は日曜日の16時キックオフでしたが、ゆったりとした雰囲気でした(塩試合だったともいう)。
ぶっちゃけ、ゴール裏の雰囲気に関しては埼スタの方が圧倒的に威圧感があるとは思います。

現地のサポーターやお子様方が日本人選手のユニを見ているとちょっと嬉しくなります。2024-25シーズンは低調なスタートですが、なんとか粘ってほしいところです。

涼太郎ユニの少年

そんなわけで、サッカーに興味ある人はもちろん、日本でJリーグを見に行かない人も、ベルギー文化を体感できる場所の1つとして、またいわゆる観光地以外のベルギーに行く動機付けとしても、サッカー観戦はお勧めです!

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