イトーヨーカドー全店舗撤退に揺れる北海道。札幌市内全店舗を巡る。
2024年2月9日。北海道民や東北民に大きな衝撃を与えるニュースが。総合スーパー(GMS)大手のイトーヨーカドーが「北海道・東北から撤退する」というもの。以前から首都圏に特化した店舗網を構築することを公表していたイトーヨーカドーではあったものの、北海道民の私にとっては大変悲しいニュースでした。
北海道内のイトーヨーカドー店舗は2月16日時点で、「琴似店」「屯田店」「福住店」「アリオ札幌店」「北見店」「帯広店」の6店舗。その内、「アリオ札幌店」(スーパー区画のみ。アリオショッピングセンターは営業継続)と「帯広店」は十勝に本社を置く「ダイイチ」に。「琴似店」と「屯田店」は関東・関西で幅広く店舗展開しているOICグループの「ロピア」が継承することになりました。2月16日時点、「福住店」は継続先不明。「北見店」は継続せず閉店になります。
事業継続されようがされまいが、イトーヨーカドーの屋号が北海道から消えるのは間違いなく、見れる期間も長くありません。そこで、札幌市内のイトーヨーカドー4店舗と、かつて札幌市内にあった店舗の跡地5ヶ所を巡ってきました。
現在も営業を続けている札幌市内4店舗
琴似店 西)琴似2条1丁目
2024年8月に「ロピア」が継承予定
西区琴似。JR琴似駅前に店舗を構える「琴似店」。初代店舗は現在の「5588KOTONI」の位置に「イトーヨーカドー」としてオープン。近隣にイトーヨーカドーの高級志向型業態の「エスパ」が「琴似店」をオープン。なお、2001年に「エスパ琴似店」は「イトーヨーカドー琴似店」へ転換。「初代・イトーヨーカドー琴似店」が、現在の「5588KOTONI」に転換した時期は明らかになっていません。
屯田店 北)屯田8条3丁目
2025年1月に「ロピア」が継承予定
北区屯田にある「屯田店」。付近には「ジョイフルAK屯田店」「サツドラ屯田店」などがある商業集積地帯。ラーメンやたこ焼きが楽しめる「ポッポ」は札幌市内ではここだけ。時間があれば訪れたかったが、他の店舗も周らなければならなかった為に、今回はお預け。
屯田店の前(新琴似通側出入口)には中央バス「イトーヨーカドー屯田店前」というヨーカドー由来の長い名前のバス停があります。石狩庁舎と地下鉄麻生駅前を結ぶ「麻08」および「麻17」、地下鉄麻生駅と屯田6条12丁目を結ぶ「麻01」の3系統が乗り入れており、比較的利用する方も多かった印象です。「ロピア」に継承された後、バス停の名前も「ロピア屯田店前」とかになるのでしょうか?
福住店 豊)福住1条2丁目
継承先不明 ※2月16日当時
豊平区福住ある「福住店」。かつてイトーヨーカドーの高級志向型業態の「エスパ」として、後述の「イトーヨーカドー月寒店」近くである現在の位置に開店。「月寒店」閉店に伴い、2001年に「イトーヨーカドー」に屋号を変更しています。清田方面・大谷地方面・北広島方面・新千歳空港方面への乗り入れがある福住バスターミナル、地下鉄東豊線の終点駅「福住」が直結しており、利便は最高に良いこちらの店舗。しかし、2月16日時点では継承先は決まっていません。
アリオ札幌店 東)北7条東9丁目
2025年3月頃に「ダイイチ」が出店予定
2005年に併設のアリオ札幌ショッピングモールと同時にオープンした「イトーヨーカドー アリオ札幌店」。北海道撤退が報道された当時は「アリオ札幌全館が閉店するのか?」というような声もチラホラありましたが、閉店するのは「イトーヨーカドー」区画のみで、「ロフト」「ユニクロ」「トイザらス/ベビーザらス」などが入居する「アリオ札幌ショッピングモール」は営業を継続するようです。ただ、「アリオ札幌ショッピングモール」内で運行していた「スイーツトレイン」が令和5年度いっぱいで営業終了に。規模縮小は「イトーヨーカドー」だけでは無かったようです…
ちなみに「イトーヨーカドー」の後継テナントとして「ダイイチ」が出店することが決定してます。「イトーヨーカドー」の後継で「ダイイチ」が出店するのは「ココノススキノ」地下1階の「すすきの店」に次ぐものと思われます(詳しくは後述)。また、「イトーヨーカドー帯広店」についても「ダイイチ」が居抜き出店することが決まっています。
すでに閉店した店舗
北四十二条店 東)北42条東7丁目
東8丁目篠路通と丘珠空港通が交わる東区北42条東7丁目にある「旧・北42条店」。1977年〜2007年の30年に渡り営業していたそうです。現在は「パチンコGAIA」「ドンキホーテ」などが入居しており、今も賑わいを見せています。
すすきの店 中)南4条西4丁目
すすきの交差点の一角。「ロビンソン」でも「ラフィラ」でもなく、今は「ココノススキノ」がそこに構えています。「ラフィラ」の核テナントとして2009年に「イトーヨーカドーすすきの店」がオープンしました。しかしながら建物老朽化に伴い、2020年に「ラフィラ」全館閉館と共に、同店も閉店。跡地に開業する「ココノススキノ」に入居する予定であったものの、事業再編に伴って出店を断念。イトーヨーカドーと業務提携している「ダイイチ」が後釜を任された形に。「アリオ札幌店」「帯広店」も跡地に「ダイイチ」が出店することが決まっています。
月寒店 豊)月寒西1条11丁目
前述の「エスパ福住店」(現・イトーヨーカドー福住店)が開業する前、豊平区月寒西の路地に「イトーヨーカドー月寒店」がありました。現在は建物こそ綺麗に解体され、「サッポロドラッグストアー月寒西1条店」「老人ホーム 福住の丘」など、様々な建物が展開されており、当時の面影はありませんでした。
新川店 北)新川2条7丁目
札樽自動車道・新川ICの直ぐ側にあった「イトーヨーカドー新川店」。広々とした屋外駐車場の他に、地下駐車場も完備。駐車スペースには困らなそうなこの店舗。1990年にオープン後、売り上げは上々だったものの、付近に競合店舗が多数出店。建物の老朽化も相俟って2013年秋に閉店したそう。閉店後、直ぐにドンキホーテのグループ会社が建物を取得し、「MEGAドンキホーテ新川店」が2013年冬より営業している。「MEGAドンキホーテ」は北区に「新川店」の他、太平12条1丁目に「篠路店」を展開しています。
終わりに
1970年代から2000年代にかけて全道各地に店舗展開してきた「イトーヨーカドー」。しかし今は、札幌市内4店舗・北見市と帯広市に1店舗ずつの6店舗にとどまるのみとなってしまいました。さらに2025年1月までに「ロピア」「ダイイチ」に継承、もしくは「継承されずに閉店」という運命を辿ることになり、残り1年足らずで北海道から姿を消すことが決まってしまいました。残る期間こそ少ないですが、営業終了するその日まで頑張って営業して欲しいと思いました。
余談
実は初めて「noteに何かを書き記す」ということをしました。至らない説明などあるとは思いますが、“初心者クオリティー”ということで目を瞑って頂ければ幸いです。不定期的に、このように投稿して参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。