【札幌】ヨーカドーの次はお前か! イオン北海道が西友9店舗買収で完全撤退! 市内9店舗を周る。
概要
まさかまさかのニュースが飛んできた。2024年4月2日、札幌市内で「マックスバリュ」「ザ・ビッグ」「イオンスーパーセンター」などを展開する「イオン北海道」が、札幌市内の「西友」9店舗を買収し、「イオン」または「マックスバリュ」に転換すると発表した。同年2月に「イトーヨーカドー」が完全撤退を表明したタイミングでのこの発表。「イトーヨーカドー」同様、こちらも道内スーパー界を揺るがす、大きな話題となりました。
札幌市内の「西友」
札幌市内の西友は9店舗ありまして、それぞれ立地が交差点角地、または駅チカとなっております。利便の良さが買い物客にとって魅力的と言えるでしょう。
①元町地域の中央部に位置する
「元町北二十四条店」(東区北24条東)
札幌市東区北24条東21丁目にある「元町北二十四条店」。東豊線元町駅から東に900m程離れた場所に位置し、付近には「開成中等教育学校」「市立開成小学校」「元町中学校」「札幌中学校」など、小中学校が林立しているほか、全国的ドラッグストアチェーン「ツルハ」の本社があります。スーパー競合店舗としては「ラルズマート伏古店」「業務スーパー伏古店」のほか、コープさっぽろが周辺に「元町店(北21東16)」「新道店(伏古11条3)」の2店舗を展開。道内の西友を買収したイオン北海道は周辺に『マックスバリュ』の「北26条店(北26東15)」「元町店(北17東16)」の2店舗と「イオン札幌元町SC」、さらにミニスーパー『まいばすけっと』の「北25条東16丁目店」「北14条東15丁目店」を展開しており、西友の転換により、元町・伏古周辺でのドミナント(=特定の地域にチェーン店が集中出店することで市場占有率や集客力が上がる現象)が形成さそうです。
②地下鉄宮の沢駅・宮の沢バスタ直結の
「宮の沢店」(西区宮の沢)
「宮の沢店」は、札幌市西区宮の沢1条1丁目にある店舗。地下鉄東西線宮の沢駅と「宮の沢バスターミナル」直結の好立地で、近隣には札幌市生涯学習総合センター「ちえりあ」・白い恋人パークがあるなど、集客面では文句なし。近隣のスーパーではアークスグループが「ビッグハウスサウス」を展開しているほか、イオン北海道が「イオン札幌発寒SC」を展開。イオン北海道は同店転換により、地下鉄始発駅という最高の利便と掛け合わせて更なる集客を狙えそうです。
③地下鉄発寒南駅から西野方面に徒歩8分の
「西町店」(西区西町南)
札幌市西区西町南6丁目にある店舗。先述の「宮の沢店」が東西線宮の沢駅最寄りなのに対し、「西町店」は宮の沢駅の1駅隣の「発寒南駅」最寄り。札幌ではあまり見なくなったロッテリアのテナントタイプの店舗があります。周辺の競合店としては「北海市場 西町店」「ジェイ・アール生鮮市場 西野店」があります。イオン北海道は発寒南駅近くに「マックスバリュ エクスプレス発寒南店(旧スーパージョイ発寒南店)」があります。駐車場が祖こそ広い店舗ですので、その敷地を利用して路面店とかできたら面白そうだなと勝手に考えています。
④啓明地域・旭ヶ丘の中心部に位置する
「旭ヶ丘店」(中央区南8条西)
札幌市中央区南8条西25丁目にある、「旭ヶ丘店」。住所は旭ヶ丘でありませんが、旭ヶ丘を名乗っています。付近には、同業他社・アークスが展開する、ラルズマートの「啓明店」「伏見店」がありますが、実はそれ以外ではあまりスーパーがないというこの啓明・旭ヶ丘周辺。今後、このアークス集積地帯にイオングループが参入するということですので、一体客層や売上にどれだけの影響が出るのか注目ですね。
⑤平岸駅・南平岸駅、Wアクセスの
「平岸店」(豊平区平岸)
豊平区平岸2条10丁目にある「平岸店」。平岸街道(国道453号)沿いにある他、地下鉄南北線の「平岸」・「南平岸」からもそこまで遠くない位置にある同店。周辺には、平岸2条7丁目の「東光ストア平岸ターミナル店」、平岸1条12丁目の「クロスモール平岸」内に「ダイイチ平岸店」。また、最近「マックスバリュ」から業態転換した、「イオン南平岸店」があり、北海道スーパー界の上位を席巻する『アークス』『ダイイチ』『イオン北海道』が軒を連ねる激戦区となっています。西友の店舗を継承するイオン北海道は、至近距離に「平岸店(継承時の名称不定)」「南平岸店」の2店を展開することになります。
