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これからも世界を彩るアクセント。(B.O.L.Tの話#4)

楽曲やメンバーの人柄、平和で楽しい空気などが好きで、ここ数年応援してきたB.O.L.Tさんですが、残念ながら先日、4/15をもって解散が発表されました。

高井さんは個人の仕事に専念。残るメンバーも『B.O.L.Tはこの4人でなければ』との想いから、解散となるとのこと。
(もちろん実際には、事務所やレコード会社含め、色々な人の事情や思惑もあるのかもしれませんが)

これだけ応援してきたグループが解散するのは初めての体験で、かなりショックで寂しいですが、今は残り少ない時間を少しでも楽しく、最後までしっかり見届けたいなという気持ちでいます。

そして、解散の知らせとともに、改めてスッと解釈できた気がしたのが、最新シングル『Accent』でした。
 

◼️4thシングル『Accent』

これまで、B.O.L.Tさんについては3回記事を書いてきました。
それぞれ結果的に、わりと区切りになる音源リリース時期(1st AL POP, 2nd AL Attitude, 1st EP Weather)に対応したタイミングで書けてたのかなと思います。

個人的に刺さった『axis』『夕日の後の夜に』『夜を抜け出して』などを主に、シングル表題曲に代表される元気な曲達も好きだけど、こういうエモ系の曲も好き、主軸の1つだと思うと書いてきて、
勝手に『焦燥感に駆られた若者の物語』みたいな表現をしてきました。

その系統の中で、その到達点、いつか来る終わりにまで言及されていたのが『Reborn』。
次世代の主人公達の合流によって、別の分岐・可能性というか、自己の殻も突破して「あなたと笑い合いたいな」という視点まで描かれたのが『夜を抜け出して』だったように感じています。

そして、12月に発表された最新シングル『Accent』。
シングル表題かつエモーショナルな曲という新パターンでしたが、実は私は、リリースされたタイミングでは、この曲の世界観については、上手く読み込みきれていませんでした。
(Rebornで1つの到達点に至り、Weatherで次世代の自意識合流によって壁を突破した結果、新シリーズがここから始まっていくのかな、くらいの解釈でした)

解散が発表された今振り返ると、新シリーズではなく、この上なくストレートな1つの時代の区切り、終わり、別れと旅立ち、エピローグの歌だったのですね。

『大事な思い出ばかり輝いてるから 暗い道のり照らしてくれる』
『もう戻れはしない うたかたの様さ』

B.O.L.Tさん解散を聞いたときから、たくさん浮かんでは消え、流れていった思考、

「こんな良い曲がいっぱいなのに、もう聞けなくなるのか…」とか
「この3年間、まるで夢みたいだったな」とか
「でも本当に楽しかったな」とか、

そんな気持ちすらもう予見されていたかのようで、今見ると染みて泣けてきますね。

そして、この曲に最後に刻み込まれたメッセージ。

『誰も居なくなっても 色褪せないミュージック』
『これからも 世界を彩る Accent』

誰もいなくなっても、作品は、音楽はこの世に残る。というのは、本当に救いだし、揺るぎない真実だと思うのです。

この、コロナ禍に見舞われた2020年代前半。
間違いなくこの時代に、B.O.L.Tさん達がここにいた。
音楽は、作品は残り、何回でも聴き直せるし、そこにあった思い出も一緒に甦る。

グループの解散にあたって、でも最後に発信するメッセージがそれであることに、とにかく優しい、メンバーから制作陣まで含めて、ずっと優しかったこのグループのらしさを、改めて最後にも感じました。
ありがてえ。

超余談ですが、昔よく聴いていたインディーズアーティスト達が何組かいたのですが、本当に好きだった曲達もしっかり音源としては残っていないものも多く、今ではもうどこでも聴けなくなってしまいました。

B.O.L.Tさんの、3年半ほどという限られた活動期間で、シングル4枚、アルバム2枚、ミニアルバム1枚と、
リリースも精力的かつ、どれもコンセプトを作り込んだ名作達で、映像作品もライブ5本分とかなりしっかり残してくれて。

何もなくなっても、誰もいなくなっても、確実にこの3年間、B.O.L.Tという人たちが生きた証は、軌跡は、この時代に刻み付けられて残る。

ありがとうB.O.L.Tさん。そしてキングレコードさん。
コロナ禍のこの3年間、思うように外出もできない日々も続いた中で、楽しく過ごせたのは間違いなく皆さんのおかげで。
閉塞感に満ちていた日々を明るくしてくれた、
まさに世界を彩るアクセントでした。

この時代を思い出すとき、間違いなくB.O.L.Tのことも一緒に思い出すと思います。
ありがとうございました。

 
直近最後に見た、3/21のアイドライズフェス。中盤、AccentからRebornが歌われ、その流れがまるで最終回かのようで泣けてしまいました。

『描いてた夢の色はもう、塗り終えたから』と、

リリース当時は最後の腕の振りを力強くバッと振っていた高井さんが、
この日は本当に優しく、万感の思いを込めるかのようにスッと手を伸ばしていたのが印象的でした。

残るライブは、あと2回。
本日3/24のNIG FESと、4/15のラストライブのみ。
最後までしっかり、魂に刻み付けていきたいです。
 

■余談 「あなた」と「わたし」の物語

曲中の「あなた」と「わたし」ですが、
単に歌詞の中の主人公たち、普遍的な、今は離れてしまった2人の話ととってもいいし、
ファンとB.O.L.Tさんとの関係を重ねているとも取れるように思いますが、
なんとなく、高井さんと内藤さんの関係としても取れるのかなと浮かんだら、なんだか余計泣けてしまいました。

流れゆく道の先 2人だけの物語
走っていたよね 不器用なりに

ひとりだけど もう孤独じゃないんだ
2人の日々は終わったけど

君だけの未来へと 恐れることないよ
いつの間にか 追いかけていた
2人並び歩いてたのに

何人もいた仲間たちが去っていき、最後に残った2人。お互いが同じ夢を見て、お互い続けるなら支えるよと言ってきた2人が、遂に違う道を歩むことになり。

次の道に進む高井さんも、それでもまだ音楽を届けたいと決意した内藤さんも、どちらも格好いいし、素敵な未来が待っているようにと願ってやまないです。
もちろん、あやなのちゃん達2人にも。

(めっちゃ好きなるんちぃさんのカット)


◼️忘れてもすぐに思い出せるから

最後に。『Accent』には初回版と通常版でカップリング曲も別にあり、配信音源ではそれが3曲セットになったSpecial Editionとして配信されています。

今までの表題曲などの流れを汲む明るいロックナンバーかつ、BY MY SIDEや夜を抜け出してで芽生えた、若い世代の反抗期交じりのような自我までハイブリッドで盛り込まれた『Make Up』
(まだまだこれからも楽しみなのにな、という気持ちについついなってしまう…)

そして、たった2分ながら、「忘れてもすぐに思い出せるから」と繰り返し穏やかに語る、本当に本当のエピローグ、あるいは後日談のような『風を抱きしめて』

どちらもB.O.L.Tの到達点として相応しく、ミニアルバムのような形としても聞ける素敵な作品達です。よかったらぜひ、通しでも聞いてみてください。


あーーーーーーー

終わるのが本当に寂しい、寂しいけど、感謝を込めて、最後のステージまで見届けていきたいです。

ラストライブ前に今の心境を記録しておけてよかった。また書きます。

(Accentメイキングより、好きなカット)

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