第4文型
こんにちは。northern_brightです。
いきなりですが、give(あげる、与える)という動詞について考えてみますね。
I will give. (あげますよ。)って意味です。
動詞(V)がgiveで「あげる」という動作を表します。主語(S)はIで「あげる動作をするひと」を表します。(willは助動詞と言いますが、助動詞についてはまた後で書きましょう。)
でもこれだけだと弊害が出てきます。文型を考える上ででわたしが大切だと思っているイメージの共有ができないのです。
筆者であるわたしが(なにかを)たまたま目の前にいる読み手であるあなたに「あげる」のかもしれません。そうでないかもしれません。そうでなかったらあなたは「なんだよー、期待させんなよー」って思っちゃいますよね。
give「あげる」という言葉は
1. 「誰に」あげるのか。
がひとつめのポイントになります。I will give. の英文の中に「あなたに」という言葉が含まれていない以上、わたしがあげる相手はあなたであるとは限りません。
giveという言葉は(なにかを)「あげる」という動作の相手のひとが必要な動詞です。今回は残念ながらたまたまこの記事を読んでくださっている目の前の方(あなた)ではなく、卒業を記念して白石麻衣ちゃんに(なにかを)あげようと思います。
そして白石麻衣ちゃんは下の例文ではgiveの動作の相手のひとなので目的語(O)になります。すなわち主語(S)≠目的語(O)。そして目的語(O)を後に必要とする動詞は他動詞です。
I will give Mai Shiraishi. (白石麻衣ちゃんにあげます。)
2. なにをあげるのか。
ポイントのふたつめです。さきほどからさりげなーく(それともバレバレ?)、「なにかを」という言葉をかっこ書きで書いていました。実はgiveという動詞は動作の相手に加えて動作の対象のもの(今回は白石麻衣ちゃんにあげるもの)もないとイメージの共有ができません。
例えば動作の対象のものとしてわたしは白石麻衣ちゃんにカエル(a frog)をあげることにします。
I will give Mai Shiraishi a frog as a farewell gift. (わたしは白石麻衣ちゃんに卒業の記念としてカエルをあげます。)
こうすると主語(S)であるI(わたし)がどんなひとかイメージの共有ができます。白石麻衣ちゃんはカエルが大嫌いです。見ただけで大騒ぎします。5秒も触れたくありません。そんなまいやんに卒業の記念にカエルをあげるなんて、主語(S)であるI(わたし)はかなり性格がひん曲がったひとだというイメージが湧くと思います。
さらに白石麻衣ちゃんがプレゼントの箱を開けたらカエルが出てきて、大騒ぎしているイメージも共有できます。(まいやんとカエルのくだり、よくわからないひとは動画検索してみてください。どっかに落ちていると思います。)
そしてカエルも上の例文ではgiveの動作の対象のものなので目的語(O)になります。すなわち主語(S)≠目的語(O)。ひつこいですが目的語(O)を後に必要とする動詞は他動詞です。
○ このように他動詞の後に目的語をふたつ必要としてイメージが共有できる文型を第4文型と言います。ちなみにこのままだとわたしは性格がひん曲がったイメージのままなので、あげる(giveの)動作の対象のものをカエル→お花に変えてみましょう。卒業の記念にお花をあげるひとなら、主語(S)であるI(わたし)はきっといいひとのイメージですよね。(自分で言うな!)
I will give Mai Shiraishi beautiful flowers as a farewell gift. (わたしは白石麻衣ちゃんに卒業の記念にお花をあげます。)
☆ まとめ
第4文型をとる動詞は
・ 第4文型を取る他動詞 + 動作の相手(目的語) + 動作の対象(目的語)
という語の並び(SVOO)を取る必要があります。このとき
・ 主語(S)≠動作の相手となる目的語(O)
・ 主語(S)≠動作の対象となる目的語(O)
が成立します。第4文型を取る主な他動詞は以下の通り。そんなに多いわけじゃないので、第2文型を取れる自動詞と同様に覚えちゃった方が早いでしょう。
・ give、show、send、teach、tell、lendなど
・ buy、cook、make、get、chooseなど
○ 余談ですが、(なーんて書くと司馬遼太郎先生みたい。笑っ)
以前は
・ 動作の対象のもの(ひと)を直接目的語(DO) = 白石麻衣ちゃん
・ 動作の相手のひと(もの)を間接目的語(IO) = お花
と分けて考えていました。I will give Mai Shiraishi beautiful flowers. は
S + V他 + IO + DO
だった時代もあったのです。
現在の英語業界ではDOとかIOを使うひとはめったにいなくなりました。その代わり間接目的語(IO)をO1、直接目的語(DO)をO2と説明する先生方や参考書がほとんどです。
・ 動作の対象のもの(ひと)の目的語(O1) = Mai Shiraishi
・ 動作の相手のひと(もの)の目的語(O2) = beautiful flowers
わたし個人的には分けてほしいです。理由は以下の通り。
I will give Mai Shiraishi beautiful flowers and some cakes as farewell gifts.
のときandが結ぶ目的語はbeautiful flowersとsome cakesで、直接目的語が2つあります。このとき
S + V他 + O1 + O2 and O2
(O1はMai Shiraishi、ひとつめのO2はbeautiful flowers、ふたつめのO2はsome cakes)
と書かれることが多いです。しかしO2が2つあることで混乱を生じかねないと思っています。間接目的語(IO)と直接目的語(DO)を分けることで
S + V他 + IO + DO1 and DO2
(IOはMai Shiraishi、DO1はbeautiful flowers、DO2はsome cakes)
と白石麻衣ちゃんにあげる対象のもの(直接目的語)が2つあるよー、ということが明確になるんですね。このような場合わたしが授業でどのように扱っているか、は余談の余談になるので、今回は割愛。
以上、余談である。
次回は
第4文型 ⇔ 第3文型の書きかえ
をテーマに書く予定です。タグに#白石麻衣を書くこと
もしここまで読んでくださった方がいらしたら、ありがとうございます。
心より深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
では、また次回よろしくお願い致します! バイピチ!