⑥福住中央通沿い・アインズ併設の
「福住店」(豊平区福住)
豊平区2店舗目。豊平区福住1条3丁目にあるのが「福住店」。札幌市内の「西友」で唯一の平屋店舗となります。テナント区画に入居する「アインズ福住店」が旧ロゴなのも今では珍しいですね(なお、西友閉店と同時にアインズ福住店が閉店することが判明いたしました)。付近には「イトーヨーカドー福住店(9月下旬閉店、閉店後に「ロピア」が居抜き出店予定)」の他、同区月寒西2条10丁目には「業務スーパー月寒西店」、西岡3条5丁目の「ビバパークにしおか」内には、「産直生鮮市場 西岡店」、西岡3条3丁目には「イオンスーパーセンター西岡」があります。前述の「イトーヨーカドー福住店」は9月閉店。「西友 福住店」は10月以降閉店ということで、「イトーヨーカドー」と「西友」の看板が一度に見られるのもあと僅かとなります。
⑦唯一、ドン・キホーテが入居の
「厚別店」(厚別区厚別西)
札幌市厚別区厚別西4条6丁目にある「厚別店」。2023年4月に1階・2階の一部区画を利用して「ドン・キホーテ厚別店」がオープンした時は大きな話題となりました。競合店舗としては「業務スーパー厚別西店」「トライアル スーパーセンター厚別店」が挙げられますほか、イオン北海道がJR森林公園駅前に「札幌フードセンター森林公園駅前店」出店しています。「フードセンター」という屋号、最近あまり聞かなくなりましたね。既存の「フードセンター」と居抜きの「イオン(かマックスバリュ)」、果たして棲み分けできるのでしょうか。
⑧国道36号沿・清田区役所至近の
「清田店」(清田区平岡)
札幌市清田区平岡1条1丁目にある「清田店」。付近には「清田区役所・清田図書館」といった行政の中心や、「真栄公園」「清田市民交流広場」「清田緑地」といった公園が多数あります。公共交通機関こそ少ないものの、国道36号沿いであることからそれなりの集客があるようで、訪問した際、駐車場は満車に近い状態でした。競合店舗としては、最近(2024年夏)に開業した「業務スーパー平岡店」のほか、「業務スーパー清田店」「北雄ラッキー清田店」「卸売スーパー清田店」「フードD 365 平岡食彩館」があります。
⑨JR手稲駅至近の
「手稲店」(手稲区前田)
札幌市手稲区前田1条11丁目にある「手稲店」。JR手稲駅・手稲区役所直結というこちらの店舗は元々、飲料メーカー「キリン」の傘下で国内最大手ワインメーカー「メルシャン」の札幌工場であった。しかし札幌工場閉鎖後、札幌市による再開発事業によりオープンした。一般には「西友 手稲店」として知られているが、正式名称(?)は「メルシャン・プラース」である。付近の競合店舗はJAさっぽろ が運営する「とれたてっこ西」、「ジェイ・アール生鮮市場 手稲前田店」のほか、全日食チェーン加盟で最近(2024年夏)、豊平区月寒東に2号店を構えた「キテネ食品館」の1号店、「手稲店」があります。
イオン増えすぎ問題
ざっと札幌市内9店舗の「西友」について紹介していきましたが…
イオン、増えすぎではなかろうか
そうなんです。イオン増えすぎなんです。先述の「平岸」「南平岸」のように至近距離で2店舗の展開が決定しているほか、西友が至近距離で出店している「宮の沢」「西町」についても両方がイオン(またはマックスバリュ)に転換が決まっています。
東区・西区・豊平区は最大でイオンの屋号を掲げる店舗が4店舗になることが推測され、まさにイオン王国に。その東区と西区に挟まれた北区や札幌で一番面積の多い南区はそれぞれ麻生・藻岩の1店舗ずつというアンバランスな感じに。
過去に「ポスフール」「ダイエー」「ジョイ」などをそれぞれ「イオン」や「マックスバリュ」などに転換してきたイオン北海道(とマックスバリュ北海道)。「西友」の買収・転換で今後の道内スーパー勢力はどのような変化を迎えるのか、目が離せませんね。
【2024年9月2日 追記】
道内の西友9店舗の閉店日が9月29日、もしくは30日となることが判り、少なくとも10月までに完全撤退することが確定しました。
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